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プレゼンの英語(2)– つかみ(前) 参加者に質問

私は、2011年に『プレゼンの英語 実践で役立つ表現1500』を出版した際には、ビジネスパーソンを念頭に書いたわけですが、その後、大学教授や医師の方々と知り合い、海外の学会でプレゼンをする際に、著書を使っていただいていることを知りました。そうした方々に「プレゼンの冒頭で使える、いい表現はないだろうか」という質問を受けることがあります。

プレゼンにしろ、スピーチにしろ、冒頭で参加者の興味をひきつけることが重要です。ひとつには、下記のように、最初に参加者との共通認識を共有することで、共感を得たり、場を和ませたりする方法があります。


I see some familiar faces out there.
(見覚えのある方も何人かいらっしゃいますね。)


Some of you may have heard me speak before.
(以前、私の話をお聞きになったことがある方もおいでになるかと思います。)


大きな会議や大会の分科会やセミナーでプレゼンをする場合には、下記のように呼びかけることもできます。


Are you enjoying the conference/convention?
(会議/大会を楽しんでいらっしゃいますか?)


That was a great keynote speech, wasn’t it?
(すばらしい基調講演でしたよね。)

参加者への質問

日本では講師(speaker)が話して、聴衆が聞くという一方通行の形のプレゼンが多いですが、欧米では聴衆の参加を求め、双方向的に行う形が喜ばれます。参加者への質問から始めることで、参加者を講師の話に集中させる効果があります。


Have any of you been to Japan?
(日本に行かれたことのある方はいらっしゃいますか?)


Does anyone speak Japanese?
(日本語をお話しになる方はいらっしゃいますか?)


How many of you have seen the anime, “The First Slam Dunk”?
(アニメ「The First Slam Dunk」をご覧になった方は何人いらっしゃいますか?)


その反応に対する答えとして、


Ok, many of you have.
(なるほど、多くの方が観てらっしゃいますね。)


Oh, not that many.
(あ、あまりいらっしゃいませんね。)


アメリカでは、嫌われ者の弁護士がジョークや皮肉の格好のターゲットとなり、下記のように参加者に問いかける講師もいます。“lawyers”の部分を他の職業に変えれば、会場にいる専門家の意見を聞きたい場合などにも使えます。


Are there any lawyers in the audience?
(この中に弁護士の方はいらっしゃいますか?)

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有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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