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タカシの外資系物語

“お約束” マーケティングでインパクトを与える(その1)2016.08.30

メダルを取ろうが、取るまいが・・・

 

いやぁ、リオ・オリンピック、すごかったですねぇ・・・。日本選手団で、41個のメダル獲得!舞台裏では、メダル確実と言われた人が不調だったり、下馬評は決して高くない人が金メダルを取ったり・・・と、悲喜こもごものドラマが展開されました。続くパラリンピックでも、日本代表のアスリートを応援したいと思います!!

 

使い古された言葉ではありますが、私は 

 

「オリンピック/パラリンピックは、参加することに意義がある」

 

と思っています。これは全くの私見なのですが、オリンピックでメダルを取るまでって、以下3段階に分かれると思っています。

 

・    第1段階 = その競技に関して、人並み外れた、というか、半端ないレベルの才能がある人が、

・    第2段階 = これまた、人並み外れた、というか、半端ないレベルの努力を続け、かつ指導者や周囲の献身的なサポートの結果、

・    第3段階 = オリンピック/パラリンピックに出場できる。ただし、オリンピック/パラリンピックでメダルを取れるかどうかは、一発勝負であるがゆえ、運にもかなり左右される

 

日本代表のみなさんは、全員がメダル獲得を目標にされており、また、日本全体がそれを願ってTV画面にかじりついているわけですから、取れた方がいいに決まっています。また、私を含む一般人にとっては一生経験できないほどの、壮絶なプレッシャーに打ち勝った結果、表彰台に上がるメダリストには、運を超越する何かがあるのだろうと想像します。

 

しかし、オリンピックに参加した選手に対する賞賛は、上記の “第2段階” に対してするものであって、メダルの色がどうだとか、取れた・取れない・・・、で評価するのはちょっと違うのかな、と思います。

 

私がこのように考えを持つにいたった背景は、高校時代にさかのぼります。実は、私の高校時代の担任のA先生が、オリンピック代表だったのです!これって、すごいでしょ?厳密にいうと、A先生は、日本が参加しなかったモスクワ・オリンピックの代表だったので、オリンピックには出ていません。かつ、陸上男子 400m × 4 の補欠 だったらしく、仮にモスクワ・オリンピックに日本が参加していたとしても、本番の競技に出ることができたかどうかは、何ともいえません。

 

私は一度だけ、A先生がマジで走るのを間近で見たのですが、その走るスピードたるや、われわれが想像できる次元をはるかに超えていました。速すぎて見えない!A先生が走り去った後、砂埃だけが残った!というと誇張しすぎかもしれませんが、冗談抜きでそんなレベルでした。 

ま、A先生が本気で走った理由が、職員室に書類を取りに戻るためだったというのが、お茶目なんですが・・・。 いずれにしても、オリンピック代表の実力というのは、本当にスゴイ!メダルを取ろうが取るまいが、ボイコットで不参加だろうが、彼ら・彼女らの持つ天賦の才と不断の努力については、手放しで賞賛に値するものなのだと思います。

 

首相がマリオに扮した理由とは?!

 

さて、オリンピックの閉会式で、安倍首相がマリオの扮装で登場したのを、みなさんもご覧になったと思います。それにしても・・・、官邸とNHKも思い切ったもんだ と思います。ドラえもんも出てきましたからねぇ・・・、NHK でドラえもんが見られるなんて、ホントにスゴい!

 

ご存知の通り、マリオもドラえもんも、私企業のドル箱キャラです。NHKは公共放送を建前にしていますから、私企業の製品やキャラを放送することは、原則としてしない。例えば、年末の紅白歌合戦においても、この原則を守るため、固有名詞の歌詞を、一般名詞に変更させようとして問題となったケースが知られています。 

“テトラポット”(aiko 「ボーイフレンド」)、“ポルシェ”(山口百恵「プレイバック Part2」)などがそれに該当します。実際には、この2つのケースについては、すったもんだの結果、オリジナルの歌詞をそのまま歌うことで決着しています。しかし、“クレパス”(かぐや姫「神田川」)という歌詞を変えるように要請されたかぐや姫(という、フォーク・グループ)は、紅白への出場を辞退しています。

 

以上の通り、超保守的な対応をしていたNHKが、よくもまぁ、マリオとドラえもんの放映を認めたな、というのが 思い切ったもんだの意味です。ま、NHK云々の前に、首相が当事者としてキャラに扮装した段階で、相当思い切っているんですが・・・。はて、首相以下官邸筋の狙いは何だったのでしょうか?みなさん、わかります?!

 

日本といえば、スティーブ・アオキ?!

 

日本という国が、海外からどのように見られているか?今回のオリンピック閉会式における出し物を考えるにあたり、首相以下官邸筋の担当者は、まずはここから始めたと思います。

 

①   日本 = ゲイシャ、フジヤマ、サムライ、ハラキリ、スキヤキ・・・って、これは 古すぎる。いつの時代やねん、って感じですね。

②   日本 = アニメ、スーパーマリオ、ポケモン、ロボット、BABY METAL、Perfume、石野卓球、スティーブ・アオキ・・・これが実際の世界の人が日本に対して思い描くイメージだと思います。読者のみなさん、ついていけてますか?

 

相手が思い描いているイメージを端的に提示して、“お約束”ともいえるプレゼンをする・・・、これは マーケティング におけるテクニックの1つで、相手に強いインパクトを与える上で、非常に効果があると言われています。今回の閉会式を演出した人は、この点を相当意識したように感じます。

 

上記のようなプレゼン手法、実は、外資のビジネス現場で頻繁に使われています。次回のコラムでは、ビジネスで使えるマーケティング手法を取り上げたいと思います。ただし、派手な手法は、ときに、思いっきりはずすケースもあり、注意を要します。その点も含めて、お話したいと思います。

(次回続く)

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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