海外で働く前にWEB制作者が踏むべき5つのステップ
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ここ数年、日本国内での求人が増えているWEB制作業。国内でのキャリアアップを目指す人がいる一方、アジア圏を中心に海外勤務を希望するWEB制作者も増加が見込まれています。

他の業種と較べ、国内外の業務内容に差が少ないと思われがちなWEB業界ですが、実態を見ると日本と海外で大きく異なります。「海外で働きたいと思いながら、まだ一歩を踏み出す勇気がない…」。ここでは、そんな方を対象に、事前にどんなことをすればよいのかをステップごとにレクチャーします。

海外勤務をするにあたっての絶対条件と言えるのが実務経験です。日本の場合、専門学校などである程度のスキルを身に付けていれば、未経験でも就職することは可能。それは、将来性を買っているからです。ところが、海外の会社は外国人を即戦力、言わば「助っ人」として雇うわけですから、最低でも3年間の実務経験はマスト要件と言えるでしょう。たとえ高い学歴があっても業界未経験なら、高卒後に3年実務経験を積んだ人の方が有利と言えます。

 

もし、あなたに実務経験がなかったら、まずは日本の企業で経験を積むことをおすすめします。空いた時間に英語の勉強をしておいた方がいいのは、言うまでもありません。

ただ漫然と実務経験を重ねるだけでは意味がありません。海外勤務を視野に入れている人は、効率を重視した仕事を心掛けましょう。英語で言うと、「Reasonable」。これは「理性的な、合理的な、理にかなった」といった意味で、日本国内はもちろん、海外で特に重要視される視点です。

 

コーディングの構成やコメントに規則性がなく、場当たり的に構築するのはもってのほか。異なる文化背景を持つ同僚にも伝わる内容か、よく検証しなければなりません。たとえ一人で進めるプロジェクトであっても、他者を意識したムダのない構築を日頃から心掛けたいものです。

WEBデザイナーやプログラマーといった技術職は、パソコンに向かう仕事だから英会話の能力は要らない。そう思っている人は、認識を改めましょう。クライアントの意向を直接聞くのは、確かに営業の人かもしれません。ところが、彼らが社内に戻ってきたら全て英語です。

 

それに、会社の規模によっては、あなたが直接クライアントの元へ取材に行くこともあります。最低限の英会話能力は付けておくべきです。

 

また、英語はIT業界の公用語であるため、次々と生み出される新しい技術は最初に全て英語で公開されます。会話力だけでなく読解力も高めないと、最先端の技術から取り残される危険性も秘めています。

聞き慣れない言葉かもしれませんが、「ポートフォリオ」とは「作品集」といった意味。制作の中でも、特にWEBデザイナーを考えている方はほぼ必ず用意する必要があります。企業側は面接時に提出されたポートフォリオを見て、フォトショップなど各種ソフトがどの程度使えるのかや、デザインのセンス、効率性を判断します。

 

気をつけておきたいのは、その数。一つのサイトを一糸乱れぬ精密さで仕上げるよりも、高いクオリティーのサイトを数多く制作している方がポイントは上がります。デザイナーの場合、オシャレなもの、ポップなもの、堅い印象を与えるものなどデザインの幅を持っていると、就職の際に大きく有利に働くでしょう。

就職先が決まった後、国内と海外で最も異なるのがビザ（査証）の取得です。観光目的で短期間滞在する場合は不要なことが多いですが、就労するためにはビザが必要不可欠。ビザを取得する方法や条件および期間は国によって大きく異なります。

 

普通は就職先の企業にビザ取得のサポートをしてもらいます。雇用先の企業は自国の政府に、ポジションの枠があり、そこにあなたが入らなければならない理由を厳格に説明する必要があります。お金も時間も手間もかかる作業であるため、雇用先に進んで協力するようにしましょう。また、事前に自分でビザ取得の流れを勉強するのもおすすめです。

いかがでしたでしょうか？これらの準備は、海外勤務を決めているなら早いうちに進めた方が得策です。海外でWEB制作するということは、想像以上に大変なことが待ち受けているかもしれません。

 

ただ、フレキシブルな働き方、実力主義、フラットな会社組織など日本の企業では見つけにくい良さも多数あります。日頃から海外勤務を頭に入れて過ごし、来るべきときには臆せず海外に挑んでください。その挑戦は、日々の延長線上の先にあります。