Global Career Guide
外資系企業への転職を果たし数ヵ月が経過。この期間はやる気に満ち、学ぶことも多いですが、理想と現実のギャップに戸惑いを感じる方も少なくありません。英語での業務、外国籍の同僚とのコミュニケーション、専門知識のアップデートなど、予想していた以上の大変さに直面し「転職は失敗だったのか」「このまま続けられるのか」など不安を抱えている人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、外資系転職3ヵ月目で直面しやすい壁と、その乗り越え方を解説します。
外資系転職から数ヵ月が経ち、仕事にも慣れてきたころ。しかし、このタイミングで「思っていたのと違う」と感じることも増えてきます。具体的に感じる失敗とはどのようなものか、みていきましょう。
転職前は「外資系企業=自由でフラットな環境」と期待していたものの、実際には厳しい成果主義やプレッシャーが大きいことに戸惑うケースが多いです。仕事の進め方が根本的に異なるため、日本の企業文化に慣れている方ほど適応に時間がかかります。
例えば、外資系企業では「自分で考え、自分で決断する」姿勢が求められる場面が多くあります。日本企業のように「上司の指示を仰ぎながら進める」スタイルとは異なり、自ら進んでアクションを起こさなければいけません。
また、成果主義の強い環境では、短期間で結果を出さなければ評価されにくい場合もあります。「入社後しばらくは学ぶ期間」と考えていたものの、すぐに成果を求められてストレスを感じる方も少なくありません。
外資系企業には文化的背景が異なる同僚や上司がいる場合も多く、コミュニケーションの仕方が日本の企業と異なります。「言いたいことが伝わらない」「意見をうまく主張できない」と感じるケースが増え、孤独感を覚える方も少なくありません。
例えば、外資系企業では「はっきりいわなければ伝わらない」場合が多いため、日本で見られる「空気を読む」文化はあまり当てはまらないでしょう。また、外国籍の同僚との間で、言葉の意味の捉え方が異なるケースもあります。
さらに、会議の場では積極的に発言しなければ「意見がない」と見なされてしまうことも。外資系企業では自己主張ができないと評価が低くなりがちな傾向にあるため、注意が必要です。
英語力に自信を持っていたものの、実際に業務で使う専門用語やスピード感についていけず、苦労するケースもあります。特に会議やプレゼンテーションでは高度な英語スキルが求められるため、ストレスを感じる場面も多いでしょう。
例えば、ビジネス英語のリスニングは日常会話と異なり、業界特有の専門用語が多く飛び交います。ネイティブスピーカー同士の会話はスピードも速く、細かいニュアンスを理解できずに苦戦することも。また、メールやチャットでも、言葉の使い方やビジネス英語のフォーマットに慣れるまで時間がかかります。
さらに、英語のプレゼンテーションでは、単に言葉を話すだけでなく「自信を持って伝えるスキル」が求められます。日本語ではスムーズに話せても、英語では緊張してしまい思うように話せない方も多いでしょう。
「もしかして転職は失敗だった?」と不安になる原因にはいくつか種類があります。主だった原因を解説します。
日本企業ではチームワーク重視や「報連相」で仕事が進められるのに対し、外資系企業では個人の成果が重視される傾向です。自己判断で進める場面が増えるため、最初は戸惑うこともあります。
例えば、日本企業では仕事の「過程」も評価の対象になりますが、外資系企業では「結果」が最も重要視されるため、自ら動く意識が必要です。また、上司や同僚に相談する文化が希薄な企業も多く、「サポートを受けられるはず」と期待していると、ギャップを感じるかもしれません。
さらに、仕事の進め方においてもスピード重視なケースが多く、100%完璧な状態よりも「まずやってみる」「すぐにアウトプットする」が求められる傾向があります。慎重な性格の方にとっては、このスピード感についていくのが難しいと感じる場合もあります。
外資系企業では「実力主義」が基本。短期間で成果を出さなければ評価が下がることもあります。また、入社後すぐ明確な目標が設定されるケースも多く、プレッシャーから「即戦力であることを示さなければ評価が下がるのでは」と不安を感じることも。
加えて、評価基準が定量的なものだけでなく、「上司からのフィードバック」 に左右されることもあります。そのため、上司と良好な関係を築き、正しい成果のアピールが不可欠です。
外資系企業では、自分から積極的に発言し、貢献をアピールしなければ存在感が薄れてしまうことがあります。日本的な謙虚な姿勢よりも自信を持って自己主張するスキルが求められるのです。
会議で発言しないと、「意見がない=関心がない、仕事に熱意がない」と誤解されてしまうことも。また、「成果を出していれば自然と評価される」考え方は通用しにくく、「自分の仕事がどのように会社に貢献しているか」 を明確に伝えることが重要です。そのため、プレゼンテーションの機会を活かしたり、1on1ミーティングで積極的に成果を報告したりすることが必要です。
外資系や日系のグローバル企業への転職が成功しやすいのは、いくつかの特性を備えている方です。
まず、自分の意見を明確に伝え、積極的にアピールできる方が評価されます。日本企業のように察する文化がないため、自ら発言しないと評価につながりにくいかもしれません。
また、変化を楽しめることも重要です。グローバル企業では経営方針や業務内容が頻繁に変わるため、柔軟に対応し前向きに変化を受け入れられる方が向いています。
さらに、成果を重視する姿勢も欠かせません。外資系企業では個人の成果が評価基準となるため、チームのためによりも自分が何を成し遂げるべきかを意識して行動できる方が適しています。
加えて、異文化環境でのコミュニケーションが苦にならないことも大切です。多国籍の同僚と円滑にやり取りをするには、相手の文化や価値観を理解しようとする姿勢が求められます。言葉だけでなく、ジェスチャーや表情といった非言語コミュニケーションにも敏感な方は、より適応しやすいでしょう。
最後に、英語に対して抵抗がないことも重要なポイントです。業務上、英語でのやり取りが発生する場面が多く、苦手意識があるとストレスを感じやすくなります。完璧な英語力よりも、伝えようとする積極的な姿勢がある方が受け入れられやすいでしょう。
晴れて外資系企業に転職したものの、大きな壁に直面したときにはどのように対応すればよいのでしょうか?乗り越え方のコツをみていきましょう。
外資系企業では、多様な文化を持つ同僚や上司と協力しながら仕事を進める必要があります。しかし、日本のビジネス文化とは異なる価値観やコミュニケーションスタイルに戸惑うことも少なくありません。
まずは「わからないことは聞く」姿勢が重要です。日本では「察する」文化が根付いていますが、外資系では「質問しない=理解している」と解釈されることが多いため、疑問点はしっかり聞きましょう。また、フィードバックを求めることで相手との信頼関係も築きやすくなります。
ビジネスマナーや意思決定のプロセスは国ごとに異なります。結論ファーストで話すことが求められる国がある一方、議論を重ねて結論を導くスタイルが主流の国も。異文化に対する理解を深めることで、スムーズなコミュニケーションを図れるでしょう。
外資系企業では、英語でのやり取りが日常的に発生します。メールや会議、プレゼンテーションなど、あらゆる場面で適切な英語力が求められるため、継続的に学習しスキルを向上させることが大切です。
英語を勉強する際には、日常会話だけでなく業務に関連する専門用語やフレーズを集中的に学ぶことを意識しましょう。
また、速いスピードの英語に慣れるため、ポッドキャストや外国人のスピーチが聞ける動画サイトなどを活用するのも有効です。実際の会話と同じようなスピードで話される内容を聞き続けることでリスニング力が向上し、会議などでも内容をスムーズに理解できるようになります。また、英語ニュースを読む習慣をつけることで、ビジネス英語の語彙も増やせます。
外資系企業で成功するためには、単に仕事をこなすだけでなく、「この人は頼れる存在だ」と思われることが大切。そのためには、自分の強みを活かしながら、成果を明確に示すことがポイントです。
日本企業で培ったスキルは外資系企業でも活かせる場面があります。例えば、「細かい調整力」「粘り強い交渉力」「組織を円滑に動かすスキル」など、日本特有の働き方は、グローバル企業の環境においても重宝されることがあります。自分が持っている強みを理解し、それをどのように貢献できるか考えながら業務に取り組んでみましょう。
また、外資系企業では、目に見える成果を出すことが評価につながります。日々の業務の成果を定量的に示すことで、上司や同僚からの信頼を得られるでしょう。例えば、「売上を◯%向上させた」「プロジェクトの納期を◯日短縮した」など、具体的なデータを用いると説得力が増します。
外資系企業への転職は、日本企業とは異なる採用プロセスや評価基準があるため、適切な情報を得たうえで進めることが重要です。転職を成功させるためには、信頼できる求人情報の入手や、企業文化の事前調査が欠かせません。
ここで活用したいのが転職サイトです。転職活動では、自分のスキルが市場でどの程度評価されるのかを知ることが重要です。転職サイトを活用することで、求められるスキルや経験、給与相場などの最新情報をチェックできます。
また、転職サイトを利用すれば複数の企業の求人を一括で比較できます。特に外資系企業の求人は一般の転職サイトには掲載されていないことも多いため、専門サイトを活用することでさまざまな職種に出会える可能性があります。
転職サイトでは、一般に公開されていない「非公開求人」に応募できることがあります。特に外資系企業では、即戦力を求めるポジションが多く、こうした非公開求人の活用は転職成功のカギです。
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長く外資系企業で活躍するための2つのポイントを解説します。
外資系企業で成功し続けるためには、単に日々の業務をこなすだけでなく、自分のキャリアビジョンを明確に持つことが重要です。
まず、5年後、10年後のキャリアパスを描き、それに向けて必要なスキルや経験を積むことが求められます。「将来的にマネジメントポジションに就きたい」「グローバルに活躍するために他国での勤務経験を積みたい」など、具体的な目標を設定しましょう。
業界の最新動向を常に把握し、必要なスキルを磨き続けることも競争力を維持するカギとなります。オンライン講座や資格取得、業界イベントへの参加などを活用し、自己成長を続けましょう。
外資系企業では、同じ会社に長く勤務するよりも、新しい環境でキャリアアップを図るのが一般的です。そのため、転職や異動のタイミングを見極めることが重要になります。
一つの会社でのキャリアに固執せず、よりよい条件や成長の機会がある場合は、積極的に異動や転職を検討しましょう。特に外資系・グローバル企業では、社内異動も含めてキャリアの選択肢を広げるのも手です。
また、海外の同僚や業界の専門家と積極的に交流し人脈を広げることで、よりよいキャリアのチャンスを掴めます。LinkedInなどのプロフェッショナル向けSNSを活用し、自分の専門性をアピールするのもよいでしょう。
外資系企業での転職において「失敗したかもしれない」と感じることは決して珍しくはありません。文化や言語、働き方の違いに直面すると自信をなくしたり、孤独を感じたりするのは当然です。ただし、これは単に新しい環境への適応過程にすぎません。
大切なのは自分の強みを活かし、必要なスキルを磨き、積極的にコミュニケーションを取ることです。失敗を恐れず、自分らしく働く道を探し続けると、ご自身の可能性はきっと広がっていくでしょう。
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