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元・外資系人事部長のグローバル人材塾

ホフステード異文化モデル – IVR(充足的)vs 抑制的2018.06.19


元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。本日は、ホフステード異文化モデル最後の軸である、IVRについてお話します。

IVRは人生を楽しもうというニーズを、文化的に抑える必要があるのか、そのままエンジョイしてOKと思えるのかを測る尺度です。IVRが高い国では、人生をエンジョイすることは当たり前だと考えられています。IVRが低い国では、余暇はそれほど重要ではないのです。


外資勤務の方に多い本社所在国から見ていくと、アメリカ68, イギリス69, ドイツ40, フランス48などで、スコアが高いほど人生をエンジョイします。シリコンバレーに本社があるIT企業に勤めていた時、本社に出張しました。明日から3連休だとかで、かなりの人数が「明日から3連休だから、ショッピングに行かないと」と言いながら早く帰宅することを驚愕の目で見ていました。


日本から出張していた私は、「3連休だから早く帰る」のロジックが理解できなかったのです。「3連休だから、今日は早くは帰れない」ならわかりますが(笑)ここは大きな文化の差です。自分の人生にとって仕事が一番ではない人たちが、こんなにたくさんいるということを認識した貴重な出来事でした。


その後オーストラリアのメルボルンに住んだのですが、土・日・月の3連休になる時は金曜日を休みにする企業が多いと知り、上には上があるもんだと驚きました。オーストラリアのIVRは71です。


時差を抱えながら外資で働いていると、「急ぐ」と言われたので頑張ってメールしたのに、相手はもう帰宅しているというような状況に多く出くわし、戸惑ったりストレスを感じたりしますが、これは無駄です。先方のIVRは日本の43より高く、人生を楽しむことをもっと大事にしているからです。残業してまで仕事をすることは当たり前ではないので、期待してもしょうがないということになります。


IVRのスコアは、儒教の影響を受けている国では低くなりがちです。日本43, 中国24, 台湾49、韓国29などです。これらの国には長い休暇を取る習慣がありません。とは言え、抑制的であることはストレスを抱えやすいことでもあるので、ノミュニケーションが発達しお酒を飲むことで解消するのかもしれません。

IVRのスコアは、仕事に対する姿勢に影響を与えるので、外国人と仕事をするときに、どの国出身なのかに注意を払うことは、こちらが無駄なストレスを抱えないで済むことになるでしょう。


ここまで、ホフステード異文化モデルの6つの軸の概略を見てきました。日本の特徴について最後におさらいします。


PDI(権力格差) – 社会に権力を持つ層が存在することを、国民が許容できるかどうか。PDIが高いとヒエラルキーを非常に大切にし、序列を無視した指示出しを嫌う傾向にあります。PDIが低いと、近づきやすい上司がよしとされがちです。日本のスコアは54で普通です。

IDV(個人主義 vs 集団主義) – “I”が大事なのか”We”を重んじるのか。個人主義の国では明確なわかりやすいコミュニケーションが望まれ、集団主義の国では、言わなくてもわかるルールが存在し、お互いに空気や行間を読んだりします。日本のスコアは46で普通です。

MAS(男性性 vs 女性性) – 何が動機づけるかの尺度です。肩書き・年収・大きな家・高い車など社会的に成功したと言われる物が幸せの尺度になる場合は、文化は男性的です。生活の質、小さくゆっくりなことが素晴らしいと思える価値観、コンセンサスを望むなどが見られる文化は、女性的です。日本のスコアは95で、世界的に見ても非常に高い数字です。

UAI(不確実性回避) – 将来が見えない状態でもアクションを起こせるのか、石橋を叩かないと渡れないのかを測る尺度です。日本のスコアは92で、こちらもグローバルにみてかなり高いスコアです。

LOT(長期志向 vs 短期志向) – 文字通り、長きに渡ってプランニングしたいのか、目先を優先させるのかを測る尺度です。日本のスコアは88で長期志向です。

IVR(充足的 vs 抑制的) – 本日のテーマでしたが、人生を楽しむことをよしとするのか、文化的によしとされないのかを測る尺度です。日本のスコアは42で、どちらかと言えば抑制的です。

ホフステードの異文化モデルを理解して、次に外国人と仕事をするときに生かしてください。

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル人材プロデューサー/(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガンスタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でも無いが、TOEIC960点をマークし外資系でキャリアアップした自身の経験から、「なぜ」を細かく説明出来るところを強みとする。世人塾の他、グローバル・コミュニケーション、異文化マネジメント、リーダーシップ、組織分析など企業研修を行っている。

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

英語でロジカルに発表・主張できるグローバル人材を一人でも増やし母国を元気にすることをミッションとし、世界で活躍する人材を育てる塾(世人塾)を中心に、法人・個人向けのグローバル人材育成事業を行う。

 

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