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タカシの外資系物語

外資系と資格(その1)2018.11.20

履歴書の〇〇欄を埋められるか?!


「あなたはどんな “資格” を持っていますか?」

 

・・・と質問されて、「えーーっ、何だっけ? ちょっと待ってくださいね・・・」という人はほとんどいないと思います。なぜなら、日本のビジネスパーソンの大半は、自分が所有する“資格”を即答できるようにしているからです。なぜ、そんなことをしているか? というと、それが要求される場面が頻繁に訪れるからにほかなりません。

 

その最たるものは“履歴書”でしょう。市販の履歴書、たとえそれが、100円ショップで買ったものであろうが、そこには【資格】という欄が、全体の10分の1は占めようかという結構なボリュームで鎮座しております。その欄に何も記入しないというのは非常に厳しい・・・、というか、かなりの屈辱でありまして、日本人にとっては、無理やりにでも何かを記入しなくてはならないという、一種の強迫観念のようなものがあります。

 

じゃ、何が記入できるのか? 私の場合、実は2つしかありません。それは、

 

(1)普通自動車運転免許

(2)英検準1級

 

です。こ、これは・・・、厳しいですね、はっきり言って・・・。(1)はデフォルトみたいなもんですから、読者のみなさんの中でも、むしろ書かない人の方が多いのではないかと思います。(2)は書いてもいいかな、と思うのですが、私のように、仕事人生の過半を外資系企業で過ごしてきた人間にとっては、それこそデフォルトというか、書くことがむしろ逆効果になる可能性もあり、ここ20年あまり、(2)を資格欄に書いたことはありません。よって、実質的に、私が資格欄に書くことができる内容は“ゼロ”となり、本当に情けない様相を呈しているわけです、(;´д`)トホホ・・・。

 

しかし! 私のような資格ゼロ人間でも、外資系企業の役員として、なんとかサバイブしてきました。「外資って、日系のように、資格を重視しないんでしょ?」という声もありますが、それは違う。外資というのは、ある意味では、日系以上に資格を重視します。ただ、視点がちょっと違うんですよねぇ・・・。その視点=外資において重視される資格とは何か? これが、今回のコラムの主題です。

タカシ、あっさり挫折した結果・・・?!


最近、人工知能(AI)の発展が資格の価値を著しく低下させている、という指摘があります。資格の中でも極めて難易度が高いとされる弁護士・会計士・税理士・司法書士・行政書士・中小企業診断士・社会保険労務士・不動産鑑定士等(めっちゃあるな・・・)、いわゆる士業といわれる資格が、人工知能にとってかわられるのではないか、という話です。

 

個人的な経験でいうと、私は銀行員をやめて外資コンサルに転職する際に、一瞬だけ会計士を目指したことがあります。動機は、「コンサルやるなら、会計士ぐらい持ってないとキツいっしょ!」という、ステレオタイプ的なもの。一応銀行員やってたんで、簿記2級ぐらいの知識は持っているはず。「しーくりくりしー」(※)とかは、わかるしー(※決算日に仕訳 仕入/繰越 繰越/仕入 の覚え方)。まぁ、難易度の高い資格の中では、会計士がとっつきやすいかな、と安易に考えた次第です。

 

で、某専門学校のお試しコースを受講してみて感じたこと。「こ、こりゃ無理だ・・・。こんな膨大な事項を暗記するのは不可能だ・・・」ということで、あっさり諦めたのです。と、まぁ、情けない話ではあるのですが、振替ってみると、私はあのとき、会計士資格へのチャレンジを諦めて良かったんじゃないかと思っています。なぜなら、暗記や受験勉強がそれほど得意ではない私が、会計士試験に合格するには相当の時間と根気と気合を要したはずで、他のことにその時間を使った方が、結果的には良かったからです。

 

もちろん、士業資格にチャレンジして、合格するのが一番いいに決まっています。私のように、途中で投げ出さず、見事合格された方々は本当に素晴らしい。一方で、時間というリソースは有限なわけで、その人の状況に応じた使い方をする、というのは、人生戦略の大きな柱だと思うんですよね。「これは違うかも・・・?!」と思ったら、すぐに方向転換する。朝令暮改でもいいじゃないっすか、っていうのが、私の偽らざる実感です。

AIが士業を駆逐する?!


では、人工知能(AI)が、士業資格保持者に取って代わるのではないか、という予測が、まことしやかに囁かれているわけですが、果たして、そんなことが本当に起こるのでしょうか?

 

私は、かなり保守的に見ても、士業資格者が持つ能力の一部をAIが代替する、というのは、必然として起こると思っています。なぜなら、“資格”(特に、士業)というのは、膨大な事項・事例が整理され、体系化された結果として、その知識を有する・有さないということで合否を判定しているはずです。で、知識が整理・体系化された世界というのは、コンピュータが最も得意とする分野のはずですから、AIが士業資格を持つ先生方の一部機能に関して代替手段となりうる、と考えるのが妥当なわけです。

 

一方で、士業分野において人間が一切不要になるかというと、そうではない。例えば、欧米をはじめとするグローバル社会では、AIによって士業資格保持者が淘汰されるという議論が、日本ほど先鋭的に起こっているわけではないのです。では、日本とグローバルにおける、資格に関する考え方の違いとは何か? これを理解すれば、外資において重視される資格とは何か? が、理解できると思います。詳細は、次回のコラムでお話ししたいと思います。では!

(次回に続く)

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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