ビジネス英語 最短上達の3つの極意とオススメ教材＆実践方法まとめ

そうとなったらビジネス英語を早々に身に付けたいものです。外資系企業でも部署によっては英語力を問われないところもありますが、外資系企業の中核ポジションへの転職や、入社後の昇格や出世にはやはりビジネス英語は必須。

国外にある本社とのやり取りや、対外的な交渉なども、ビジネス英語ができることは前提です。マネージャークラスの転職では、TOEICは800点越えのレベルを求められることもあります。

しかし、TOEICやTOEFLの点数も書類選考では重視されることはありますが、実際のビジネスにおけるコミュニケーションで発揮できる英語力でないと意味がありません。あくまで英語はコミュニケーションの手段として利用し、自分の意志を伝えることやビジネスの交渉、折衝ができてはじめて世界と渡り合えるグローバルなビジネスパーソンとなれるのです。

今回は、TOEICなどではない、実践ビジネス英語を早く上達させるポイントと、実際のビジネスシーンにおいて大事なことをお伝えしていきたいと思います。

私たち日本人の英会話が上達しない理由として、頭の中で和文を英訳するため実際の会話のスピードについていけないということがあります。先ほどあくまで英語はコミュニケーションツールとして利用すると言いましたが、これは英語が上達してからの話。ビジネス英語初心者が手早く英語を自分のものにしたければ、まず、「とにかく和文英訳の発想を捨て、コミュニケーションにおけるレスポンスを早めること」です。

ビジネスにおいては対話でも電話でもメールでもスピードが求められることが多いものです。和文英訳、英文和訳をしていてはレスポンスが遅く、結果仕事も遅くなってしまします。そのため、とにかく単語だけのブロークンイングリッシュになっても、相手の意志をくみ取り、自分の意志を伝えるということが先決です。ビジネスシーンで重要なのは、「正しい英語を使っているか」ではなく「ビジネスの結果を出せるか」ということです。

そのためには、まず自分が所属する業界の専門用語や社内でよく使われる単語を覚えることです。また単語のレベルでも会話ができるように、英語を使う同僚と積極的に話すなどをして、その業界で使えるビジネス英単語とレスポンスの早さを身に付けることが重要です。

◆ビジネス英語をいち早く自分のものにする！おすすめ著書

「Ｐ＆Ｇで学んだ世界一やさしいビジネス英語」高田 誠 (著)
世界的な大企業であるP&Gに勤めていた著者が、簡単で且つ実践的な内容を余すところなく紹介！外資系で生き抜いていくのにおすすめの一冊です。

「カリスマ同時通訳者が教える　ビジネスパーソンの英単語帳」 関谷英里子 (著)
実際にビジネス上の会議や公演などでよく使われる必須英単語を厳選。まずはこの単語を覚えることが英語習得の第一歩！

ビジネス英単語を身に付け会話にも慣れたら、次に英語独特の特徴、定型句を身に付けていきます。 英語と日本語の大きな違いである語順。

英語は基本的に主語と述語が先にきて、その他目的語や修飾語は後ろにきます。このことは中学校で習う基礎的なことですが、実践英会話としても非常に重要なことです。英語を理解するのに、日本語の語順に入れ替えて理解をしていませんか？これでは理解にタイムラグが出てしまうので、英語をそのままの語順で理解できるようになることが大切なのです。

もちろん話す際の語順にも慣れることが必要です。最初は少し難しいかもしれませんが、これができるようになると理解とレスポンスが早くなり、結果コミュニケーションがスムーズになります。

また、ビジネスシーンにおける英会話は定型句も多いもの。たとえば何かを提案するときには、「I suggest～」、「I propose～」「It might be a good idea to～」などの言い回しが要件とは別に口をついて出るくらいにならないといけません。このような言葉は会話のつなぎとしても有効で、こう言っている間に伝えたい内容を整理することも可能です。定型句に出くわしたらメモを取るなどして徹底的に頭に叩き込み、できるだけ多くの定型句を自分のものとして体得しましょう。これができると、交渉の場での会話のイニシアティブも取りやすくなります。

また、外資系企業においてのメールのやりとりは当然英語が基本です。ビジネスにおいてメールは重要なコミュニケーションツールですから、毎日のように数多くのメールを処理することになります。メール一通一通にあまり時間をかけているわけにもいきませんが、英語でのメール作成に慣れないとやはり時間を取ってしまうものです。ですからメールにおいても、定型句は頭に入れて実践的な勉強を積んでおくことが必要です。英語的なあいさつや冒頭句など、相手によって使い分けることも踏まえたいくつかのパターンを先に覚えてしまうと、メールはそういった“型”が多くを占めますから、非常に楽になります。

◆英語の定型句ならコレ！おすすめ教材＆おすすめサイト

定型文を覚えるのにおすすめ教材
「英作文基本300選―英語的発想の日本語をヒントにして覚える (駿台受験シリーズ)」
英語的発想から作られた基本の英文が学べます。基本の英文に加えて言葉のニュアンスなども紹介しているので長く使える一冊です。

ビジネス英語おすすめ教材
「英会話ペラペラビジネス100 – ビジネスコミュニケーションを成功させる知的な大人の会話術」
応用性の高いフレーズばかりを集めたビジネス英会話教材の決定版。NHKの英語講座で人気を得ていた著者が作った、ビジネスを成功に導く英会話集です。

定型文紹介サイト
ビジネスでよく使われるあいさつや返答などの例文を集めています。それぞれに細かな説明もあってわかりやすい！
英語のまぐまぐ！ネイティブ表現トレーニング

英文Eメール（定型文・例文集）
ビジネスのEメールの頻出表現を紹介。使いまわしもできるので基本的なものは暗記してしまうのが◎
ALSE-NET.COM / 英文Eメール（定型文・例文集）

無料トレーニングサイト
桐原書店が行っている無料の英語問題集。まずは自分の英語力を確認！
日向清人の基礎からわかる会社で使う英語シリーズ『ビジネス英語トレーニングサイト』

ビジネス英単語、定型句、英語の性質などの理解も重要ですが、相手に思いを伝える、納得してもらうということも重要です。 アメリカの大統領や今は亡きアップル社のスティーブ・ジョブズ氏などの演説に感銘を受けたことはありませんか？彼らの表現力、コミュニケーション能力から学べることは非常に多くあります。

また演説は多数の人に話しているので、スピードもゆっくりで平易な言い回しが多く、それでいて抑揚や表情、ボディランゲージまでを含めた一流の英語表現を学ぶことができます。ビジネスシーンにおいても、多くの人前でのプレゼンテーションなど似たような場面はたくさんあるため、彼らの一流の演説はきっと役に立つことでしょう。

オバマ大統領

スティーブ・ジョブズ氏

ヒラリー・クリントン氏

もっと英語演説を学ぶには、TEDもおすすめ。
各国の著名人や研究者、企業家などの演説を集めたサイトです。わかりやすい英語で、バラエティに富んだ内容の有名演説が聞けるので、英語学習はもちろん、話し方や伝え方なども参考になります。
TED.com

また相手に気持ちを伝える、という点においては単刀直入に言いたいことだけを言っていてはうまくいかないこともあります。接待の場などであれば、スモールトーク（雑談）ができることもビジネスコミュニケーションの潤滑油となります。政治・宗教・人種の話題や、相手のプライバシーに立ち入るようなことは避け、一般的で相手を楽しめるようなトピックを普段からいくつか探しておくと良いでしょう。

いかがでしたか？ビジネス英語は難しい、と決めつけてしまいがちですが、ポイントを抑えて積極的に実践していけば必ず自分のものになります。英語の試験などとは違い、いかに相手に気持ちを伝えるか、コミュニケーションをとるか、ということが大切になってきます。そのためには英語そのものを勉強することももちろんですが、英語の特徴や英語圏の文化を理解すること、人に上手く伝えるスキルを習得することも重要です。

ビジネス英語をなるべく早いうちに身に付け、世界で活躍するビジネスパーソンとして羽ばたいてください。