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鈴木美加子のグローバル人材塾

すべての企業とご縁はなくて大丈夫です2016.12.20


元・外資系人事部長、現グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。
転職活動中なのに、応募した企業から返事がないと焦っている方、外資系企業はそろそろ採用活動スローダウンのタイミングを迎えているので、慌てるのはエネルギーの無駄使いになります。

 

応募されているポジションの高さにもよりますが、最終決定権を持つ駐在員がHome Leaveというクリスマス休暇を取るタイミングなので、採用は動かない時期に入っています。返事がないことイコール「お断り」ではないので、客観的に状況を眺めましょう。

 

キャリア・カウンセリングをさせていただく時に感じることが多いのが、「企業からのお断りで凹む方が多い」です。お気持ちはもちろんわかります。人間の心理としては、できれば自分から断りたい、相手から断られると自分を否定されたような気持ちになるだと思うのです。ただ、企業には入社してみないとわからないことは山のようにあるので、本当にそんなに凹むほど良い話なのか、良い話に「見えるだけなのか」は別問題です。

 

素晴らしい上司に面接の時には見えた面接官が、入社したらやりにくいボスに変身することはありますし、ボスはよくても同僚に意地悪な人がいたらそれだけで憂鬱な職場に様変わりします。入ってみたら経営状況が右肩下がりだったなんてこともありえます。「もし入社したら」は結構あてになりません。ご縁がなかった会社のことは、スパッと気持ちを切り替えて忘れ、「次行こう、次」にした方が賢明です。

 

かつての私の実体験をここでシェアさせていただきますね。ある時、私はY製薬の人事本部長職に応募しました。一次面接でお目にかかった経理部長は非常に感じの良い方でしたし、仕事の中身も面白そうで、通勤も短く今までと同じく車通勤が可能で素敵な和風のオフィスと、何から何まで良いように私には思えました。「良い候補者だと思いますが、転職回数が多い」というまっとうな理由で、2次面接に呼ばれなかった時は、かなり凹みました。

 

気持ちを何とか切り替えて転職したのですが、それから3ヶ月後、日経新聞の見出しに「Y製薬 買収」の文字を見た時は卒倒しそうになりました。買収したのか、されたのか、早く確認したくて活字をものすごい勢いで追ったのです。二つの会社が一つになる時、どのファンクションの本部長も二人は要りません。特殊なケースを除き、買われた方が職を失くすのが常識です。

 

答えは、買収「された」でした。私の安堵と言ったら、活字にするのは難しいほどでした。やっとの思いで転職したと思ったら、買収劇でまた転職しないといけないのでは、心のエネルギーも体のエネルギーも大変です。あの時、一次面接に受からなかったことを心から神様に感謝しました。

 

そう言えば、人事トップのポジションの一次面接をなぜ経理本部長がしているのかを、不思議には思ったのです。でも、会社をすでに気に入ってしまったので、深く掘り下げて追及することをしませんでした。あの時求められていた人事本部長の仕事は、買った会社に移れる社員と移れない社員の整理をすることで、長い目で必要な人材ではなかったんだなと振り返ると腑に落ちます。

 

皆さんも、会社のJD(職務記述書)に書かれていることや、出ていらした面接官が素晴らしいとか、オフィスが素敵などの理由で、会社の見た目に惚れてしまい、本質が見えなくならないように気をつけてください。また、ご縁がなかった企業とはなくて良い理由があったと早く割り切ることは、とても大切です。

 

唯一、自分を見直す必要があるのは、同じようなサイズの企業、職種に応募しているのに、一次面接で落ちてしまう場合です。このケースは、必ず理由があるので客観的な理由探しを自分でするか、どなたかヘルプしてくださる方に探してもらうのが良いでしょう。

 

Christmas is around the corner. になりました。転職をしたいと思っている方は、スローダウンを覚悟して来年に向けての次の一手を考えましょう。

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この記事の筆者

鈴木美加子
グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

 

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