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今回は、日本語と英語では、言い方がかなり違うものを紹介したいと思います。
日本でも、来月、高齢者向けのワクチン接種が始まります。まずは65歳以上が対象ですが、それは英語では”eligible”という単語を使って、下記のように表現できます。”Eligible for...”は、「~の資格がある」という意味で、ここでは「ワクチンを受ける資格がある」という意味になります。
Those 65 and over will be eligible for vaccinations in April.
(65歳以上の人は、4月にワクチン接種を受けることができる。)
下記は、口語的な”When can I get vaccinated?”と同じ意味です。
When will I be eligible for a vaccination?
(私がワクチン接種を受けられるのは、いつだろう?)
”Eligible”の反対、「~の対象ではない」「~の資格がない」というのには、”not eligible”や”ineligible”が使えます。
I’m not eligible for a vaccination yet.
(私は、まだワクチン接種を受けることができない。)
In a number of states, some ineligible people received vaccinations.
(いくつかの州で、ワクチン接種の対象ではないのに受けた人たちがいる。)
また、名詞の”eligibility”は、下記のように使えます。
Vaccine eligibility will expand to the elderly in Japan in April.
(日本では、4月にワクチン接種対象者が高齢者にも拡大する。)
なお、”eligible” というのは、ワクチン接種に限らず、幅広く使われます。たとえば、「臨時特別給付金」や「休業支援金」などには、受給するのには条件がありますが、これも”eligibility”が使えます。(なお、下記の給付金や支援金の英語名称は、厚労省が使っているもの。英語圏では使われないような表現。)
Who is eligible for the Out-of-Work Support Fund?
(休業支援金がもらえるのは誰なのか?受給資格があるのは誰なのか?)
Eligibility for the Special Cash Payment has expanded to two-parent families.
(臨時特別給付金の受給資格が二人親家庭にも広がった。)
前回、各国で自分の順番が回ってきていないのに抜け駆け接種をする人が出ていることを書きましたが、それは、優先接種を受ける対象かどうかを確認できるシステムになっておらず、自己申告であるためです。この自己申告的な制度は、英語では”honor system”と呼ばれます。”Honor”とは、「名誉、誠実さ、道義心」という意味ですが、”honor system”とは「人々が嘘をつかず、正直に振るまうことを前提にした制度」という意味です。
たとえば、基礎疾患がある人は優先して接種を受けられるというのは、ほとんどの国では自己申告に基づいています。*
Those with medical conditions are given priority based on the honor system.* アメリカでは高齢者優先接種時も、身分証明書の提示などを求めず年齢も確認しない州が大半。 日本のメディアや”識者”と言われる人は国民の疾病・予防接種データを把握しているイスラエル政府を称賛していたが、そんな国の方が例外。「(周りを敵国に囲まれた)イスラエルは常に戦争状態。日本は平和ボケ」とわざわざ在以日本人に言わせていたが、イスラエル人だって、できるものなら平和な環境で暮らしたい。
(基礎疾患のある人は、自己申告に基づいて優先接種を受けられる。)
Since there is no easy way to verify vaccine eligibility, most states are giving out vaccines on the honor system.*
(ワクチン優先接種の対象かどうかを簡単に確認する方法はないので、ほとんどの州ではワクチン接種は自己申告制で行なわれている。)
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大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。