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タカシの外資系物語

また逢う日まで! タカシ、20年の“戦い”を振り返って(その2)(最終回)2019.01.29

おめでとう!


(前回の続き) 足掛け20年にわたって連載を続けてきた『タカシの外資系物語』も、今回で最終回となります・・・。

 

まず、大坂なおみ選手 全豪オープン優勝おめでとうございます!

 

相手のペトラ・クビトバ選手も、数年前、強盗に利き腕を傷つけられるという苦難を乗り越えてのナイス・パフォーマンス。いやぁ、本当に素晴らしい試合でした。

 

ご存知の通り、大坂選手は日本とアメリカ双方の国籍を持ち、練習や生活の拠点もアメリカに構えています。言葉も日本語より、英語の方が流暢です。ん? じゃ、どうして?! ここで、ある疑問について考えてみましょう。大坂なおみ選手は、なぜ“アメリカ代表”ではなく、“日本代表”としてトーナメントに出場しているのでしょうか?

 

これには諸説あるようですが、私が一番確からしいのではないか(私の希望も交えて)、と思っている理由をご紹介します。大坂選手がグローバルにブレークしたのは、ここ数年のこと。そして、そのポテンシャルが認識され始めたのも、たかだか、ここ5年程度のことです。それ以前は、在住しているアメリカのジュニア選手の中でも、目立った選手ではなかったそうです。しかし、日本のテニス協会は、大坂選手が無名だった十代前半からサポートを続け、根気よく、その成長を見守っていたとのこと。一方のアメリカは、大坂選手がプチブレークした段階で、破格のサポートを申し出たそうですが、大坂選手はじめ、彼女のチームは、当時の恩義を忘れず、日本代表としてツアーに参加することを表明しました。先物買いが得意ではない日本にしては、この対応、なかなかのヒットだと思います。

 

“恩義”といったウェットな部分だけでなく、“戦略”としても、私は大坂選手が日本代表を選んだのは、正解だったと思います。「鶏口となるも牛後となるなかれ」の故事ではないですが、層の厚いアメリカ選手の中で埋もれてしまうよりは、日本人としてトップ1の地位を確立して、グローバルに打って出る。結果、名実とも世界一の称号を手にしたのですから、本当に痛快この上ない。「すごい! ありがとう!!」と、快哉を叫びたくなりますよね。

もっと、やれる!!


さて、長く連載を続けてきた『タカシの外資系物語』ですが、今回をもって最終回とさせていただきます。実は数年前から、連載の終了を考えていました。というのも、時間が圧倒的に足りなくなってきたのです。

 

私にはやりたいことがありまして・・・、それは 

 

グローバル人材の育成

 

です。拙いながらも貴重な、私の20年間におよぶ外資系企業経験を、次世代の可能性ある若者に伝承していきたい。その実践のために、時間が欲しい・・・、それが当コラムを終了させていただく最大の理由です。今回、大坂なおみ選手の活躍を見て、日本人のポテンシャルの高さを再認識しました。日本人はもっともっとやれる、本当にそう思っています。

 

で、このたび、一区切りつける決心をしたのは、ある大きなイベントが自分の身に起こったからです。それは・・・

グッドバイ!!!


実は、来月から、新しい会社に転職することになりました。業界は同じで、またしても、外資のコンサルです。「代り映えしねぇなぁ・・・」って、ま、そうなんですけどね・・・(T-T)トホホ。

 

少し変わるとすれば、今回の役割は、かなり大きな組織のリーダーを拝命することになりました。数百人規模のチームなので、それなりに大きい。その組織で、自分の経験をメンバーに伝えて、グローバル人材の育成を進めたいと思っています。もちろん、自分自身のスキルアップも狙います。私だって、もっともっとやれる!

 

読者のみなさん、本当に長い間応援いただき、心から感謝しています。ときに届く、みなさんからの叱咤激励のメッセージ、このコラムを続けていく糧になりました。

 

ダイジョブのスタッフのみなさん、本当にありがとうございました。締め切り破りが常態化している遅筆の私に文句も言わず、ぐっと耐えていただいたこと、それもまた、このコラムを続けていく糧になりました。

 

そして、週末の夜中に、「ああでもない、こうでもない、ううぅ・・・」と、コラムのネタに困っている私を支えてくれた、最愛の家族。妻のトモミ、2人の子供にも感謝しています。あと、連載中に亡くなった、フレンチブルドッグのゴルゴ、最近うちにやってきたミックス犬のモジャにも。本当にありがとう。

 

みなさんのご活躍を心から祈念しています。また、『タカシの外資系物語-リターンズ-』 でお会いできるのを楽しみにしています、、、って、そんなんあるんかぁーーーーーーー!

(終)


2000年4月より、約19年の長きにわたり執筆していただいた人気コラム「タカシの外資系物語」ですが、今回で最終回となりました。
タカシさん、長い間ありがとうございました! 

今後とも、ますますのご活躍をお祈り申し上げます。(Daijob編集部)





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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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