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有元美津世のGet Global!

マレーシアの英語 (1)— 通じるとはいうものの2015.12.01

 

先に「マレーシアでは英語が広く通じる」と書きましたが、「通じる」といっても、やはり英語ネイティブの国のようには行きませんし、英語は話せない、話せてもブロークンという人も大勢います。(私は在米経験が長いので、あまり英語ができずに日本からマレーシアに渡った人の視点とは違います。)

 

英語の能力は、学歴と世代によって異なるようです。まず、大卒かどうかが、ちゃんとした英語が話せるかどうかの大きな別れ目になります。マレーシアの大学では、私立では全科目、公立でも理数系科目の授業は英語で行われるからです。

 

(一般に大卒でない)小売店や飲食店で働く店員らには、まったく英語が話せない人やブロークンの英語はザラにいます。とくに小売店で働く若いマレー系店員は、外国人向けスーパーでも”Where is the dried shrimp?” すら通じません。ダイソーでも、質問をすると、店員は事務所に行って英語を話せる人を連れてきます。(Supervisor/Managerクラスになると話せます。)

 

マレー系より華人の方が英語を話せる人が多いのですが、若い華人もブロークンの人が多く、Manglishが主流です。(Manglishに関しては後日。)

 

私は華人の美容院に行くのですが、20代の美容師は非常に簡単な英語しか通じません。”It was stolen”を3回繰り返しても通じませんでした。(なお、私はアメリカで韓国人の経営する美容院に行っていましたが、そこのオーナーの英語も同程度でした。英語ネイティブの国に何十年と住んでいても、日本人を含め、ブロークンの英語で生活している人はいくらでもいます。)

 

美容院開店当時、本社からマネージャーのような人が来ていて、彼の英語はマシでしたが、

”I want to make my hair more manageable” と言うと、

”How do you say it? Manageable?”

“Yes, manage+able. Or make it easy to manage”

“I see” 

ということで、manageableは初めて触れる単語のようでした。

 

さらに、マレーシアには、3K的な職種に従事するインドネシア、ミャンマー、バングラデッシュなどからの外国人労働者が多いのですが(従業員は全員ネパール人という韓国料理店も)、彼らは英語が話せません。

ですから、街で英語を話すときは、文章よりも簡単な英単語を並べた方が通じるのです。

 

“How much do you charge per page?” よりも、“How much one page?”や”How much each page?”の方が通じ、事がサッサと運びます。(日本も同じですが。)

 

なお、英語が一番通じるのはインド系なので、道を聞いたりするときは、なるべくインド系に聞くようにしています(マレーシアだけでなく東南アジア全域で)。

 

若い世代ほど英語が話せない

 

大卒者、professional も訛りは強く、英語が間違っていたりもしますが、大半は無理なく会話ができます。ただし、英語ネイティブと話す速度で普通に会話ができる人たちは、たいていイギリスやオーストラリアの大学に留学した経験のある人たちです。

 

(元々ツイッターで知り合った)私のクアラルンプールの知人は、イギリスの大学を卒業しています。夫婦とも50代で、小学校から高校までミッションスクールに通い、授業はすべて英語で受けたそうです。(そのため、福建語、客家語、広東語を操つるものの、中国語の読み書きはできません。)”I speak Manglish now”(今では僕もマングリッシュを話すようになっちゃったよ)と自嘲していますが。

 

私が借りているマンションのオーナーも50代の華人で、留学経験はありませんが、まともな英語を話します。しかし、40代の奥さんはまったく英語ができず、中華学校を卒業した20代の息子さんも英語はほとんど話せません(が、中国語の読み書きはできます)。賃貸契約(英語)締結の際は奥さんと息子さんだけで、先方の不動産業者(華人)も英語ができなかったので、こちらが雇った不動産業者(華人)が通訳しました。

 

50代の彼らは「若い世代は英語が話せない」と嘆くのですが、それは40年前にマレーシアの教育制度が変わったことが大きな要因なのです。次回は、それに関して。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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