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タカシの外資系物語

人工知能(AI)時代における銀行員と外資系(その2)2018.06.19

タカシ、パリで上機嫌?!


(前回の続き)「人工知能(AI)時代において、最もその存在が脅かされる職業は ‘銀行員’ である」この仮説、特に日本で大げさに語られる傾向が強いわけですが、元銀行員の立場から、社会的背景も含めてお話ししたいと思います。


ケ・セラ・セラ~♪ なるようになる~~♪♪ っと・・・、え? なんか調子いいじゃねぇか って?? 何を隠そう、今私はパリにいます。パリってーーーーーーーっ!! 厳密にいうと、ロンドンへの出張帰りに、そのトランジションでパリにあるシャルルドゴール空港内のラウンジに立ち寄っているだけなんですけどね・・・。だから、パリの街を自由に動き回れるわけではない。つまり、調子に乗って、フランス語の歌を歌うような話でもない・・・。

(※ちなみに、冒頭の “ケ・セラ・セラ~♪” なんですが、これは名匠ヒッチコック監督の代表作『知りすぎていた男』の中で、ドリス・ディが歌った有名な曲です。てっきりフランス起原の歌だと思っていたら、Que Sera Seraという言葉自体、スペイン語のようです。いやぁ、やっぱりヨーロッパは深いっすねっ! てことで・・・)


今回の出張、私が担当している人工知能(AI)分野に関して、いくつかのイベントに参加したり、ロンドンオフィスのメンバーとディスカッションしたり・・と、盛りだくさんの内容だったわけですが、こちらについては、追ってご報告したいと思いますので、楽しみにしていてください!


今回のテーマに関連するところでいうと、金融のメッカ・ロンドンにおいても、人工知能(AI)の進出はハンパなく起こり始めていて、ロンドンの銀行員などは、来たるべきAI時代に向けて、すでに “準備” を始めている、という点がよくわかりました。その “準備” とは何か? それも含め、以下でお話ししていきたいと思います。

AI時代、銀行員がイジメられる理由とは?!


まず、「人工知能(AI)時代において、最もその存在が脅かされる職業は ‘銀行員’ である」の真偽について、私なりの見解をお話ししたいと思います。

 

現時点でのAIは、騒がれているほどの実用化には至っていないわけですが、それでも決まりきったチェックや大量の検索・整理など、いわゆるルールベースの作業については、相当使えます。ビジネスの世界、特にホワイトカラーの仕事においては、このルールベースの作業というのが大半を占めていて、それをAIが代替していく、というのは方向性として、ほぼ間違いないと言えるでしょう。

 

では、「最もその存在が脅かされる職業は ‘銀行員’ である」については、どうでしょうか? 銀行員の仕事というのは、上記でいうルールベースの作業が、その相当数を占めます。だから、AIに脅かされる可能性は、かなり強い。これは間違いないでしょう。

 

ただし、この脅威は、銀行員特有のものでは決してなくて、どのような仕事にも当てはまります。朝、会社に来て、PCの電源つけて、特定の情報を見て、それをコピーして、エクセルに貼り付けて・・・、決まりきった、ルールベースの作業は、日本の会社のいたるところに存在します。ですから、AIの台頭によって、その存在を脅かされるのは、銀行員だけではなく、日本のビジネスパーソンの、ほぼ全員に該当するということです。

 

ではどうして、銀行員だけが、そのやり玉に挙がるのか? これはひとえに、日本における、銀行員という職業の特殊性のせいだと思います。まず、銀行員というのは給料が高いというイメージがある。加えて、銀行員というのは高学歴であるというイメージもある。給料が高くて、高学歴・・・、にも関わらず、仕事の内容はルールベースのものがほとんど、つまりこれは けしからん! となって、やり玉に挙がりやすい。ま、そんなところだろうと思います。

 

ここで留意すべきは、銀行員をイジメることで、留飲を下げていても、あまりいい結果にはならんということです。AIに脅かされるのは、銀行員だけではなく、自分自身なのだということを肝に銘じて、身の処し方を考えていく必要があるということです。

ロンドンの若手銀行員は何を考えているのか?!


ここ数年、銀行員の方から、わが社への転職応募がひっきりなしに届きます。かつては私もその流れでコンサルティング業界に飛び込んだので、その気持ちはわからんでもないのですが、最近の応募者のある傾向には、マジに辟易としてしまいます。

 

「来たるべきAI時代に、日本のビジネスを変えたいと思って、コンサルティング・ファームに転職を希望する」
ま、ここまではいいでしょう。で、あなたは何ができるのか?

 

「元銀行員として、オールマイティに仕事ができる」いやいや、できんできん! あなたは、高学歴かもしれんけれど、給料が高いのかもしれんけれど、やっているのは、ルールベースの作業にすぎない。仮に、コンサルティング・ファームに転職したところで、一からやり直す覚悟がなければ、モノになりませんよ!

 

ロンドンで複数の若手銀行員と話をしましたが、彼ら・彼女らも、同じ危機意識=AIによって自身の仕事が脅かされる可能性を感じていました。で、何をしているか?

 

いわく「銀行員というのは、ルールベース作業の塊だから、AIに脅かされて当然である。これからは、AIに脅かされないように、自己を磨いていきたい・・・」ってことで、

 

・MBAにトライして、スキルの再構築をはかる

・IT関連の資格を取得する

・第二新卒扱いで、コンサルティング・ファームに転職する。そこで、一からやり直す

と、言っていました。そういうことなんです、AIに対抗するということは・・・。

 

もちろん、これとて、銀行員だけに当てはまることではない。私を含め、全てのビジネスパーソンに該当することなのでしょう。来るべきAIの時代、あなたは生き残れますか? そして、生き残るために、何をしますか?

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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