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日本では、高市新首相の所信表明演説での野次が話題になっていますね。「野次」は、英語では”heckling”、「所信表明演説」は”policy speech”と言います。
The new PM faced nonstop heckling from the opposition during her first policy speech.
(新しい首相は所信表明演説で、野党からの絶え間ない野次にさらされた。)
Two Israeli MPs were expelled from the parliament for heckling Trump during his speech.
(イスラエルの国会議員2名はトランプ大統領の演説中に野次を飛ばし、演説から追い出された。)
* MP = Member of Parliament
政治家だけでなくローマ教皇(the Pope)でさえも野次られるのですが、日本の「野次」と同様、hecklingは、スポーツなど他の場面でも使えます。
Tigers’ fans are known for their colorful heckling.
(タイガースのファンは、粗野な野次で知られている。)
The golfer turned around and told a group of heckling fans to shut up.
(そのゴルファーは振り返って、野次を飛ばす人たちに黙るように言った。)
動詞「野次を飛ばす」は”heckle”です。
Ohtani was heckled by Padres fans throughout the game.
(大谷は、試合中ずっと、パドレスのファンに野次られた。)
* San Diego Padres
また、「野次を飛ばす人」は、”heckler”です。
Ohtani went to give a low five to a relentless heckler after hitting the 45th homer.
(大谷は45本目のホームランを打った後、しつこく野次を飛ばした人にロータッチをしに行った。)
* 大半の米メディアは「大谷が”high five”(ハイタッチ)をしに行った」と報道していたが、実際には下から手を出す”low five”だった。
ちなみに、今週末のワールドシリーズ第一戦で大谷選手が相手チームのファンから”We don’t need you”と「合唱」されたのは、英語では“chant”です。
Blue Jays fans jeered Ohtani with a “We don’t need you” chant in Toronto.
(トロントでブルージェイズのファンは大谷に対し「お前はいらない」と大合唱した。)
高市首相に対する野次では、SNSですぐに野次を飛ばした立憲の議員2人が特定され、過去に国会で居眠りをしている姿までさらされていました。こうしたSNSのスピードには目を見張るばかりですが、SNSに溢れているフェイクニュースの量と過激さには驚愕します。
Xなどには、高市首相に関して「就任後すぐに、移民を大量に強制送還するための省庁を設立した」といった偽情報が流れているのです。(英語だけでなく、スペイン語や他の言語でも。)
Sanae Takaichi was sworn in and immediately created a ministry for mass deportations.
Her words: “We are sending them all home. Remigration.”
流しているのは移民排斥に反対する左派ではなく、アメリカのMAGA支持者を含む各国の右派たちで、偽情報に対し「すばらしい。リーダーシップは、こうあるべきだ」「うらやましい」「我が国も、そうすべきだ」「自国民を守ろうとする国」と高市首相を称賛しているのです。
さらに、そうした投稿に添付されている写真には高市首相のものではなく、小野田大臣のものも多々あります。どれが首相の写真かも把握していないレベルで、こうしたフェイクニュースを流す人たちの情弱性、かつ投稿内容の真偽すら確認しようとしない姿勢は、世界共通と言えるでしょう。
それだけでなく、高市首相が「日本でイスラム教を禁止した」「イスラム教徒は全員強制送還する」といった偽情報も流れています。MAGAといった言葉が生まれる前、10年以上前にも、アメリカの右派グループの間で「日本はイスラム教徒の入国を禁止しているので、日本にはモスクはない。うらやましい」といった偽情報がフェイスブックで流れていました。
オールドメディアも
もちろん、フェイクニュースを流すのはニューメディアに限りません。他国に比べオールドメディアへの信頼度が高かった日本人もさすがに近年は、その偏向報道の酷さに気づき始めたようです。
今回の連立政権に関しても、米NBCニュース(日本人リポーター)や米保守メディアが、維新のことを”far right”(極右)と表現していました。日本の左派議員ですら「自民+維新+参政+N国党=極右的」という表現はしても、「維新は極右」と言うことはないようです。世界的に、教育無償化を推進するような政党を「極右」とは呼ばないです。
大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。