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コロナウイルス関連英語表現集(10)医療逼迫、医療崩壊 2020.07.28

 
日本で「医療崩壊」が叫ばれていた時に、この英語表現も取り上げようと思っていたのですが、忘れてしまいました。今、アメリカでは、南部の州を中心に「医療逼迫」が起こっており、「医療崩壊」が懸念されています。英語では、どのように表現されているかを見てみましょう。

医療逼迫

 
「逼迫する、圧迫する」という意味で一番よく使われるのはoverwhelmでしょう。

A tsunami of COVID-19 patients has started to overwhelm hospitals
([津波のように押し寄せる]大量のコロナウイルス患者が、病院を逼迫し始めている。)

Coronavirus death toll is increasing as hospitals in hot-spot areas are overwhelmed
(流行地域の病院は逼迫しており、コロナウイルスの死者が増えている。)

Public health centers are overwhelmed with coronavirus inquiries.(保健所は、コロナウイルスの問い合わせでパンクしている。)

 
 病院や体制だけでなく、overwhelm(圧倒する、打ちのめす)は人にも使え、下記のような表現は日常的に使われます。

I’m overwhelmed at work.
(職場では、いっぱいいっぱいだ。余裕がない。)

Parenting can feel overwhelming.  
(子育てに、押しつぶされそうに感じることもあるだろう。)
 

 Overwhelmの代わりに、「負担をかける、酷使する」という意味のstrainも使えます。動詞以外に、名詞で”put a strain on...”という形でも使われます。

Area hospitals are straining to keep up with COVID-19 hospitalizations.
(地域の病院は、コロナウイルスの入院者に対応するのに四苦八苦している。) 

The COVID-19 surge is putting a strain on hospitals across the country.
(コロナウイルスの急増で、全国の病院が逼迫している。)

医療崩壊

  
「医療崩壊」を直訳してmedical collapseと言っても、英語では意味を成しませんので注意しましょう。

The city’s healthcare system has collapsed.
(市の医療体制は崩壊した。)

The country’s hospitals are close to collapse.
(国の病院は崩壊寸前だ。)

「崩壊」は、collapse 以外に crash も使えます。Crashは「激突、墜落」という意味ですが、「医療崩壊」は、market crash(株式市場暴落)やcomputer crash(PCのクラッシュ)といった表現を考えると浮かびやすいかもしれません。

As the country's cases soar, experts predict a crash of the health system.
(国の感染者数が急増し、専門家は医療崩壊を予測している。)

  Brink は「ふち」という意味で、「瀬戸際」という意味でも使われます。”On brink of…” で「~に瀕して、~の寸前」という意味になります。”On the verge of…”も、同様の意味です。

The city's hospitals are being pushed to the brink. 
(市の病院は、崖っぷちに追いやられている。)

The state's health-care system is on brink of collapse as coronavirus cases surge.
(コロナウイルスの感染者が急増し、州の医療体制は崩壊寸前である。)

Child care is on the verge of collapse due to the COVID-19.
(保育は、コロナウイルスのために崩壊寸前である。)

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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