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タカシの外資系物語

タカシの UK武者修行?!(その7)2018.08.07

〇〇ちゃんが、日本人を叱る?!


(前回の続き) 今回のUK出張の目玉である AI Summit(人工知能展覧会)会場に到着したタカシ。混雑する人波をかきわけ、目当ての金融部門コーナーにたどりついたタカシが目にしたのは、なんとも意外な光景だったのです・・・ 

 

「ありゃ、スカスカじゃないすか・・・。いったい、どうしたの?!」

 

日本から、すったもんだの末にやってきた、世界的な人工知能の博覧会・・・のはずなのに、私が目にしたのは閑古鳥が鳴いている、とは言わないまでも、人影もまばらで、かなりお寒い状態の金融コーナーの風景。日本で、“人工知能” “金融” といったキーワードでイベントを打てば、まず間違いなく超満員で札止めとなるのですが、UKではそうでもなさそうです。一体何が起こっているのか?

 

さて、ここで問題です。以上のように、海外において、自分の予想と大幅に違う事象が起こった場合、どうするか? こういう場合は、四の五の考えていても仕方ない。真っ先にすべきは、「周りの人(≒有識者)に聞け!」なのです。幸いにも、周りには有識者と思しき外国人がウワウヨいます。このタイミングを逃す手はない!

 

「とはいえ、異国の地で、ねぇ・・・。日本語でも聞くのが難しいような内容、英語で質問するなんて、ハードル高いよなぁ・・・」って、

 

つべこべ言ってんじゃねーーーよ!(チコちゃんに叱られてる風)

 

うじうじ言ってないで、サクッと動く! 旅の恥は搔き捨て、だれもあんたのことなんか気にしてないんだから、思いっきり恥ずかしい思いをすればいいんです!

 

実は、これが日本人に最も欠けている点、海外で思うように力が発揮できない、英語が使えない理由なんですよね。まず、見た目でこちらが英語ネイティブじゃないことぐらい、相手にはわかります。試しに話しかけてみて、気持ち悪がられたら、サッサと去る。話聞いてくれそうなら、粘ってみる。意味のある情報というのは、そういう営みの中からしか得られません。そういうことをせずに、ネットに溢れている情報をコピペばかりしているから、「真似はうまいが、イノベーションは下手!」とか言われるんです!

タカシ、AI技術者のコミュニティに潜入?!


で、私はどう動いたか? 幸いにも、この手のイベントでは、「参加者が情報交換をする場」というのが設けられていることが多いので、それを活用することにしました。私が参加したのは、“Gitlab” というコミュニティです。“Gitlab” とは、

 

GitLab Inc.が開発したウェブ型のGitリポジトリマネージャーで、オープンソースソフトウェアライセンスのウィキと問題追跡システムが使われている(日本版ウィキペディアより)

 

です。何のことか、さっぱりわからんでしょ? 簡単に言うと、システム開発者が使う、ウェブ上の開発環境で、めっちゃ使いやすいやつ・・・ ぐらいの意味です。“Gitlab” に集まる人の話を聞けば、業界の最新状況がわかると言って、まず間違いない。だから、このコミュニティに潜入決定!

 

世界有数の技術オタク系コミュニティに、謎の日本人が潜入! って、さぞかし目立つだろうと思われるかもしれませんが、実はそうでもない。最近は、中国人をはじめとする東洋系人種がコミュニティを仕切っているケースが多く、参加者の3割程度は中国人でした。うーーむ、中国人はどこに行っても存在感高し。やりますねぇ・・・。

 

最初のうちは、準備運動もかねて、どんな会話がなされているのか、様子を伺っていました。案の定、AI関連の技術者が多く、専門用語が飛び交っていました。私が日本人だと知ったメンバーの1人が、「日本では、Python(パイソン、AIでよく使われるプログラミング言語)はどんな感じ?」と尋ねてきたので、「Good! 超ベリグーね!!」と、いつの時代の人やねん風情で答えたら、それ以降質問を振られなくなってしまいましたが・・・(汗)

テスラの入社試験


彼ら、彼女らは、AI技術者関連の求人情報を積極的に意見交換していました。最近は、上記 Pythonの経験は必須なのですが、そのスキルに加えて、COBOLやPL1といった、かなり古い時代のプログラミング言語の経験も併せ持つ人に、高額のオファーが来るのだとか。要は、AIの最先端部分以上に、レガシー(ホストコンピュータで動く、古いアプリケーション)との連携部分が肝になるとのことでした。なるほど、ならば、私にも可能性があるかも・・・ とか、淡い期待を抱いたりして。

 

あと、私の隣にいたBrianくん、あこがれのイーロン・マスク率いるテスラ・モーターズの中途採用試験を受けたそうなんですが、そのときのエピソードが面白かった。Brianくんが試験を受けた日、会場には数千人(!)を超す応募者がいたそうな。で、筆記の試験を受けて、夕刻に合格者発表の場に行ってみると、

 

No successful Applicant (合格者なし)

 

の3文字が、A4の白い紙に寂しく印字されて張り出されていたのだとか。Brianくんいわく、「そもそも、テスラのAI技術者なんて、企業や大学から一本釣りされるのがほとんだだから、公開試験で受かるわけないんだけどね・・・」と笑っていました。ま、世の東西を問わず、花形の職業というのは、そんなもんですわな・・・。

 

 

そろそろ、コミュニティにも慣れてきたところで・・・。私はおもむろに、本題の質問をぶつけてみることにしました。

 

私 「ところで・・・、この AI Summit って、金融コーナーに人がいないんだけど・・・。なぜだか、わかる?」

技術者A 「あ、確かに・・・。Finance(金融)は盛り上がってないね・・・」

技術者B 「ま、でも、金融って、こんなもんじゃないの? 特に、“あの事件” 以降はね・・・」

 

え?!

 

技術者A 「そうだな、“あの事件” は、金融関係者を失望させたよねぇ・・・」

 

あの事件って、何やねん??!!

 

次回、“あの事件” の全貌が明らかに!!

(次回に続く)

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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