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横浜リサのもっと輝け!日本人女性

山あり谷ありのキャリア形成-女性が幹部になるまで (その3)2014.09.09

前回の続き)
ニューヨーク本社でのマネジメント・トレーニングがほぼ終了して、いよいよロンドンに出発!と引っ越し荷物もできあがっていた私に日本から突然の電話。

”ロンドン行きは中止。すぐに日本に戻ってきてください。“

いったいどうした?わけわからないまま飛行機にのった私。帰国してようやく現状を把握。債券の受け渡しチームの課長が病気で長期入院してしまったため、急遽私に引き継ぎ命令がでたのです。はい、帰国して、いきなりの課長就任命令です。

そりゃまぁ2年間近くもマネジメント・トレーニングを本社で受けさせていただいたのだから、このくらいやって欲しいというのが会社側の言い分ですよね?でもさ、心の準備ってものが・・・・だいたい私債券の受け渡しなんてやったことないっすよぉ~???そんなんでいいの?私できるの???そんな私の不安なんて裏腹に、帰国してすぐに課長着任しちゃいました。外資はそういったところがすごいです。言ったらすぐ実行。”今日から君は課長!“

ってことで26歳にして、いきなり安倍内閣曰く“指導的地位”に突入してしまった私!

初めての課長職。自分は何をしていいのかまったくわからない。何をしたらいいんだ?どうやったらチームをまとめられるんだ???とにかくチームに溶け込まなくちゃ。とにかく仕事覚えなくちゃ。チームメンバーに認めてもらいたい。

私が任された債券受け渡しチームは経験豊富な女性3人で成り立っていたんです。もう一度いいますが、経験豊富なんです。JGB (日本国債)の受け渡しを何年もやっており、何でも聞いて!状態の人たちばかり。そんな中に一度もJGBの受け渡しをやったことがない私が課長就任!しかも一番年下!いったいどうしたらいい??

そこからは必死です。全員の仕事を覚えるためにがむしゃらに仕事しました。体で覚えろ!的な外資なので、自分も一担当者としてデイリーの仕事を朝から晩までやらせてもらいました。だって、やらなくちゃ覚えない。システムも全部一から覚えました。何度も間違って、(心の中で)泣きながら・・・デイリーに加え、他部署との連携や、質問などにも自分で対応するように頑張りました。そこまでしなくては、2年もマネジメント・トレーニング行かせてもらったお返しにならないと信じて。

私頑張った~!!!(自画自賛!)課長就任から2年後には3人だった部下も11人にまで増え、仕事範囲も国債だけではなく、社債やCPや引き受け業務などに幅も増えました。(課長就任のときはまさかここまで早く大きくなるとはまったく想像もしておらず・・・)そして、この頑張りのおかげで、チームメンバーから認めてもらえ、私の指示で動いてくれるようになり、めでたくして指導的地位の確保!をしたわけです。

その後のキェリアは同じような事の繰り返しでした。数年毎に新しいチームに異動を言い渡され、そのチームの仕事をしたこともない私が経験豊富なチームメンバーに認めてもらうための努力の繰り返し。ある時なんて、自宅に“あなたを上司だとは認めない”と電話してきた人がいたぐらい!(あの時は大変だったけど、今思い出すと懐かしいなぁ~~)。マネージャーとして認めてもらわなくては、チームをまとめられない。認めてもらわなくては、チームの貢献度が下がる。そんな危機感をいつも持ちながら仕事をこなしていました。

その後、異動は証券会社内にとどまらず、他グループ会社にも。。。。一度管理職を任されると、次からもチーム(つまり指導的地位)を任せられるのが、世の習い。どこへ異動しても、結局は新しいチームをまとめるために認めてもらう作業の繰り返し。容赦なく降ってくる問題を解決したり、強いリーダーシップをとることで少しずつ認めてもらっていった20代後半から30代前半でした。

次回に続く・・・

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この記事の筆者

横浜 リサ

某米国リベラルアーツ大学卒業後、某外資系金融にて、業務畑で20年以上勤める。入社4年目にして管理職に抜擢されてからは、管理職道まっしぐら、日本・NY・アジアでのビジネス経験を持つ。「脱サラして、起業!」という思いをひっそり暖めており、リーマンショック時を機に、香港で自身の会社経営を実現。4年間の起業人生活の後、「50代の金融復帰・転職なんてまず無理でしょう!」と言われているこのご時世に、畑を飛び越えて(業務畑からコンプライアンス畑に)めでたく転職を成功させた珍しい人種でもある。中学3年で親の仕事の関係上、初めて海外デビューをした頃まったく話せなかった英語が今では日本語よりも得意になるほど。休日は山歩きを楽しむどこにでもいる山おばさん(山ガールと言いたいとこだが。。。)。七転び八起きをモットーに、2児のシングルマザーとして家庭と管理職の両立をしながら、女性が女性らしく働けるようリアルな現場を暴露、管理職道ノウハウを発信中。

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