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鈴木美加子のグローバル人材塾

外資系で必要なスキル(4) - Can do の姿勢2014.06.17


    グローバル人材プロデューサーの鈴木美加子です。

    今日は、英語人(欧米人)と仕事をする時の大切な心構えについて、お話ししたいと思います。

    それは、何かを依頼された時に、とりあえず、ポジティブに受け止める “Can do” の姿勢です。


    日本人は真面目ですし、出来るかどうかもわからないことを引き受けて、ちゃんと出来なかったらという責任感、裏返して、リスクを取らない傾向にあると思います。


    これに対して英語人は、ポジティブであることをよしとします。


    アメリカ企業のアジア・パシフィック本社で、仕事をしていた時のことです。

    私は人事のNO.2 で、トップではありませんでしたが、ボスが出張中で本社とのテレコンに代理出席しました。

    とりあえず、話の内容を聞いておいて欲しいというのが、ボスからの私への依頼でした。

    私以外のアジアからの参加者は、ITとFinanceのトップ。シンガポール人とマレーシア出身、現・香港人です。


    テレコンが始まる前、ITとFinanceのトップは、アメリカ本社から降りて来るプロジェクトが多すぎて、部下達に負荷がかかっているという雑談をしていました。

    いざテレコンが始まり、内容は、新たなプロジェクトをアジア・パシフィックで展開したいという依頼です。

    ここでなんと驚いたのは、同席した二人の反応です。

    さっきまで、忙し過ぎるとぼやいていたのに、


    “That sounds an exciting challenge.” “Great Opportunity.” などと言っています。


    驚愕した私の気持が顔に現れたらしく、目で「何も言うな」と制されました。


    テレコンが終って、狐ねにつままれたような顔をしていたに違いない私に、二人が教えてくれたこと。


    「Micky, 英語人は、ポジティブなのが好きなんだよ。最初から、それは出来ないとか、出来る自信が無いなんて返事は、全く期待されてない。出来ないと言ってみたところで、本社が決めたら必ずプロジェクトは降りてくる。だから、とりあえずは、Can do の姿勢で受け止めて、必要な予算・時間・人手をどう確保するか即座に考えるのが、外資で上にいる人間の仕事だ。どうしても無理な時は、最初にNOと言わないで、言うタイミングを見計らう。それが出来ないと、君は上には上がれないよ。」


    なるほどと思いました。

    それから、外資で上の役職にあがるにつれ、彼らの言う意味を深く理解するようになりました。


    すでに会社員ではない私ですが、先日、某企業のカナダ人担当者と話していた時、ひどく面倒なリクエストを出されましたが、


    “Oh, that would be a great learning opportunity for me. It sounds challenging!” と答えている自分がいて、後から苦笑してしまいました。


    外資で生きていくコツのひとつは、そう簡単ではありませんが、常にポジティブに受け止める“Can do attitude”を持つことです。

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    この記事の筆者

    鈴木美加子
    グローバル・キャリア・カウンセラー /(株)AT Globe 代表取締役

    日本GEに入社して人事のキャリアをスタートさせ、モルガン・スタンレーなどを経て、日本DHL人事本部長を務める。帰国子女でも海外赴任経験者でもないが、TOEIC960点をマークし外資系企業でキャリアアップした経験を元に、個人のキャリアアップを支援している。2011年から18か月、オーストラリアに居住し、海外勤務・海外からの帰国希望者のキャリア相談にも乗ることができる。
    個人向けのキャリア相談の他、企業向けに、リーダーシップ研修、チームビルディング、組織分析、異文化マネジメント、グローバルコミュニケーション研修を行っている。ルミナスパーク、ルミナリーダー公認講師、ホフステード異文化モデル公認講師、STAR面接法・認定講師

    株式会社AT Globe http://atglobe.jp/

    強みを最大限に活かし、個の力を発揮出来る人材を一人でも増やすことで、母国を元気にすることをミッションとする。ルミナというアセスメント・ツールを使い、個人・法人向けの人材育成事業を行う。

     

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