Global Career Guide

キービジュアル キービジュアル

外資・グローバル転職で役立つ英語表現(85) – Spat, Row, Dispute

先週の国会での高市首相、それに対する中国の反発は世界的ニュースになっています。こうした対立を表す英語表現は実に多岐にわたるのですが、今回、メディアで使われていたものを一部紹介したいと思います。下記の表現は、国家間だけでなく個人間にも使えますし、ビジネスシーンでも使えます。

舌戦

日中のやり取りを”war of words”を使って表しているメディアがいくつかありましたが、「言葉の戦争」とは、「舌戦、言い争い」のことです。

Japan and China were involved in an escalating war of words last week.
(先週日本と中国は舌戦をエスカレートさせた。)

中国の駐日領事のXでの投稿に対し、現アメリカ駐日大使や前大使なども応戦し、“war of words”が繰り広げられました。*

Chinese and American diplomats were engaged in a war of words on social media.
(中国とアメリカの外交官らはソーシャルメディアで舌戦を繰り広げた。)

下記の”exchange of barbs”も同じような意味です。”Barb(ed) wire”とは「有刺鉄線」のことで、”barb”とは「トゲ」という意味ですが、「トゲのある言葉、辛辣な意見」という意味でも使われます。

The diplomats exchanged barbs on social media.
(外交官らはソーシャルメディアで応酬した。)

The candidates traded barbs in their debate.
(候補者らはディベートで激しく応酬した。)

 他にも、英語メディアでは、下記のような表現を使っていました。

Spat

名詞の“spat”は「ちょっとした揉めごと、口論」という意味です。”Spit”(吐く)の過去形(spat)とは別の単語です。

The diplomatic spat between the two nations escalated.
(二ヵ国間の外交上の応酬は激化した。)

I’m having a spat with one of my co-workers.
(同僚の一人と揉めている。)

Row

“Row”も”spat”と同じような意味ですが、「騒動」という感じで”spat”より少し深刻さが増します。今回の日中の争いは、”spat”より”row”(や”feud”)の方が適切なのではないかと思います。なお、この”row”の発音は[rau]で、「漕ぐ」や「列」を意味する”row”とは異なるので注意が必要です。

The row escalated with a social media post.
(騒動はソーシャルメディアの投稿で激化した。)

The BBC chief resigned after a row over the Trump program.
(BBCトップはトランプの番組に関する騒動の後、辞任した。)

Dispute

”Dispute”は、皆さんもよく耳にするのではないかと思いますが、「争い、論争」を意味する一般的な言葉で、多様な場面で使われます。”Spat”や”row”の代わりにも使えます。

China issued a warning against traveling Japan amid the escalating dispute.
(中国は対立が激化する中、日本への渡航注意を呼びかけた。)

China has territorial disputes with a number of countries in Asia.
(中国はいくつものアジアの国と領土問題を抱えている。)

* 中国大使のXでの投稿は日本語だったが、英語メディアは各社それぞれ英語の訳文を掲載。日本語が「その汚い首は…」だったので、”dirty neck”と訳しているメディアもあったが、下記の例にあるように、正確には”neck”でなく”head”。”Behead”(斬首する)なら一言で表現できる。

米メディアの見出し例
“Chinese Diplomat Threatens to Cut Off Japan’s Leader Head
“China’s Self-Defeating Japan Beheading Threat”

10年ほど前、ISISが日本を含む各国の記者などを次々斬首した際には”behead”が使われていた。

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

カテゴリー一覧