キャリアの方向性をルミナで考える（実例31）
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元・外資系人事部長、現グローバル人材育成家の鈴木美加子です。本日は、キャリアの方向性を考えている方のご相談について、アセスメント・ツール「ルミナ」を使って解説します。

＊この記事は本人の了承の元に書かれています。

本日の相談者は、NPO法人で副代表をしている43歳の男性・武藤さん（仮名）です。 これまでにさまざまな業界・職種を経験して、現在に至っています。人のためになるNPOの仕事にやりがいを感じていますが、給与水準が低いことが悩みで、このまま一生の仕事にするかどうかを悩んでいます。

まず武藤さんの強みを見てみましょう。
人間重視・直感重視・ビジョン重視・外交的・結果重視・規律重視のスコアが非常に高いです。 堅実（細かいことが得意）のスコアが比較すると低い事と、内省的タイプではないことがわかり、バランスが取れている、さまざまな分野で能力を発揮できる人材です。

ルミナ・スパークを受講される方は、武藤さんのような結果になることを望む方が多いです。しかし本人にとっては、得意なエリアが多すぎるため、キャリアを1つに絞るのが非常に難しいという悩みもあります。

贅沢な悩みと言われればそれまでですが、会社員として労働市場での価値を上げるには、なんでもできるジェネラリストよりも、専門家の方が高く評価されがちです。現に武藤さんの履歴書には職歴に軸がなく、直感重視を発揮して、その時々で自分がやりたいと思った全く違う種類の仕事をしてきたことがわかります。
ご年齢もあり、ここでどうするかは重要です。キャリアの方向性を決めるには、「得意」 × 「好き」を突きつめるのが早いので、今までの仕事で一番面白かった職種を挙げてもらうと、武藤さんが一番楽しかったのは、営業職とのことでした。

ここで武藤さんの4つのカラーを見ます。
武藤さんは「結果重視」の赤100%の人材。メンタルがタフ・競争心が強い・目的意識が高い・主導力がある・論理的という5つの指標を元に100人の人が並んだ時、自分より前に並ぶ自分よりスコアが高い人はいないという人材で、営業職は武藤さんの天職の一つです。営業の道を極めたらスタッフで終わることなく、かなり上まで昇進できるでしょう。革新的・創造力を意味するビジョン重視の黄色もスコアが非常に高いので、結果重視とビジョン重視のスコアの組み合わせから、起業を考えていてもおかしくないです。尋ねてみたところ、いつか起業したいとは考えているそうです。

人間重視のスコアも高く、生まれながらにリーダータイプなので、NPO法人副代表の仕事は向いてはいますが、天職かと聞かれたら疑問符がつきます。

そこで、選択肢を2つ考えました。

（1）NPO法人の仕事を続けながら、前からやってみたいと思っている個人輸入の仕事を始め、パラレルキャリアをスタートさせる。 組織は副業を認めていますし、個人輸入の仕事は、成果を出すことにコミットしたい気持ち（赤）と、WEB上の仕組みを考えるなど独創力（黄色）を満たせて、精神的にも満足感が高い仕事になりそうです。

（2）営業職に戻る。一度やったことはあり、トップセールスだったので問題なく戻れると思えますが、ブランクを考えるとスタッフから始める必要がありそうです。

話し合った結果、選択肢（1）で行くことになりました。その方がワクワクするという理由だけでなく、43歳で一営業スタッフに戻るのは今までの時間を無駄にしたように感じるし、昇進のスピードはやってみないとわからないからとの判断です。

無事、キャリアの方向性が決まって良かったです。さまざまな分野で輝ける能力がある方は、逆にキャリアを一つに絞りきれない悩みを抱えています。他人と比較することなく、ご自分にとっての天職を見つけられますように。応援しています！

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