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タカシの外資系物語

外資流! メディア対応の“超絶テク”とは?!(その1)2018.04.24

なんで私が、〇〇に?!


みなさん、『タカシの外資系物語』連載 祝 800回でございます! パチパチパチーー! これからも頑張りますので、何卒宜しくお願い致します。

さて、800回記念ということで、巷に溢れるMBA本の類ではほとんどお目にかかれない、“ザ・外資の技”をご紹介したいと思います。


先日のこと、“広報部”から連絡があり、あるトレーニングへの参加依頼がありました。外資の場合、“広報部”というのは部門毎に存在していることが多く、日系企業に比べると、非常に大きな権力を持っています。広告宣伝費も、会社というよりは、所属する部門が払う形式を取るため、儲かっている部門はどんどん広告宣伝費をかけます。結果、同じ社内であっても、ある部門は広告宣伝を打ちまくり、ある部門は何も打たない・・・、なんてことが、よく起こります(そういう視点で外資を見ると、結構面白いですよ!)。


私が参加を要請されたトレーニングも、私が所属する部門がコスト負担をし、独自に企画したもの。タイトルは、

 

「メディア・スポークスパーソン トレーニング」

  

私 「メディア・スポークス・・・って、何なんすか、これ?」

広報Aさん 「各種メディアへの対応方法をトレーニングするプログラムです。メディア対応においては、やってはいけないこと、すなわち、Don’ts が存在し・・・」

私 「いやいや、トレーニングの内容は、タイトルからだいたい察しがつきます。私の質問は、『なんで、私が選ばれたの?』ってことなんですけど・・・」

広報Mさん 「そういうルールなんです」

私 「ルール?」

広報Mさん 「今回参加するのは、部門統括のB専務、銀行グループ・リーダーのCさん、そして、タカシさん・・・」

私 「B専務、Cさんが参加するのはわかりますが、『なんで、私が?』・・・」

広報Mさん 「過去半年間の“メディアへの登場回数TOP3”で、機械的に選ばれているのです」

その策に蓋然性はあるか?!


私が選ばれた理由は、過去半年間において、メディアへの登場回数が多かったから?! 確かに、新規サービスの発表会とか、講演とか、相当出ていたんで、そう言われればそうなんですけど・・・。


仮に、日系企業がこのような企画を立てた場合、「まずは、“えらいさん”から参加してもらいましょうかね、どれどれ・・・」となるように思います。こういう発想の場合、私は部門の“えらいさんTOP3” に含まれるわけもなく、ずーーっと下の地位ですから、私の順番が回ってくるまでには、相当な回数を経なければならないでしょう。


しかし、“えらいさん順”に参加者を決めた場合、その理由の蓋然性(正当性、probability)が説明できません。メディアにほとんど出ない人に、メディア対応のトレーニングを与えても、ほとんど意味がない。その人が、自分が教わったことを部門配下のメンバーに再トレーニングしてくれるというなら意味があるかもしれませんが、役員クラスのえらいさんが、そんなことをするとも思えない。


外資というのは、常に蓋然性が求められます。逆にいうと、それが説明できないことに、お金はかけない。日系企業にとっては違和感のあることでも、その蓋然性を数値で説明できれば、そちらの策を取る、ということなんですね。

記者さんとは、そういう人なんです・・・


トレーニング当日、会場は、このトレーニングを主催している、これまた外資系広報コンサルティング会社のオフィスです。「メディアへの対応方法を、経営幹部にトレーニングする」・・・これがビジネスになるんですから、すごい話です。裏を返すと、ひとたびメディアへの対応を誤れば、多大な損失につながる恐れがある、よって、企業が投資をする蓋然性があることを意味しています。

 

上記の通り、トレーニングの参加者は、B専務、Cさんと私の3名。トレーニングのアジェンダは、以下の通り、大きく2パートに分かれています。

 

(1)講義 ・・・ 著名経営者のインタビュー・ビデオを見ながら、メディア対応におけるDos(やっていいこと)とDon’ts(やってはいけないこと)を学ぶ

(2)ロールプレイング ・・・ 実際にインタビューを受けて、その内容について参加者全員で議論する。加えて、インタビュー内容を即興で記事にして、記者からフィードバックを受ける

 

このプログラムがすごいのは、「インタビュー内容を即興で記事にして、記者からフィードバックを受ける」という部分だと思います。そのためだけに、某有名メディアの記者さんが参加していました(詳細は、後述します)。


まず、(1)講義から。座学のレクチャーで印象に残っているのは、Don’t s (やってはいけないこと)の代表格として

 

「これは、ここだけの話ですけど・・・(オフレコでお願いします・・・)」は
通じない!
 

を肝に銘じる必要がある、ということ。同席していた某有名メディアの記者さんも言っていましたが、記者という職業の性質上、「ここだけの話・・・」は、まず守られないと思った方がいいようです(笑、自分で言うなよっ!)。ま、向こうも仕事ですから、記事は面白くて、スキャンダラスな方がいいわけで、そういう人たちなのだと割り切った方がいい。そうなると、話し手であるこちらが萎縮しかねないわけですが、それもおかしな話ですよね。では、どう対応すればいいのか?

 

「メディア対応の要諦は、インタビューする記者さんと 
“Win-Winの関係”を築くことにあります」
 

記者さんと “Win-Winの関係” って・・・、何でしょうか?! 次回、お話しすることにいたしましょう。

(次回に続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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