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有元美津世のGet Global!

グローバル化するということ(6)-- 指示や依頼は具体的に2014.03.04

実際に、仕事の現場で、異文化間コミュニケーションがうまく行かず、失敗したという経験のある人は多いでしょう。その結果、プロジェクトが失敗したり、誤解が膨らんで取引先との間がこじれたという場合もあります。


アメリカやヨーロッパで駐在経験のある日本の友人は、「日本人は曖昧な指示を出しておいて、勝手にいいように解釈し、自分はこう考えていた。なんで君らはそんなことをやってしまったの?と怒る。実は、欧米人はその部分は最初に詳しく指示されていなかったので、裁量の範囲と思って勝手にやってしまっただけ」と言っていました。


たとえば、外資系企業にはつきもののjob description(職務記述書)ですが、これは、その職に就いた人が「しなくてはならないこと」「しなくてよいこと」の責任範囲を明確にするものです。契約書も同様ですが、仕事を人に任せる際には、信じられないくらい細かい記述が必要なのです。

できるだけ具体的に

アメリカの取引先から製品のサンプルを取り寄せるときに、日本語の「サンプルを少々送ってもらえますか」の感覚で、いつも”Can you send me a small sample?”というメールを送る技術者がいました。「少々」というのが500mlなのか、1Lなのか、はっきり言ってもらわないと相手には(私にも)わからないのです。(ずっとつきあいが合って、「過去にいつも500mlを送っていたから、今回も500mlでいいだろう」という判断は、アメリカ人でもします。ただし、担当者が変わった途端、それは引き継がれない可能性が高いです。)

 

それでいつも”How much do you need?”(どれだけ必要なんですか)と聞き返すことになり、”Well, if you could get us 1L, that’ll be more than enough.”(そうですね、1リットルもらえれば十二分です)という答えが返ってきます。そうであれば、初めからCan you send us a 1L sample? 「サンプルを1リットル送ってもらえませんか」と聞いていれば、メールは1度のやりとりですんだのです。


また、”Can you send me the report as soon as possible?”(報告書をできるだけ早く送ってもらえないかいな)と同僚に依頼したら、”Sure.“(もちろん)という返事をもらったものの、2日経っても、3日経っても返事が来ません。そこで、催促することになるわけですが、”as soon as possible”(できるだけ早く)、”in a few days”(数日で)などのあいまいな表現は避け、”Can you send me the report by Monday, US time?”(報告書を米国時間の月曜までに送ってもらえないかいな)と具体的な日時を提示していれば、何の誤解も生じなかったわけです(具体的な日時を提示しても、遅れる人は遅れますが。)とくに”a few days”というのは、2~3日なのか、4~5日なのか、ネイティブスピーカーでも人によって解釈が違います。


海外に出張したり、駐在したりする場合は、それなりの心構えで臨む人が多いと思うのですが、今後は、日本にいながらも、コミュニケーションの仕方を工夫しなければならない場面が増えるのではないかと思います。

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この記事の筆者

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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