Global Career Guide
長年、ラオスのインフラ整備などに貢献してきた日本は、ラオスにとって最大の援助国であり*、50年以上前に、青年海外協力隊が初めて派遣された国はラオスだそうです。
ラオスで活躍している日本のNGOやNPOもあり、そうした組織が現地駐在員を募集していることもたまにあります。ちなみに、日本国内でラオス支援のボランティアを募集している団体はたくさんあります。
また、ラオスの山の村に図書館を設立したり、子供たちに無償でパソコンや日本語を教えたり、ラオスに移住して支援活動をしている日本人もいます。すぐには無理としても、将来的に「自分で支援プロジェクトを立ち上げる」というオプションもありそうです。
ラオスの経済成長とともに、ラオスに進出する日本企業も増え、120社以上に達しているといいます。そのほとんどが首都のビエンチャン(Vientiane)に集中していますが、首都といっても人口は70万人ほどで、かつ農業従事者が大半のため、進出企業にとっては人材確保が最大の課題だそうです。
他の東南アジア諸国に比べ、ラオスの求人は少なく、就職先を見つけるのはむずかしいかもしれませんが、Daijob.comの求人検索でも、キーワードに「ラオス」を入れると数件出てきます。タイに進出した企業がラオスでの人員を募集するというケースもあるようです。
ちなみに、ラオスでびっくりしたのは、英語が意外に通じること。ベトナムよりも英語が通じます。求人広告を見ても、ベトナムよりも英語力が求められているように見受けられます。
概して、ラオスの人は、他の東南アジア諸国に比べ、押しが強くありません。観光客が多い世界遺産のルアンパバーンでも、客引きは少なく、一般人は観光客・外国人に興味がないというか、放っておいてくれるので居心地がいいです。
ルアンパバーンでは、週末になるとメコン川の対岸にわたるフェリーを待つ車の行列ができるのですが、その渋滞の中、単車は隙間をぬって車を無理槍に抜こうとするのではなく、ちゃんと列をなして待っているのには感動しました。インドであれば、車の左右から単車が入り込んで、渋滞が悪化しますし、ベトナムやマレーシアであれば、単車は歩道を走ります(歩道を歩く歩行者が単車のために道を空けることに…)
東南アジアの喧騒とした都市は苦手という人は、ゆったりした穏やかなラオスを気に入ると思います。
余談ですが、ベトナムのコーヒーほど有名ではありませんが、ラオスのコーヒーもおいしいです。ベトナム同様、旧フランス領だったため、都市部ではおしゃれなカフェもたくさんあります。
大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。