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有元美津世のGet Global!

外資・グローバル転職で役立つ英語表現(26)-- Overhead2022.12.20

 

  2022年のワールドカップは、アルゼンチンの優勝で幕を飾りました。W杯関連の英語表現は、前回で終わるつもりでしたが、またビジネスシーンで役に立つ表現が出てきました。

  準決勝(semi-final)では、フランスに破れてしまったものの、モロッコのオーバーヘッド(キック)がネットを騒がせました。日本語ではキックを略して「オーバーヘッド」と言いますが、英語では略さずに”overhead kick”と言わなければなりません。


The Morocco forward's sensational overhead kick attempt failed to equalize the score.
(モロッコは、フォワードの圧巻のオーバーヘッドで、試合を同点に持ち込むことはできなかった。)


The Brazilian player scored with an outrageous overhead kick against Serbia.
(ブラジルの選手は、セルビアとの試合で、とんでもないオーバーヘッドのゴールを決めた。)


  なお、”bicycle kick”を使っているメディアもありました。


The French goalie’s save was equally amazing as the Moroccan’s bicycle kick.
(フランスのGKのセーブは、モロッコのバイシクルキックと同じくらいすごかった。)


  テニスやバドミントンなどでも「オーバーヘッド」が使われますね。


She beat her opponent with a mighty overhead smash.
(彼女は、力強いオーバーヘッドで敵を負かした。)


I want to be able to hit a better overhead.
(オーバーヘッドをもっとうまく打てるようになりたい。)

 

頭上の

 

  “Overhead”とは、文字通り「頭上の」という意味で、飛行機の頭上の荷物棚は、英語では”overhead bin/compartment”と言います。


Please store all your belongings in your overhead compartment.
(手荷物は、すべて頭上の棚に収納してください。)


Make sure your carry-on (bag) fits in the overhead bin. *口語では略して”carry-on”という。
(キャリーバッグは、ちゃんと頭上の棚に入るようにね。)「キャリーバッグ」は和製英語。

 

間接費

 

  “Overhead”は、ビジネスシーンでもよく使われるのですが、それは「(商品の生産や販売に直接関係しない)間接費」という意味でです。”Overhead costs/expenses”のことですが、略して“overhead”と言われることが多いのです。


Variable overhead varies with the amount of production, unlike fixed overhead.
(変動間接費は、固定間接費と違って、生産量によって変動する。)


An increasing number of US tech companies are laying off workers to reduce their overhead.
(アメリカのIT企業では、間接費削減のために社員を整理解雇する企業が増えている。)


US companies are increasingly using on-demand staffing in order to keep overhead down.
(間接費を抑えるために、オンデマンドの人材派遣サービスを使うアメリカ企業が増えている。)


  余談ですが、”overhead”と聞いて思い出すのはOHP(overhead projector)です。若い人は見たことがないかもしれませんが、昔は、プレゼンの際には、フィルム(スライド)を使ったOHPが使われていました。90年代はじめ、私のビジネススクール時代には、授業でも教授はOHPを使っていました。ただ、授業でのプレゼンの際には、パワーポイントも使ったのを覚えているので、液晶プロジェクター(LCD projector)が出始めた過渡期だったのだと思います。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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