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大学を出ても職がない(8)-- 就職と給料を左右する専攻2014.05.13

    前回は、大学や学部によっては行くだけ損という話を書きましたが、ジョージタウン大学の教育・労働力研究センターが大学での専攻と雇用の関係を調査した昨年の報告書では、「専攻によって失業の可能性が決まる」と結論づけています。 
    概して、芸術、法学、公共政策など非技術系専攻の学生は失業率が高く、STEM (Science, Technology, Engineering, and Mathematics)を専攻した学生では低いとう結果が出ています。 (なお、コンピューターサイエンスではなく、情報システムを専攻した学生の間では失業率は高いです。)教育や健康・科学系も失業率は低いです。 
    巨大不動産バブル崩壊後のアメリカの話なので、日本にはあてはまらないでしょうが、参考までに最近の卒業生の専攻別失業率ワースト5を挙げておきます。

     

    1) 情報システム 14.7% 
    2) 建築 12.8% (この分野は、修士所有者や職務経験者でも失業率が高い) 
    3) 人類学 12.6% 
    4) 映像・写真芸術 11.4% 
    5) 政治科学 11.1% 


    なお、給料に関しては、最近の卒業生の年収中央値は、工学部が5万4000ドル、芸術、心理学、社会福祉などの文系や生活・自然科学系では3万ドルということです。

    断然強いコンピューター学部

    前回の投資対効果(ROI)の算出方法によると、アメリカでもっとも価値のある(卒業生の平均給与をベースにした卒業後20年間の純損益がいい)大学学部は下記ということです。上記10学部のうち、9学部がコンピューターサイエンスです。

     

    (出典:TheAtlanticCities.com)

     


    上記10校の多くが有名私立大学ですが、有名州立校のカリフォルニア大学バークレー校だけでなく、バージニア大学(University of Virginia)やワシントン大学(University of Washington)も州立大学です。投資に見合ったリターンを得るには、必ずしも日本でも知られているような有名大学に行かなければならないということはないということです。有名私立大学の場合、それだけ投資額も大きく、投資分を回収できないリスクも高いのですから。


    最近、地元州立大学に通う息子を持つパレスチナ出身の女性に「息子がコンピューターでなく、機械工学部を専攻しようとしているんだけど、あなたから息子にアドバイスしてやってくれない?」と頼まれました。「どちらかと言えばコンピューターの方がいいだろうけど、機械工学でも悪くはない。文系でなければ大丈夫」と言ったら、ホッとしていたようです。  

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    この記事の筆者

    有元美津世

    大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
    著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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