Global Career Guide
インドの多様性について書いている間に、ネパールの多様性について書いていないことに気づきました。 ネパールも、120以上の民族から成る多民族多言語国家です。民族は言語的に大きく分けると、ヒンディー教徒の多いインドアーリア語系、モンゴロイド系で仏教徒の多いチベット・ビルマ語系、主に山岳部に住む土着系に分かれます。* 公用語
以前、インドの若いエリート層には「子供には英語でしか話さない」という英語優先の人もいるという話を書きましたが、そうした社会現象を描いたボリウッド映画があります。 昨年、封切られた「Hindi Medium」。Hindi Mediumとは「ヒンディー語を表現・伝達手段とした」という意味で、Hindi Medium Sc
インド国有鉄道による4年ぶりの職員採用。冷やかし半分の応募者をふるいにかけた後は、筆記試験なのですが、インド各地の300弱の試験会場でコンピューター上でオンラインで行われます。試験内容は英語、論理思考、数学、科学、時事など多岐にわたり、英語で作成された問題は15の言語に訳されます。 カンニング対策 筆記試験において、採
<ここで紹介するのは(就労ビザを必要としない)現地の人の就職事情であり、現地日本企業での勤務が多い日本人の就職とは事情が異なります。> 雇用なき成長 2017年7月、インドの失業率は3.4%と最低水準だったのですが、その後、徐々に上昇し、今年2月には6%を超え、4月の失業率は6.75%に達する見込みです。今後、新卒者が
私は昔、日本で通訳をしていた頃、南アフリカ出身のインド系ビジネスマンと仕事をしたことがあります。(英植民地時代、多くのインド人がプランテーションで働く奴隷まがいの労働者として英領の南アフリカに渡りました。)また、アメリカでは、(やはり英領だった)タンザニア出身のインド系歯科衛生士にも出会いました(親は今もタンザニア在住
先日、インドは「ギャップとカオスでできている」という記事を読みました。インドにはピッタリの表現ではないでしょうか。 ニューデリーの空港に着くと、まず2010年に新設されたターミナル3の立派なことに驚きます。大半のアメリカの空港よりきれいです。 そして、空港から市中に向かう街並みも非常にきれいで、高層ビルや国際ブランドの
前回の異宗婚ですが、宗教によって食べられない物があるので、食べ物でも夫婦の間で妥協しないといけない場面も出てくるでしょう。ヒンズー教では神聖と考えられている牛は食べませんし、イスラム教徒は豚肉を食べません。シク教徒は、儀式的に屠殺された肉を食べることは禁じられているので、イスラム教のハラール(Halal)食やユダヤ教の
前回、書いたように、印パ分離の際、1000万人以上もの人が、突然、自分の住んでいる国が変わってしまうという運命に翻弄されました。それまで仲良く隣人として暮らしていたヒンディー教徒とイスラム教徒が敵視し合い、ルワンダ虐殺のような状況下、異教徒の隣人がかくまってくれて命拾いしたという人もいます。 しかし、隣人としては共生で
「インドといえばヒンディー教」と思う人もいるかもしれませんが、ヒンディー教徒は確かに人口の8割を占めるものの、他の宗教の信者も4分の1ほど、3億人以上います。 ヒンディー教徒に次いで多いのがイスラム教徒ですが、全体の14%といっても1億7000万人以上にのぼり、日本の人口よりも多いのです。インドで、結構イスラム教の人
私たち、南アジア外の人間には、インド人もパキスタン人もバングラデッシュ人も同じように見えて、違いがわからないですね。元々、一つの国だったのが宗教の違いなどで分裂してしまったわけですが。 それも、インドだけでも、何百もの民族が存在します。前回、多岐にわたるインドの言語について書きましたが、言語の数だけ民族がいると言えるで