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タカシの外資系物語

外資系企業における人事採用最前線(その2)2018.03.27

採用の分かれ目は、光る〇〇?!


(前回の続き)インターン制度、通年採用、同一労働同一賃金制・・・ 日本企業を取り巻く、人事採用の現場は、様々な課題への対応を迫られています。では、外資系企業の採用現場には、どんな変化が生じているか、新卒採用の視点から見ていくことにいたしましょう。

私は、外資系コンサルティング・ファームにおいてパートナーという職位に就いています。一応、“役員レベル” ってことになっていますが、一般の日系企業でいえば、部長さんと同じくらいのレベルでしょうか。日系企業の役員ほどには、えらくありません。
 

ただ、採用を含めた人事に関しては、かなりの権限を持っていて、新卒・中途問わず、採用するかしないかについての決定権を持っています。日系企業の場合は、現場サイドよりも人事部がその権限を持っているところが大半なので、その点が少し異なるように思います。なので、外資系企業の採用面接で、パートナーとかマネージング・ディレクターとかが出てきたら、大いに緊張された方がいいかもしれません。

新卒採用についていうと、ここ10年ほどでの最大の変化は、エントリーシートの常態化だと思います。同一フォーマットで横並びに比較するのは有意だし、合理的なことだとは思います。それは否定しません。しかし、私が見る限りにおいて、エントリーシートで「こ、これは!」と思うような、

光る一撃!

 

に遭遇したことは、過去に一度たりともありません。1つ1つの完成度はそれなりに高いのでしょうが、はっきり言って、ほとんど一緒。個性がないのです。これは皮肉にも、複数のエントリーシートを横並びするからこそ、すぐにわかります。ま、対策本とかが、あれだけ世に出回っていますから、みんながそれをコピペするのはわからんでもない。でも、結果、同じコピペのシートが並ぶのなら、意味ないよなぁ・・・、単純に履歴書だけでいいのでは・・・?! と思ってしまいます、正直なところ。

 

採用の決め手となるのは光る一撃! です。エントリーシートで差が出せない以上、面接で光る一撃を繰り出すしかない! 以下では、具体例を用いて、光る一撃の繰り出し方をご説明したいと思います。

面接でのやりとりを、ロジカル・シンキングしてみよう!


話をわかりやすくするために、私が実際に体験した事例をご紹介しましょう。

私 「・・・ 〇〇コミュニケーション学部、ということですが、どういうことを研究対象とした学部なのですか?」

学生さん 「説明がすごく難しいのですが・・・、私の場合は、人工知能をやっています」

私 「ほぅ、人工知能ですか? 自動車の自動運転とか、ですか?」

学生さん 「いや、そういうんじゃなくて、コミュニケーションですね、人と人との・・・」

私 「・・・」

 

はっきり言って、会話が全く噛み合っていない・・・。面接している側も、超疲れるパターンです。読者のみなさんも、違和感を持たれたのではないでしょうか。しかし! 最近の新卒採用において、上記のようなやりとりが非常に多い。具体的に、どこがマズいのでしょうか? 以下に、どこがマズいのかをロジカルに説明してみましょう。

  • 質問内容について、直接的な回答ができていない → 「どういうことを研究対象とした学部なのですか?」と問われているのですから、「主に、△△を研究対象としています。その中で、私は人工知能を中心にしている」という具合に、回答内容を構造的に構成すべき
  • 会話・質問を元に戻している = キャッチボールをして、前に進められていない → 人工知能、自動運転 と進んでいるのに、それを単に否定して、コミュニケーションだ、と戻している。ここは、「人工知能と言われると自動運転が有名ですが、それ以外にも、ヒトの意思疎通やマーケティングになどの分野にも応用されています・・・」とすべき
  • 言葉遣いが丁寧でない → 「いや、そういうんじゃなくて・・・」はイマイチでしょう・・・


「説明がすごく難しい・・・」は、超NG?!


市販の面接攻略本やロジカル・シンキングなどMBAチックな解説をすればこうなります。しかし! そんな小難しいことを考える前に、

 

自分の大学・学部・勉強している内容ぐらい、わかりやすくシャキッと説明せいやーーっ!!

 

という話なのです。小難しいことを言う前に、常識的に、あなたが大学で学んでいることを説明してください、と言っているだけなんですよね。

 

外資系企業の採用ポリシーというのは、グローバルで統一されています。新卒の学生・院生ならば、大学や大学院で専門的な学問を修めている、これ常識。中途採用ならば、何らかの専門領域を有している、これ常識。日本のように、大学では勉強よりもサークル活動やバイトに重点を置いていたとか、日系企業でジェネラルに満遍なく経験をしてきたとか、そういうのは通用しないのです。

最近では、上記例のように、〇〇コミュニケーション学部やグローバル××学部などのように、カタカナを冠した学部が多数存在しています。面接官、それも役員レベルで意思決定できる人の大半は、法学部、経済学部などのように、だいたいの学問内容がわかる学部を出ています。そういう人からすれば、カタカナ満載のキラキラネーム系学部というのは未知の領域だし、素直に質問したい内容となります。逆に言うと、学生さんの立場に立てば、自分が主導権をとって話を進められる有力なテーマの1つなのです。であるにもかかわらず、「説明がすごく難しいのですが・・・」は、ねぇだろ?! それぐらい、事前に考えてこいや! まさか、うちの会社に入っても、

 

「何やってるか、説明がすごく難しい会社なんですよねぇ・・・、( ̄∇ ̄)ハッハッハ」

 

とか、言うんじゃねぇだろーな、おいおい・・・ と思っちゃうわけですな、マジで・・・。


次回のコラムでも、もう少し突っ込んで、新卒採用・中途採用の面接で取るべきアクションについて、外資の観点からお話ししたいと思います。あと、光る一撃の加え方も解説することにいたしましょう。では!

(次回に続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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