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横浜リサのもっと輝け!日本人女性

上司からの呼び出し - 人事異動(1)2015.03.10

 

「ちょっといいですか?」と部長に呼ばれた。部長に呼ばれたらよっぽどの事がない限り、自分の仕事をほっぽり投げてすっ飛んで行くのが私の毎日。2014年9月3日に掲載されたコラム「外資系女性役員のある日のスケジュール」にも書きましたが、管理職は暇が一番!なぜなら、こんな風に急に部長にお呼ばれするからです。

 

即ノートとペンを持って部長のオフィスに行った私。「今度はどんな事を頼まれるのかなぁ~?」「何について聞かれるのかなぁ~?」などと考えたりしながら・・・

 

オフィスに着いたら、「ドアを閉めて」と言われた。ドアを閉めながら「これはなんかあるぞ」と思う。大抵こういった時は声を大にして話せない、人事関係の話なのである。

 

日系の会社では、人事権は人事部が握っており、「人事部長ともなれば、栄転も左遷も自由のまま!」というくらい権力を持っていますよねぇ~。異動は大抵、年に数回と決まっているから(お役所なら年に2回、何月って決まっているってぇ~じゃぁ~ないの)、その前になると、みんな人事部長におべっか使ってみたりするらしい。。。会社の社員だけではなく、奥様が人事部長の奥様におべっか使ったりなんてことも半沢直樹のドラマで見たっけ・・・(って日系の会社で働いたことがない私は、ドラマで日系の会社にどんな事が起こるか学ぶわけですが・・・)

 

外資系はその点、人事権というのは現場が握っています。これはものすご~く大きな違いで、現場がどういった人を採用したいとか、どういった人を移動させたいなどと決定権を持っているのです。

 

もちろん、人事部は人事部としてちゃんと存在しますよ。彼らは現場が決めた事を事務的に処理してくれたりする部隊なんです。例えば採用が決まれば、オファーレターを作って出してくれたりします。事務的な事だけではなく、人事的なアドバイスなどもしてくれます。例えば、「こういった人に対しての給料ってどのくらいが適当?」などです。

 

おっと、話を元にもどしましょう。部長にお呼ばれした私ですが、思ったとおり、人事の話でした。

 

「本部長からの打診なんだが、君の部下のXX君を他の部署に異動させたい」とのこと。

 

「あ~あ、せっかく私が今の会社に来てからずっと手塩にかけて育ててきたマネージャーなのになぁ~。異動かぁ~。」と、心で思ったものの、異動先のポジションが彼の成長にはとっても良いポジションだし、本部長のお願いだったので、即答で「OK!」。

 

一旦部長の話は終わって、席に戻ったら、すぐ後に、本部長からお呼び出し。お呼び出しと言っても、オフィスビルが違うので、今度はすっとんで行くのではなく、電話会議でした。

 

本部長から今回の異動に係る背景の説明・・・

 

「横浜さん、実はね、今回の異動は僕も考えていなかったのよ。」

 

「現場責任者から名指しでX君が欲しいと頼まれちゃってさぁ。」

 

「考えてみたら、この異動はX君自身にとってもキャリア・アップの面でも良いと思うし・・・」

 

などなど、本部長がこの異動をいかに成功させたいかを長々と説明してくれた。

 

私もこの異動には賛成なので、静かにじっと聞いておきました。一つだけ気になることがあるので、はっきりとその点を本部長に確認。それは何かというと・・・彼の昇格についてです。

 

彼は昨年昇格すべき人材であったけど、いろんな理由で一年待ってもらうことになってしまった。それがこの異動により、更にまた一年待ってくれなんてことになるんじゃぁ、この異動が必ずしも彼にとって良いことだとは言えなくなる。

 

この点を本部長にぶつけたら、本部長も責任もってそういうことがないよう、ケアしてくれるとお墨付きをいただいたので、それでは私も賛同しますということになり、この異動が仮決定したわけです。なんで仮決定か?って?それはまだ本人の合意がとれてないからです。

 

日系だと人事部が決めた人事異動って相当なことが無い限り本人がどうこうできるものじゃないって聞きます。でも外資の場合は、違います。自分のキャリアは自分で築くことが基本とされている外資では、人事異動は本人が納得の上で行われることがほとんど。

 

もちろん時と場合によっては上司命令で異動!なんてこともありますけどね。だから本人の同意が得られて初めて最終決定となるわけです。

 

この後、異動のタイミングなどが話し合われたのですが、その話は次回ということで・・・

 

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この記事の筆者

横浜 リサ

某米国リベラルアーツ大学卒業後、某外資系金融にて、業務畑で20年以上勤める。入社4年目にして管理職に抜擢されてからは、管理職道まっしぐら、日本・NY・アジアでのビジネス経験を持つ。「脱サラして、起業!」という思いをひっそり暖めており、リーマンショック時を機に、香港で自身の会社経営を実現。4年間の起業人生活の後、「50代の金融復帰・転職なんてまず無理でしょう!」と言われているこのご時世に、畑を飛び越えて(業務畑からコンプライアンス畑に)めでたく転職を成功させた珍しい人種でもある。中学3年で親の仕事の関係上、初めて海外デビューをした頃まったく話せなかった英語が今では日本語よりも得意になるほど。休日は山歩きを楽しむどこにでもいる山おばさん(山ガールと言いたいとこだが。。。)。七転び八起きをモットーに、2児のシングルマザーとして家庭と管理職の両立をしながら、女性が女性らしく働けるようリアルな現場を暴露、管理職道ノウハウを発信中。

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