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有元美津世のGet Global!

緊急時のためにも語学力を!2020.03.17


 コロナウイルス(COVID-19)対策で、次々に封鎖をする国や都市が出てきていますが、私が土曜朝までいたフィリピンでも、この日曜から30日間、首都マニラの封鎖が始まりました。

 ドゥテルテ大統領が封鎖を宣言したのが、木曜の夜中で、封鎖まで48時間。私はカミギン島にいたのですが、たまたま、その夜、真夜中に目が覚めて、スマホでニュースを見たら、1時間ほど前に封鎖宣言されたところでした。これまで、セブ発のフライトが二度キャンセルになって(香港経由のキャセイと台湾経由のエバー)、仕方なく(時間通りに発着することのない)セブパシフィック(CP)で(経由したくない)マニラに飛ぶことになっていたのですが、封鎖が始まる15日以前にマニラを脱出しなければならないことになったのです。

 そこで、飛び起きて、CPのアプリを見たのですが、何の通知もなし。数日前に「コロナ騒動で予約をキャンセルしたい人が増えているので、無料でフライト変更や返金(ただしtravel fundのみ)ができる」との通知は来ていたので、ネットで変更しようとしたのですが、変更できず。カスタマーサービスは午前7時から。最悪、空港に行こうと思ったのですが、カミギン島からのフライトは一日一便午後便のみなので、カウンターが開くのは9~10時以降かと。

 それで、7時ちょうどにカスタマーサービスに電話しましたが、予想通りつながらず。「Twitterで連絡してみて」という自動アナウンスがあったので、TwitterでDMを送ってみましたが(以前には、結構すぐに返事が来ていた)、数日経った今も返答なし。

 そこで、(旧火山へのハイキングを終えてから)空港に行ってみると、まだカウンターは開いておらず、数人の人が待っていました。10時にやっと開き、その日にカミギン島からセブへのフライトに乗るのは問題ないが、「セブからマニラ便が14日の午後10時発で席が取れそうですが、本社からの確認が来ません。お待ちください」とのこと。*
 で、待つこと1時間近く。結局、本社から確認が取れないので、「今日中にセブに飛んだ方がいい」と、チェックイン締切30分前に言われました。荷物は、まだ宿にあったので、急いで戻って荷造りを終え、チェックインにはギリギリ間に合いましたが。(さらに後にチェックインしていたヨーロッパ人観光客も数名。)

 セブに着いた後、CPには「マニラ便は今日は満席。明日、スタンバイするしかない」と言われました。封鎖されるのはマニラのみなので、** カミギン島に予定通り(さらに3泊)滞在してもよかったのですが、各国の門戸がどんどん狭まっており、明日は、どの航空会社がどの便をキャンセルするかわからない状態です。飛べるうちに飛んでおくことに。(実際、セブへの入島も禁止になり、マニラに飛べなければ、セブからシンガポールに飛ぼうかとも思ったのですが、今週に入りASEANと日本からの入国には14日の強制隔離を発表。)

 アプリで検索すると、フィリピン航空であれば、14日午後にマニラ便が数便あったので、セブ空港のフィリピン航空のチケットオフィスに行ったところ… 中は人でいっぱいで、番号を見ると200人ほど待っているようで、「私たち、朝から待ってる!」という人たちも。私は、同社のアプリで、3時間後に出発するマニラ便を予約でき、翌朝の土曜、無事マニラを脱出することができました。

デマ情報に騙されないためにも


 実は、マニラ封鎖が宣言される3日前、カミギン島へのフェリーに乗る際に、泊まっていたホテルのマネジャーに「さっき、マニラが封鎖されるってニュースで言っていた」と言われたのです。「やばっ!」と思って、ネットで調べると、下院議員の一人が「マニラ封鎖」を提案したのですが、ドゥテルテ大統領が「経済的打撃が大きすぎる」という理由で拒絶していたのです。「するとすれば、マニラの一部の地域になるだろう」とも。

 その時は「デマ情報は、こうやって口コミやソーシャルメディアで広がっていくのか」と思っていたら、3日後にデマではなくなったのですが。

 このように刻々と状況が変化する状況では、現地語(または英語)で情報が入手できないと、海外で正確な情報を得ることは難しいと思います。

現地語ができないと…


 実は、数年前にチリのサンチャゴで、クルーズ船でのウイルス感染が原因で連れが高熱を出したときのことですが、医務室のスタッフも、空港外から呼ばれた医師も、英語は話さなかったので、スペイン語で対応しなければなりませんでした。

 私のスペイン語力は旅行する程度なら困らず、自分の言いたいことは伝えられるのですが、ネイティブがペラペラと話す内容をすべて理解できるわけではありません。とくに医療用語には触れたことはありませんでした。ただし、「解熱剤を注射して熱が下がらなければ飛ぶことは許可できません」といった主旨は理解できます。

 あのような状況が、たとえばベトナムなどで起こっていれば、意思の疎通ができずに困ったことでしょう。実際に、今、ベトナムでは、先週、ロンドンからハノイのベトナム航空便で感染者が出たため、同機の乗客は全員、14日間の検疫を受けているのですが、イギリス人も何人か含まれています。(野戦病院のような)公立病院や(シャワーもない)旧病院施設に強制隔離されているのですが、医師や看護師はYes/Noも話さないようで、翻訳アプリを使ってコミュニケーションをとっているとか。

 ウイルス感染でなくても、海外で急病やケガで治療を受けるといったことは、誰にも起こり得ます。

こうした緊急時のためにも、語学力は必要ですね。

 


* 「ということは、マニラを出るのが15日の真夜中になるから、封鎖前に出られないですよね?」と何度も聞いたのだが、「本社や政府からは、まだ正式を受け取ってないので、現時点ではわかりかねます」との一点張り。フィリピン航空は、木曜の時点で、すでに封鎖が理由でマニラ発着便は全額返金をうたっていたけど。Flag Carrierだから、事前に政府から聞いていた?

 

** マニラ封鎖以前に、ドゥテルテ大統領出身地で娘が市長のダバオ市も封鎖。

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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