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元・外資系人事部長のグローバル人材塾

グローバルな舞台で活躍するために、集団主義を抜け出す2017.01.17


元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

ただいま、オーストラリア・メルボルンにおり、昨晩この地で英語を勉強中の学生さん向けに「帰国後の就職に備える : 外資系企業と日本企業の違い」をテーマにセミナーをさせていただきました。

 

一番お若い方は大学3年を休学して留学中、比較的ベテランの方でも会社を辞めてワーキングホリデーをしている30歳くらいの方とお若い方が多かったです。日本の立ち位置を見極め、英語を勉強するために海外に出ようと決断され、アルバイトをしながら頑張ってる姿は素敵でした。

 

一つだけ気になったことがあるとすれば、明らかに日本人同士、もしくはアジア人だけで群れていることでしょうか。友達4人でいらしたグループあり、お二人のペアありでちょっと驚きました。

 

ハウスメイトが外国人でも、学校で日本人同士でずっと一緒ではなかなか英語も上達しないでしょうし、異文化の壁にぶつかった時に「だーからオーストラリアは XXだよね。日本ならXXなのに。」で終わってしまい、多様性を受け入れるマインドを培うことができないと思います。

 

自分自身が2011年にメルボルンに住んだ時に、日本人の学生さんが日本人同士で一緒にいるのを頻繁に見かけた時から気になっていたので、昨晩は、日本に帰国した時、英語力が上達してなくて再就職に困った実例もお話しました。

 

ホフステードの6次元異文化モデルをお聞きになった方もいらっしゃるでしょう。文化の多様性を語るための切り口として、「集団主義 vs 個人主義」があります。日本、インド、中国などは集団志向が高い国であり、欧米の例えばイギリスやアメリカ、オーストラリアは個人志向が高い国になります。

 

主宰するグローバル人材塾の生徒さんでも、特に日本企業にお勤めの方は、We Japaneseの感覚で英語を書くことが多いです。「We イコール日本人が通用しがちなのは日本が島国だからだけど、ここに一人でも外国人が座っていたら、We イコール日本人はあっという間に崩れるわけだし、We イコール 日本人の方程式はこれだけグローバルな世の中で、ちょっと傲慢かもしれませんね。」と私に何度も言われて、なんとか3か月間で、Weでスタートしない文章を書けるようになります。それほど、WEの感覚、集団に属しているというフィーリングが強いのでしょう。

 

集団主義の延長に、コンセンス(合意)で物事を決定する根回しシステムが存在すると考えられます。皆さんは、自分の責任で物事を決める決断力をお持ちでしょうか? 私は独立する前、最後の会社員生活で外資系にしては非常に日本的な企業文化の中、必要な根回しの程度が分からなくてほとほと困ったことがあります。それまでは人事部の責任者として、ボスである社長とお金を握っている経理部長の了解を事前に取り付ければ、あとはミーティングでもろもろ議論して賛成を取り付けられればよし、どうしても反対の方がいたら、もう一度ミーティングをし直せばよかったのです。

 

ところが、ある方が「私のところに事前に相談がないのはどうしてだ」と怒ってオフィスにいらっしゃった時は本当に慌てました。その方に前もってお話する必要があるということは、ほぼ全員に前もって話さないといけないというわけで、典型的な外資出身の自分には全く理解できないことでした。

 

独立してからも最初の頃、クライアントにオプションがあった方がいいと、ケーススタディのA案とB案を選んでくださいと担当者に投げたら、なんと2週間お返事がありませんでした。担当者はいらしたのですが、自分の責任になるのが嫌で、他の方に根回しされたのでした。なーるほど、これが噂に聞く日本企業の根回しかと仕事のやり方はほとんど外国人と変わらない私は、びっくり仰天し、以来、選択肢をクライアントにお渡しすることはほとんどしていません。双方の時間が無駄になるので、案を一つだけ提示して、「改善点を教えてください」にしています。

 

すでに外国人とお仕事をされているなら、無意識のうちのあなたの集団主義に相手が戸惑っているかもしれないと、時々思い出す訓練をしてみてください。

 

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル人材プロデューサー/(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガンスタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でも無いが、TOEIC960点をマークし外資系でキャリアアップした自身の経験から、「なぜ」を細かく説明出来るところを強みとする。世人塾の他、グローバル・コミュニケーション、異文化マネジメント、リーダーシップ、組織分析など企業研修を行っている。

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

英語でロジカルに発表・主張できるグローバル人材を一人でも増やし母国を元気にすることをミッションとし、世界で活躍する人材を育てる塾(世人塾)を中心に、法人・個人向けのグローバル人材育成事業を行う。

 

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