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鈴木美加子のグローバル人材塾

グローバル人材の定義とは2017.12.05


元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。グローバル人材の定義について考えたことはありますか? 私の定義は、多様性を受け入れ、英語でロジカルに発表・主張できる人材です。

 

2012年にオーストラリアから帰国した時、改めて感じたことがありました。

「日本人の英語力ってこんなに低かった?」「会議で発言する人がほとんどいない…」「英語でのプレゼンテーションが苦手なのか」などなど。18か月住んでいたメルボルンは300か国から人が集まる人種のるつぼ度 世界第4位の街だったので、ある程度、自分を主張するのは当たり前でした。25年外資系企業の人事にいて、異文化と対峙しながら仕事をする苦労はよくわかっていましたので、なんとか外国人と英語で対等に仕事をできる日本人を増やしたいの一念で始めたのが、世人塾です。世界で活躍するグローバル人材になる塾の略です。

 

外国人と対等に仕事をするために必要な要素、あったほうがいい要素はたくさんありますが、どれもこれもは無理なので、必須のものは何だろうと考え最小限に削って残ったのが、「多様性を受け入れ、英語でロジカルに発表・主張できる力」です。

 

まず英語ですが、TOEIC700点あれば、英単語をやりくりして仕事をできると思います。とっても度胸が良ければ、TOEIC600点くらいでも何とかできるかもしれませんが、その度胸がある方は日本人には少ないかもしれません。

 

次に多様性。限りなく単一民族に近い国で、体験するのは難しいのですが、外国人と仕事をする上では重要です。例えば、時差がある国の人とメールのやり取りをするとき、ミーティングの設営に「どの国の時間」かを明確に書いていますか? これがないと、確認に最悪一晩ロスしてしまいます。時差への配慮は、グローバル人材にとって欠かせないものです。
日本は、神様がいろんなものに宿ると考える国ですが、世界には宗教のウエイトがはるかに重い国もあります。

マレーシアのハラル、正統派ユダヤ人のコーシャーなど、食事制限があるゲストが来日した時、どうしたら良いかを考えられるでしょうか?
 

英語でロジカルであることは必須です。もともとロジカルな思考の方は確かにいらっしゃるかもしれませんが、ロジカル思考は習慣と訓練で身につきます。かくいう私も、LUMINAというアセスメントツールで、生まれながらの論理性は66%、100人並んだら私よりロジカルな方がその1/3もいます。最初の上司が非常にロジカルな方だったので、彼女のお蔭で、私の職場でのロジカル思考は、86%、私よりロジカルな方が100人中14人という結果です。
 

ロジカル思考には、ソラ・アメ・カサのフレーム・ワークやピラミッド構造が役に立ちます。練習することできちんと身につけることができるスキルなので、安心してください。


次に発表、つまりは英語でのプレゼンテーション。英語圏は、プレゼンのレベルで仕事のできる・できないを判断すると以前にもお話しました。たった20分や30分で、仕事の質を決めるなんて、長期志向の日本人には考えられませんが、ホフステードの異文化6次元モデルの「短期・長期志向」の軸で、英語圏は短期志向の国に入るので、当然なのかもしれません。人前で発表するようにそもそも日本語でも教育されていない日本人が、いきなり英語でプレゼンテーションをするのは相当に大変ですが、これもスキルを習得し経験することが近道です。


最後にアサーティブネス。自分を上手にPRする力、少し大きく見せる力、言いたいことを口にする力です。能ある鷹は爪を隠せと教えられて育った日本人、大の苦手なエリアです。もちろん、性格的な要素も絡むので、外交的な方は人種に関係なく得意であり、アメリカ人に生まれても性格が内向的な方はアサーティブでないという側面はあります。英語での会議は参加するためにあるのではなく、発言するためにあります。もし、流れについていけないようであれば、最後のQ&Aの場で気の利いた質問をしてみてください。参加しているとカウントしてもらえます。私自身、アジアパシフィックの電話会議に参加するようになって、様々なアクセントの英語が聞き取れなくて困っていた頃、最後に良い質問をすることを心がけて、なんとか乗り切っていました。


多様性を受け入れ、英語でロジカルに発表・主張できるグローバル人材になるためにはどうしたら良いかを、2時間のセミナーにまとめました。今季の最終回が明日(12/6)の夜に開催されます。次は半年後なので、タイミングが合えば、この「エクササイズをしていく」セミナーに是非ご参加ください。

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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