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有元美津世のGet Global!

和製英語に気をつけよう(17) — グルメ2015.11.24

 

私はSNSやオンラインフォーラムのプロフィールなどで”I’m a foodie”と書くことが、よくあります。Foodieとは「食べるの大好き人間、食道楽」といった意味です。これは1980年代に生まれた比較的新しい俗語です。

 

同じような言葉にgourmetがあります。Foodieと同じ意味で使われることもありますが、日本語でも「食通」と「食道楽」では意味が違うように、gourmetは、本来、食材や料理法も含め食に精通している人という意味です。

 

Gourmetというのは元々フランス語ですが、フランス語から英語にも取り入れられています。

 

英語でも”She’s a gourmet”という表現はできますが、あまり一般的ではありません。英語ではgourmetは「高級食材を使った、手の込んだ」という意味の形容詞として使われる方が一般的です。(高級感を出すためのマーケティングbuzzwordとも言えます。)

 

Gourmet coffeeは、日本語でも「グルメコーヒー」として使われていますが、その他、gourmet food/meal, gourmet chef, gourmet kitchen, gourmet restaurantといった形で使われます。

 

和製英(仏)語化した「グルメ」

 

一方、日本語では、「グルメ」は「グルメ情報」「ご当地グルメ」「B級グルメ」などの形で使われ、ほぼ「料理」と同じ意味で使われていますね。英語のgourmetは高級料理に対して使わるので、「B級 gourmet」というのはあり得ないのです。英語で表現するとすれば、下記のような表現が使えます。

 

・グルメ情報  Dining/Restaurant Guide

・ご当地グルメ  Local/Regional Cuisine, Local/Regional Specialties(名物)

・B級グルメ   Good Cheap Eats 

 

安い料理にはcheap eatsが使われますが、これだけでは「おいしい」とは限らないので、Goodなどをつけるといいでしょう。(他の「おいしい」を意味する表現も使えます。)

 

英米のメディアでは、日本語の「B級グルメ」を直訳して“B-grade gourmet”を使い、” code for food that’s fast, cheap and good”などと説明を加えている場合もあります。“B-grade”という表現は英語にはないので、説明なしでは使えません。(英語にあるのは”B-list”。元々、英語(ハリウッド)から取り入れられた「B級映画」は”B movies”.)            

屋台(hawker)を含み、たこ焼きやお好み焼き、立ち食いそば、その他テイクアウトができるものにはStreet Foodが使えます。

 

「食い倒れ」は?

 

また、gourmetとよく似た英単語にgourmand がありますが、「食道楽」「大食漢」という意味です。(Gourmetと同じ意味で使うネイティブスピーカーもいるので、gourmandと呼ばれても気にしないように。)

 

私はgourmetよりgourmandに近いのですが、日本語でも「グルメ」より「食い倒れ」の方が合っていると思っています。「食い倒れ」を英語で表現するには、”going broke over food”が使えます。先日、来年、京都大阪を訪問するというマレーシア人の旅行計画を手伝っていたのですが、「大阪に5~6日滞在する」というから、下記のように答えました。

 

There isn’t much to see in Osaka. Osaka is a place where you eat until you drop.

(大阪は、あまり見所なし。倒れるまで食べるところ。)

 

今回は、本来のフランス語の意味を離れ、日本語でも英語でも一人歩きしてしまったgourmetについてでした。

 

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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