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外資系マーケティング|転職に必要なスキルと日系企業との違いを解説

外資系企業のマーケティング職への転職を考えている方は、必要なスキルや日系企業との違いについて疑問を持つことが多いでしょう。

この記事では、外資系マーケターに求められる能力や特徴を解説します。英語力はもちろん、異文化間のコミュニケーション能力や問題解決能力など、幅広いスキルが求められます。また、日系企業とは評価制度や報酬体系が異なる点も重要です。

また、外資系マーケターの年収や転職に役立つ情報も詳しく説明します。外資系企業への転職に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。

外資系企業とは

外資系企業のマーケティング職で必要なスキルとは

異文化間でも良好な関係を築けるコミュニケーション能力

納期や進捗管理などのマネジメント能力

データ分析力

分析結果をもとに施策を考えられる企画力

問題を解決する力

外資系企業のマーケティング職に求められる英語力

データで見る英語力と年収との関係

外資系企業のマーケティング職|日系企業との違い

評価制度

年収

ワークライフバランスに対する考え方

外資系マーケターに転職するには

未経験者は専門性や語学力を磨く

デジタルマーケティングのスキルを磨く

外資系企業への転職に強いエージェントを活用する

デジタルマーケティングの現状と将来性

日系企業マーケターから外資系マーケターに転職できる?

外資系マーケターのキャリアパスと注意点

外資系企業のマーケティング職への求人検索はDaijob.com

外資系企業とは

外資系企業は、海外の投資家や法人が出資して設立された下記のような企業を指します。

●海外企業の日本子会社

●外国企業との合併会社

●海外企業に買収された日本企業

海外のカルチャーを反映した経営方針や社風があり、重要な決定には海外本社や外国人幹部の影響力が大きいことが特徴です。

また、外資系企業はグローバルな視点と海外の経営スタイルを日本に導入し、日本の企業文化や雇用環境に多様性をもたらす役割も果たしています。

外資系企業のマーケティング職で必要なスキルとは

はじめに、外資系企業で求められる5つのスキルについて解説します。

異文化間でも良好な関係を築けるコミュニケーション能力

外資系マーケターにはコミュニケーション能力が不可欠です。部署内外での連携が多く、異なる文化背景を持つ人々と働く機会も多いため、異文化を理解し、相手を尊重しながら自分の意見を明確に伝える能力が重要となります。

特に日本人は、言葉による説明が少ない「ハイコンテクスト」の傾向が強いと言われています。そのため、外国人と働く際には曖昧な表現を避け、より直接的なコミュニケーションを意識しなければなりません。「ローコンテクスト」な表現を意識することで、誤解を防ぎ、スムーズな意思疎通が可能となるでしょう。

納期や進捗管理などのマネジメント能力

外資系マーケティング職では、マネジメント能力も重要視されます。

他部署へのデータ抽出依頼や、製造現場スタッフやデザイナーへの指示など、さまざまな場面でマネジメント能力が求められます。納期設定、的確な指示出し、定期的な進捗確認を行い、プロジェクトを滞りなく進行させる必要があるのです。

データ分析力

外資系企業のマーケティング職では、高度なデータ分析力が重要です。定量分析と定性分析の両方を扱い、グローバル市場のデータ解釈や自国市場調査の主導など、多角的な分析能力が求められます。

また、この能力は会社の戦略的決定を支える重要な役割も果たします。ただデータを集めるだけでなく、問題解決の方法を見出したり、新たなビジネスチャンスを発見したりすることも、外資系マーケターとして成功するためには必要です。

データ分析のスキルを磨くことで、一歩進んだ市場の理解や、的確な戦略立案が可能になるでしょう。

分析結果をもとに施策を考えられる企画力

データ分析の結果を活かし、商品やサービスの認知度向上や売上増加につながるコンテンツを企画するスキルも求められます。時には斬新なアイデアが求められることもあるでしょう。

そのため、常に商品やサービスに関する情報を積極的に収集し、最新のトレンドにアンテナを張ることが大切です。この姿勢が売上やサービス向上への効果的な企画立案につながり、マーケティング戦略の成功を支える鍵となります。

問題を解決する力

外資系企業では、グローバルな視点での問題解決力が求められます。

さまざまな国籍や文化的背景を持つ同僚と一緒に働く場合、異なる価値観から生じる課題に直面することがあるため、柔軟に対処する能力が重要です。また、外資系企業は日系企業と比べて頻繁に方針が変更される傾向にあるため、新しい状況への迅速な適応力も必要です。

多様な価値観を尊重しつつ、柔軟に問題を解決し意見をまとめるスキルが、グローバル環境での成功につながります。

外資系企業のマーケティング職に求められる英語力

外資系企業のマーケティング職では、TOEIC700点以上のビジネスレベルの英語力が求められます。直属の上司や顧客が外国人であったり、社内の公用語が英語であったりと、社内外を問わず英語でのコミュニケーションが不可欠です。

また、マーケティング職は多くの方との対話や協力が必要な仕事です。そのため、日常会話レベルを超えた、ビジネスシーンで通用する高度な英語力が必須となります。プレゼンテーション、交渉、報告書作成など、さまざまな場面で英語力が求められます。

データで見る英語力と年収との関係

英語力の高さと年収にどのような関係があるか、気になる方も多いでしょう。Daijob.com独自の調査による、年齢別の英語力と年収の関係については以下の通りです。

・20代

・30代

・40代

・50代

※出典:Daijob.com「英語力と年収の関係2023年度版」

上記の調査結果から、英語力の高さと年収が比例関係にあることがうかがえます。

この年収の差の背景には、英語力の高い人材が不足していることが挙げられます。なかでもビジネスレベル以上の英語力がある人材は希少価値が高いため、年収が上がりやすい傾向にあるといえるでしょう。

外資系企業のマーケティング職|日系企業との違い

Daijob-外資系-マーケティング

ここでは、外資系企業と日系企業のマーケティング職の主な違いを3つご紹介します。

評価制度

ほとんどの外資系企業は成果主義のため、マーケターは「売上にどれくらい貢献できたか」をもとに評価されます。

一方、日系のマーケティング職では売上に直接はつながらなくても、「SNSでの拡散数」や「自社サイトへの流入数」がKPIとなります。

外資系企業と日系企業を比較すると、一見外資系企業の方が厳しく感じられるかもしれません。しかし、成果を出せば年齢に関係なく昇給や昇格につながる点はメリットといえるでしょう。

年収

外資系企業と日系企業には、年収の違いもあります。厚生労働省によると、Webマーケティング

(ネット広告・販売促進)の全国平均給与は645.5万円です。

※出典:job tag(厚生労働省職業情報提供サイト(日本版0-NET)

一方で、外資系企業の年収はマーケティング業務内の担当領域やポジションにもよりますが、マネージャー以上は1,000万円以上も十分な可能性があります。 日系企業から外資系企業のマーケターへ転職した場合、大幅な年収アップが期待できるかもしれません。

ワークライフバランスに対する考え方

3つ目はワークライフバランスの考え方の違いです。外資系企業は、日系企業に比べてワークライフバランスを尊重する傾向にあります。

外資系企業では、勤務時間は個人に委ねられています。就業時間内にタスクを完了させることが基本のため、残業が多い場合は「改善の余地がある」「優先順位のつけ方に問題がある」「自己管理能力が低い」などと評価されることも。また、プライベートを大切にする傾向があるため、有給休暇を取りやすい点も特徴です。

ただし、外資系企業は成果主義なので、必要に応じて残業をしたり、繁忙期には休日を返上して業務にあたったりするケースもあります。

一方、日系企業のなかには「業務量が膨大で長時間労働せざるを得ない」「定時で帰りにくい」「有給を取りづらい」など、前時代的な雰囲気が残っている会社もあります。働き方改革で改善されてはいますが、未だにブラック企業が多いことも否めません。

ただし、これらは一般的な傾向であり、すべての企業に当てはまるわけではありません。企業の規模や業種、方針によって異なる場合があるため、あくまでも参考としてください。

外資系マーケターに転職するには

ここからは、外資系企業のマーケティング職に転職するための対策や方法を3つご紹介します。

未経験者は専門性や語学力を磨く

マーケティング未経験者が外資系マーケターへ転職するのは難しいといわれています。外資系企業は即戦力となる人材や、分野や職種の専門性が高い人材が求められる傾向にあるためです。

JETROが行った外資系企業に対する調査では、外資系企業が必要な人材を確保できない理由として、以下のような要因があげられており、スキル不足に関する回答が目立ちます。

●英語をはじめとした外国語能力の高い人材の不足:54.9%

●コミュニケーション能力の高い人材の不足:38.2%

●デジタル技術に精通した人材の不足:27.7%

●統計・データ処理能力の高い人材の不足:9.5%

●上記以外の専門人材・スキルの不足:31.5%

※複数回答可の結果 ※出典:JETRO「2022年度外資系企業ビジネス実態アンケート調査結果概要」25ページ

また、この調査では営業・マーケティング人材の確保が特に困難ということもわかっており、専門知識が不足しているマーケティング未経験者が外資系マーケターへ転職するのは難しいと言えるでしょう。未経験者がマーケティング業務に転職したい場合は、英語力やコミュニケーション能力など、その他のスキルを高めたり、マーケティングについて学べるセミナーを受講するなど、経験を補えるような基礎知識を身に着け、採用の可能性を高めましょう。

デジタルマーケティングのスキルを磨く

ビッグデータやAIの進化にともない、外資系企業では高度な技術を駆使できる人材が求められていますが、現状は不足しています。そこで、SEOやSNS戦略、データ分析などのデジタルマーケティングスキルを磨くことをおすすめします。

また、GA4、Semrush、Google Search Console、Mouse flow、Adobe Creative Cloud、IllustratorやPhotoshopなどのツールについてもあわせて習得しておくとよいでしょう。

これらのスキルを身につけることで、デジタルマーケティングの分野でグローバルに活躍できるチャンスが広がります。技術の進化に合わせて、常に学び続ける姿勢が大切です。

外資系企業への転職に強いエージェントを活用する

効率良く外資系マーケティング職へ転職するためには、外資系に特化した転職エージェントを活用することが鍵です。

転職エージェントは、非公開求人を含む豊富な外資系企業の求人情報を持っています。また、業界動向の把握や履歴書・面接対策など、包括的なサポートが可能です。特に外資系未経験の方にとっては、外資系企業特有の文化や要求事項を理解するうえで、エージェントの知見は有益となるでしょう。

また、多くの転職エージェントは、無料で登録できるため、気軽に利用できることもポイントです。

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デジタルマーケティングの現状と将来性

デジタルマーケティングの重要性が増す一方、国内企業では経営者層のデジタルマーケティングに対する理解度が高くありません。

MARKETIMES(マーケタイムズ)の「国内企業のデジタルマーケティング実態調査2023年/2024年」によれば、国内企業の約43%の経営者がデジタルマーケティングの重要性を「非常に重要」または「重要」と回答しています。しかし、理解度について「高い」と回答した経営者は、約15%に留まっています。

デジタルマーケティングへの投資スタンスについても「積極的に投資する」と回答した経営者は約12.9%のみという結果です。さらに、デジタルマーケティング人材の採用活動を行っていない企業は58.4%と、半数以上にのぼります。

しかし、スマートフォンやSNS、ECサイトの普及により、デジタルマーケティングは重要性を増しているのが現状です。日系企業よりも知見のある外資系企業の方がグローバル視点でのマーケティング経験を積むことができ、将来的にキャリアアップ・年収アップを望めるかもしれません。

日系企業マーケターから外資系マーケターに転職できる?

日系企業でのマーケティング経験は、外資系企業への転職で十分に評価されます。多くの外資系企業が「外資系経験」よりも「マーケティング経験」自体を重視しているからです。

外資系マーケターのキャリアパスと注意点

外資系企業のマーケティング職では、個人の能力と成果が重視されます。日系企業の年功序列制度とは異なり、外資系企業では実力次第で上位ポジションに就ける可能性があるのです。

さらに、外資系企業では専門性を持つ人材を高く評価するため、中途採用も活発です。成果に応じたインセンティブも特徴的で、スピーディーな昇進や収入のアップも見込めます。

ただし、外資系マーケティング職では継続的なスキルアップと結果を追及する姿勢がとても重要です。自己研鑽を怠らず、成長し続けることが求められます。

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外資系マーケターには、マーケティングスキルに加えて、さまざまな文化的背景を持つ人材と働くためのスキルも求められます。また、日系企業に比べて成果主義であることが多く、売上にどれだけ貢献できたかが評価に直結します。

外資系の転職市場では即戦力を求める傾向にあるため、日系企業でのマーケティング経験があると有利です。しかし、マーケティング未経験でもほかのスキルがあれば、転職時に評価されるでしょう。

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