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英語面接での自己紹介

元・外資系人事部長、元グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。本日のテーマは、英語での面接で初めに聞かれるかもしれない「自己紹介」を通して、英語での面接で留意したいポイントをお伝えします。

英文履歴書において冒頭のSummaryが大事であるように、英語面接で最初の質問かもしれない自己紹介は重要です。

Tell me about yourself.

Can you introduce yourself?

と聞かれたときに、どのように答えていますか?

面接官の質問には常に意図があります。最初の自己紹介のパートからどんなことがわかるか挙げます。

1. 端的にまとめる力

キャリアが長い候補者が新卒時代から丁寧に説明すると、自己紹介はかなりの長さになってしまい、途中から面接官がよく聞いていないと言う現象が残念ながら起きます。

面接官はAIではなく、人間なので記憶力に当然キャパがあり、話があまりに長いと最初の頃に聞いたことを思い出せないし、また、少しずつ興味が薄れると言う現象が起きます。仕事なので努力して聞きますが、興味を持ちながら自然に聞ける状況とはだいぶ違うこと、容易に想像できます。

英語での面接においては自己紹介以外の質問も、「自分が話したいこと」ではなく「相手が知るべきこと」にフォーカスして短めに答えたいです。

2. 事前準備をどのぐらいしてあるか

英語での面接の前に事前準備をする事は良いことです。外国語なので「当たって砕けろ」はだいぶ危険です。想定問答を考え暗記するのも悪くはありません。

ただ頭に叩き込みすぎるとリスクが生まれます。面接官がすぐ気づいて、変化球の質問を投げるようになるからです。

丸暗記がわかる理由は、質問された瞬間にすごい勢いで英語が出てくるからです。「あぁ、覚えたものを引き出してるんだな」とわかります。

この状態で面接官が困るのは、「真の英語力」と「想定外対応力」がどの程度なのか判断できないことです。候補者によく聞く質問は、面接官によってある程度は決まっていますが、事前準備しすぎで丸暗記しているとわかった候補者に対しては、その場で考えたユニークな質問をすることになります。

かなりの候補者が、ここで崩れがちです。想定問答を考えるところまでは良いですが、頭に叩き込むまではしない方が無難です。

3. 緊張しやすいかどうか

英語面接慣れしていないと、英語力のレベルに関わらず面接のスタート時に緊張しがちです。

メラビアンの法則をご存じですか?人は情報を55%目から視覚情報で、38%を聴覚情報で、残りのわずか7%を実際に口から発信された内容で得るというものです。

第一印象は大切です。面接官は訓練されているので、第一印象で判断したりしませんが、人間なので「引きずる」ことは多いです。緊張度の高い場面ではあっても、程よく感じがいい候補者とこれまでの経歴・チャレンジなど、深い話ができたらいいと面接官は願っています。相手の緊張度がMAXで、こちらに伝染しそうになるほどでは「メンタルが弱すぎる」と誤解されてしまうかもしれません。

最初の挨拶で名前を伝える時、1回で良いので笑顔を繰り出してください。はじめての英語での面接だったり、第一志望でどうしても入社したいと言う気持ちが強かったりすると、緊張してどうしても顔がこわばりがちで、相手に怖い印象を与えます。これ候補者にとって何の得にもならないです。笑顔は万国共通のコミュニケーション・ツールです。1回笑みが出るとほぐれて、その後も自然に出ることが多いのでぜひ活用してください。

たかが「自己紹介」されど「自己紹介」。最初でつまずくと本人も自信を無くすので、次回の英語面接で今日のコラムを思い出していただけたら幸いです。皆さんの転職活動を応援してます!

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鈴木美加子

グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

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