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タカシの外資系物語

外国人ボスの “Why ~?” に対する勘違い(その2)2017.06.06

“Why ~?” には “not” で答える?!


(前回の続き)外国人上司から、“Why ~?” と来たら、どう答えるか?!前回のコラムでは、ビジネスにおける外国人の “Why ~?” は、理由を尋ねているわけではない、というお話をしました。一体、どういう論理でそうなるのか?今回は、もう少し突っ込んでお話ししたいと思います。

 

 

外国人がビジネスの現場で “Why ~?” を使う場合、そのほとんどのケースにおいて、彼ら・彼女らが求めているのは、“理由” ではありません。では、何か?それは、

 

申し訳ありません!すぐに、やります!!

 

という回答なんです。どうしてそうなるのか?以下で、詳しく説明したいと思います。

 

英語という言語は極めて合理的にできておりまして、「ああ来れば、こう答える」 みたいな組み合わせが存在します。言い換えると、話し手が期待する反応というのが、ほぼ100%決まっているのです。

 

ビジネスの現場において、外国人上司が部下に対して “Why ~?” という表現を使う場合、その大半は、「“なぜ” こんな簡単なことができないのだ?!」と問うています。その質問に対して期待される回答=ビジネス現場における最適のカップリングは、

 

Why not ~? (もちろん、そうします!)

 

なのです。日本語訳の発想で、論理的に考えてはいけません。これは、そういうもんだ、と思った方がいい。よって、“Why ~?” と問われたら、理由をグダグダ述べるのではなく、まずは「やります!」と言う。これが重要なのです。

外国人ボスの “Why ~?” に対する最適な回答法とは?!


“Why ~?” と問われたら、“Why not ~?” = やりまーす!と答える、ま、これはいいと思います。次に、その答え方についてお話ししたいと思います。

 

例えば、こんなシチュエーションだったとします。このたび、あなたが所属する外資系企業A社では、営業情報の共有化を推進するため、新しい顧客情報システムを導入しました。しかし、システムは刷新されたものの、肝心のデータ入力が進まないために、思うような成果が上がっていない、という状況・・・。ここでは、あえて論理的に理由を突き詰めることで、“Why ~?” に対する最適な回答方法を導いてみましょう。

 

外国人ボス 「なぜ、新システムの活用が十分ではないのだ?!」

営業部リーダー 「顧客情報の入力データ量が、想定を大きく下回っているからです・・・」

外国人ボス 「なぜ、データ量が想定を下回っているのだ?!」

営業部リーダー 「新規開拓チームの入力が極めて少ないからです・・・」          

外国人ボス 「なぜ、新規開拓チームの入力が少ないのだ?!」

営業部リーダー 「新規開拓チームは慢性的に人数が不足しており、営業活動そのものに追われているため、データを入力する時間が取れないのです・・・」

外国人ボス 「じゃ、そうならないように対処して、入力できるようにしろ! = やれ!」

 

最適な回答方法とは、上記の会話を先読みして、逆引きで結論から言うことと同義です。つまり、以下のような感じ。

 

外国人ボス 「なぜ、新システムの活用が十分ではないのだ?!」

私 「承知しました。やります。現状、新規開拓チームの入力量が少なく、その原因は、リソース不足のようなので、人員を増加するとともに、営業プロセスの見直しも行いたいと思います・・・」

 

外国人ボスの “Why ~?” 攻撃に対して、その対処法はだいたい察しがつくと思います。ならば、「やります!」と宣言して、原因(=真因、root cause)をと対処法を簡潔に述べる。外国人ボスが期待する回答というのは、そういうことなのです。

外資の上をいくあの日系企業とは?!


上記の会話を、もう少し分析してみましょう。外国人ボスの問いかけが、「なぜ?」から「やれ!」になるタイミングは、どこか?

 

それは、原因が特定の人間を対象とした作業に集約できたときです。上記でいえば、以下のように、具体的なアクションが、具体的な個人ごとに、明確になったところです。

 

  • 営業チームリーダーのToDo = 新規営業チームの人員を増加すること、営業プロセスを見直すこと
  • 新規営業チームメンバーのToDo = 新システムにデータを入力すること

 

アクションが特定の人間を対象とした作業に集約できた段階で、原因の追求をストップする・・・実はこれ、トヨタが用いている経営手法です。トヨタでは、「なぜだ?」を4回唱えるというのがあります。この4回というのは、実は目安なのであって、「なぜだ?」を4回唱えれば、特定の人間のアクションに原因を求めることができるから、なんですよね。で、外資系企業では、原因を追求するプロセスをすっ飛ばして、アクションを回答する、となっているのです。いずれにしても、外資おそるべし、トヨタおそるべし、という感じですね。

 

いかがでしょうか?是非みなさんも、上司から「なぜだ?!」と問われたら、速攻でアクションを告げて、さっさと自分の仕事に戻ってみましょう。「また、上司の小言かぁ・・・、長くなりそうだにゃ・・・(T-T)」とゲンナリするのは、もうやめにしませんか?では!

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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