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和製英語に気をつけよう(1)--「リストラ」2013.12.10

    和製英語に気をつけよう(1)--「リストラ」

    前回の話で「レイオフ」という表現を使いましたが、英語の”layoff”とは、元々、企業の業績が悪化した際に、雇用調整のために一時的に人員を削減するという意味でした。最近では、一時的でなく、(組合の力が弱まったため)永久にクビを切る場合の方が多いのですが(日本でいえば「リストラ」)、たとえば、2012年、ゼネラルモーターズは、需要の低迷に伴う生産調整のために、デトロイトの工場の従業員1300人を1ヶ月ほどレイオフした後、再雇用しました。


    日本で使われる「リストラ」というのは、「(企業の)再編成、再構築」を意味する ”restructuring”から派生した和製英語です。”Restructure”は組織などに対して使われ、人には使われませんので、英語では”I was restructured”とはいいません。同じようなニュアンスの表現であれば、“I was downsized”が使えます。(ちなみに、一時、”rightsized”という表現も流行りました。)

    “Buyout”って?

    また、日本の希望退職(正式には「早期優遇退職」)は、英語では”buyout”といいます。「Buyoutって、買収っていう意味じゃないのか?」という人たちがよくいるのですが、「買収」という意味もあるものの、こうした意味でも使われるのです。というのは、辞めてもらうために、従業員に退職金など(通常、勤務年に応じ、基本給○月分)を支払い、いわば、従業員の雇用契約(の残り)を買い取るからです。


    和英辞典で「希望退職」とひくと、”voluntary retirement”と直訳的表現が出てきますが、現場では、辞書には出てこないような表現が使われるのが常です。(辞書を作る人たちが、本場の表現を知らない。辞書より、グーグルなどのネット検索を活用した方が生きた英語が学べます。)


    日本でも、退職勧奨や整理解雇が行われる前に、退職金を増額して希望退職者が募られることが多いですが、アメリカでも、強制的に辞めさせられる”layoff”の前に、”buyout”を行う企業が多いのです。”Buyout”で、目標の人数が削減できなかった場合に、”layoff”が行われます。

     

    “Lay off”と”Fire”の違い

    英語では、”Layoff”は企業側の都合で辞めさせられる場合に使われ、社員側に落ち度があって辞めさせられる場合は”fire/firing”といいます。日本語では、どちらも「解雇」が使われますが、英語では大きな違いがあり、たとえば履歴書や面接で”I was fired”とは、決して言わないようにしましょう。(厳密にいえば、”layoff”は、日本語では「会社都合退職」、または「整理解雇」にあたるでしょう。)


    「お前なんて、クビだ!」という場合は、”You are laid off”ではなく、”You are fired!”です。


    口語表現の”let go”であれば、理由に関係なく「クビを切られた」という意味で使えます。たとえ”I was fired”でも、面接や自分の過失で解雇されたと人に知られたくないときは、”I was let go”を使うという手があります。

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    この記事の筆者

    有元美津世

    大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。
    著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など多数。

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