Global Career Guide
マレーシアの知人のお嬢さん(20代後半)がニューヨークに住んでいるのですが、2~3年前に中西部の州立大学を卒業後、ニューヨークの広告業界で就職するために引っ越したそうです。 彼女が卒業した大学は、私も今まで聞いたことがなく、「US News & World Report」誌のランキングで見たところ、
先月、ロサンジェルズタイムズ紙に「18年間、教育を受けた結果、職がなく、4歳児の子守をしている」というOp-Ed(新聞社外部の人による論評)が掲載されました。書いたのは2013年に大学を卒業した24歳の女性で(18年ということで、大学院を出たのかと思ったのですが、そうではないようで)、「私の世代が大学を出ても職がないと
前回は、大学や学部によっては行くだけ損という話を書きましたが、ジョージタウン大学の教育・労働力研究センターが大学での専攻と雇用の関係を調査した昨年の報告書では、「専攻によって失業の可能性が決まる」と結論づけています。 概して、芸術、法学、公共政策など非技術系専攻の学生は失業率が高く、STEM (Science, Tec
前回、アメリカの地域認定大学と全米認定大学の違いについて書きましたが、「正規大学とは見なされていない全米認定の営利大学ではなく、地域認定大学を出ていれば大丈夫」と思うのは間違いで、地域認定大学は全米に3000校余りあるわけですから、もちろんピンからキリまであります。中には「営利大学の方がマシか」と地域認定大学もあるでし
アメリカの大学の認定に関して読者の方からコメントがあったので、アメリカの大学の認定制度について簡単に説明しておこうと思います。 日本とちがい、アメリカでは連邦政府(教育省)は教育機関の認定はしていません。大学の認定をするのは、教育省と高等教育認定協議会(Council for Higher. Education Acc
さて、前回、90年代から営利大学が台頭したと書きましたが、1998年~2008年の10年で、高等教育機関の生徒数の伸びが31%であったのに対し、営利大学の生徒数は225%も増えました。当時、数年で、年商が10倍、20倍以上にもなる営利大学もありました。 営利大学の収入源の大半が連邦政府の学資補助やローンから成り、株式上
前々回、学位の大量生産に触れましたが、アメリカの場合、その一因に、90年代に爆発的に普及した営利大学(for-profit college)の存在があるでしょう。ときどき「営利大学って何ですか?」と聞かれることがあるのですが、for-profit collegeというのは、企業が営利目的で運営する大学のことで、日本の「
前回、大卒を必要とする職の数以上に大卒者がいると書きましたが、企業側からすると「企業が必要な人材がなかなか見つからない、企業のニーズに求職者のスキルがマッチしていない」(Skills Gap)という不満があるようです。 たとえば、アメリカでは、いまだ失業者が1000万人以上いるにもかかわらず、400万の職が埋まっていな
前回、大学を卒業しても就職できない人が増えていると書きましたが、アメリカでは、短大を含む大卒であることが必要とされている職は、全体の27%しかなく、一方、就労者の47%が大卒だというのです。 米労働省の予測によると、2022年までに506万の雇用が創出されるものの、大卒であることを必要とする職は27.1%(四大卒である
先日、米雑誌のサイトに「今後10年、いい仕事と悪い仕事はどこに?(Where the Good and Bad Jobs Will Be, 10 Years From Now)」という題の記事が載っていました。 下記のグラフで鮮明なように、過去60年、労働者におけるワーキングクラス(労働者階級)が占める割合は50%から