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有元美津世のGet Global!

チャンスを見極められるか?2016.11.15


前回、「日ごろからチャンスが舞い降りてきたときにつかめる準備をしておくこと」と言いましたが、「どうやって準備すればいいのか」という人もいるでしょう。

私は、チャンスが降ってきても気づかないでいる人たちをたくさん見てきました。ビジネスチャンスが目の前にあるのに気づいてない人、すばらしい人脈が築けるかもしれないのに気づいてない人などです。

昔、経営者向けの雑誌で世界各国の起業家をインタビューして記事を書くという仕事を請け負っていたことがあるのですが、一部の国を担当していた日本在住の女性が、韓国の有名女性起業家を現地でインタビューし、「帰国した後、礼状を出さないといけなくて大変なんですよ」とぼやいていました。

礼状を送って覚えてもらって人間関係を築き、将来のビジネスチャンスにつなげたり、また取材などで協力してもらったりできる素晴らしいチャンスだったのですが、彼女は、それをチャンスとは見ていなかったようです。(取材の仕事というのは媒体の名前で、普通なら会ってもらえない人にも会ってもらえるという特典があるのです。原稿料は安い代わりに。)有名起業家と人脈を築くチャンスであり、かつ忙しい中、時間を割いてくれた人たちに礼状を書くことを、こんなにネガティブな見方をする人もいるのかと私は驚きました。

私は取材させてもらった起業家に、その後、著書のために、再度、取材させてもらったり、日本企業に提携先として紹介するなどし、有効活用させていただきました。(I capitalized on those kinds of opportunities.)

 

チャンスを見極められる力


チャンスをつかんだ人のことを「あいつはラッキーだ」という人もいますが、運も実力のうちです。チャンスをつかんだ人は、日ごろからそれなりの努力をしているものです。(成功した人の多くは、そこにたどり着くまでにそれなりの努力をしているものですが、成功した姿しか見えず、「ラッキー」で片づける人が多いですね。)

たとえば、前回のR君。先のない仕事をしているのに、よりいい職を見つけるための努力を何もしていません。Facebookを見ていると、毎日、ゲームばかりしているようです。今夏、会ったときに「このままだと、将来、生活がさらに大変になるよ。年をとればとるほど苦しくなるから」と忠告したのですが。すでに、車が故障して、その修理費もなく、面接に行くのも、別のところに住む妹に迎えに来てもらわないといけない状態だというのに。(アメリカでは車なしでは、まともな仕事に就くのは非常にむずかしいです。)

 重機の運転など新たな資格をとるために勉強したりすることもできますが(お金がなくても無料の職業訓練などあり)、そんな様子はまったくありません。それどころか、就活のために金銭的に援助した彼のおじさんがアドバイスを送っても、返事すらしてきません。Facebookにくだらない投稿をする暇はあるというのに。

R君には履歴書を添削してあげ、就職先を紹介して、読書障害で書類記入が不得意なR君に代わってオンラインで応募用紙まで記入してあげたのに。今後、私がR君を助けることはないので、彼は自分のことを助けてくれる人を二人を失ってしまったのです。こんな人に「僕はついてない」と言われても…

 

チャンスをつかむ勇気


私は自分の経験からいっても、チャンスというのは、自分の頭の上には落ちてこず、少し手前に落ちると思っています。ですから、そこで一歩踏み出して、そのチャンスをつかむ勇気が必要なのです。

R君の場合であれば、生まれてずっとアメリカ、それもアラバマ州の片田舎にしか住んだことがないのに、家族と離れ、海外に行くのは不安だったかもしれません。本人も、いい仕事を見つけるには、その地域、Comfort Zone(居心地のいい領域)から出ないといけないというのは承知していたのですが。
チャンスが降ってきたときに、それをチャンスと見極め、勇気を出して一歩前に踏み出して、初めてチャンスが掴めるのです。

成長するにも、Comfort Zoneから出て未知の領域に挑戦することが必要であることもつけ加えておきたいと思います。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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