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タカシの外資系物語

人工知能(AI)時代における銀行員と外資系(その1)2018.06.12

AI時代における有名大学の嘆きとは?!


先日、『人工知能(AI)がビジネスに与える影響』という勉強会に参加してきました。私は、自身が所属しているコンサルティング会社の金融部門において、人工知能(AI)ソリューションの担当をしており、そういう経緯から、この会合のパネルディカッションにパネラーとして招待されていました。会合が終わって会場を後にしようとしていると、ある人が私にツカツカと歩み寄ってきて・・・

 

ある人 「あの・・・、少しよろしいですか?」

私 「はぁ・・・」

ある人 「さきほどのパネルディスカッション、大変興味深く拝聴いたしました」

私 「あ、ありがとうございます・・・」

ある人 「私は、●●大学で学長補佐をしている△△といいます。少し、お話を伺ってもよろしいでしょうか?」

私 「いいっすよ」

 

※ 少し補足しておくと、●●大学というのは関西有数の私立大学です。

 

△△さん 「人工知能やロボット技術が発達すると、ヒトの仕事が奪われてしまうという議論がありますが、それは正しいんでしょうかね?」

私 「ルールにのっとった、単純な作業では、そういう面もあるでしょうね・・・」

△△さん 「金融、とりわけ銀行業務において、そういう傾向が顕著だとか・・・」

私 「そういう調査もありますね」

△△さん 「最近、メガバンク各社が、大幅な人員削減策・・・、つまりリストラを打ち出していますが、その背景には、人工知能に人的作業を代替させようという動きがあるんでしょうか?」

私 「個別具体的な話はできませんが・・・、ま、あるでしょうね?」

△△さん 「新卒の採用も減りますかね?」

私 「どうでしょうねぇ・・・」

△△さん 「うちの大学、メガバンクさんへの就職が、すごく多いんですよ・・・」

私 「は、はぁ・・・」

△△さん 「メガバンクへの採用が減ると、大学への志願者も減ることが想定されまして・・・」

私 「・・・」

△△さん 「そうなったら、困るんですよーー、何とかしてくれませんか?!」

 

わしゃ、知らんがなーーーーーーーーーーーーーっ(T-T)!!

AI時代に、割を食う職業とは?!


人工知能(AI)ブームがとどまることを知りません。IT業界には “buzz word(バズワード)” という言葉がありまして、その意味するところは、

 

「ある一定期間、とても人気が出たのだけれど、いつの間にか消えてしまった言葉。意味や定義があいまいなものが多い」

 

です(注:タカシ自身による定義です。そもそも、私の定義そのものが超あいまいだという説もある・・・汗っ!)。

 

人工知能(AI)が騒がれ始めたころ、“シンギュラリティ”(単体のコンピュータが人類の知の総和を超える技術的臨界点)とか言って、「コンピュータに人類が支配される!」的なオカルト論が跋扈したわけですが、最近ではそういった風潮は収まってきたように思います。一方で、上述したような、“ルールにのっとった、単純な作業”は軒並み、人工知能(AI)に置き換わる! という、極めて現実的な議論がなされるようになってきました。人工知能(AI)はもはや “buzz word(バズワード)” の域は脱していて、われわれの生活や仕事に密着した存在として、急速に認知が広まっていると思われます。

 

で、このような議論になると、まずやり玉に上がるのが、決まって銀行員なのです。「銀行員の仕事がなくなる?!」的な議論が、枚挙にいとまがない。『銀行員大失業時代』『銀行員大失職』『銀行員はどう生きるか』・・・等々関連の書籍も相当出ています。

 

実は、何を隠そう(隠してないが・・・)、私も元銀行員です。で、今は、外資系コンサルティングファームにおいて、人工知能(AI)ソリューションを銀行に提供することを、仕事の1つにしています。ということで、今回のコラムでは、「人工知能(AI)時代における銀行員のあり方 ちょっとだけ外資系との関係」について、お話ししたいと思います。

日本だけが大騒ぎする、〇〇はヤバイ?!


「人工知能(AI)時代において、銀行員は失業する!」

 

このまことしやかな話が最初に世間に認知されたのは、2013年9月に、英オックスフォード大学のオズボーン博士ほかが発表した論文『The Future of Employment: How Susceptible are Jobs to Computerization ? (雇用の未来:私たちの仕事はどこまでコンピュータに奪われるか?)においてでした。この論文において、AIを搭載したロボットやコンピュータにより、今後10~20年の間に奪われる可能性が高い職種として、「銀行の融資担当者」「窓口係」など金融業務が上位にランキングされていたのです!

 

・・・つうか、冷静に考えると、まぁ、そりゃそうだろって感じでして。ルールにのっとった、単純な作業・・・、例えば、データ入力や一定の基準に基づいた数値の比較等々は、コンピュータが最も得意とする分野です。少し気の利いた人工知能(AI)が登場すれば、当該分野におけるヒトの作業というのは、駆逐される運命にあるというのは火を見るより明らかでしょう。これは、典型的な仕事を強いて挙げるとすれば銀行員というだけであって、世の中のありとあらゆる職種において、同様の業務は存在します。

 

にもかかわらず、なぜ銀行員だけがやり玉にあがるのか? 実は、海外においてもこの論文は話題になったのですが、日本のように「銀行員がヤバイ!」という議論にはなりませんでした。つまり、日本においてのみ、職業としての銀行員という “特殊性” が存在する可能性が高い。で、日本の場合、この特殊な(?!)銀行員が、転職の場として、外資系企業を選ぶケースが非常に多いのです。それは、なぜか? 詳細は、次回のコラムでお話しすることにいたしましょう。

(次回に続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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