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タカシの外資系物語

あなたは “ロボット” に勝てますか? それとも・・・(その2)2016.08.02

欧米人にとっての “ロボット” とは ?!

 

(前回の続き)みなさんは “ロボット” と聞いて、何を思い浮かべますか?・・・この問いについて、日本人と欧米人の回答を見ると、ちょっとした差異があります。それは一体、何なのでしょうか?

 

“ロボット” と聞いて、真っ先に思い浮かべるもの・・・私は友人や同僚に、実際にアンケートをとってみることにしました(転職早々、ヒマかわしは・・・(T-T))。 

 

以下、日本人および欧米人各10人の回答結果です。

 

  • ● 日本人 ・・・ 鉄腕アトム、マジンガーZ、ガンダム、ターミネーター 等々 → 私と同世代の “おっさん連中” がヒアリングの母集団なので、かなり古い印象・・・。でも、結構予想通りですね

 

  • ● 欧米人 ・・・ R2-D2、C3-PO (スターウォーズ強し!)、アイアンマン(MARVELのアベンジャーズ・シリーズですね)・・・と、ここまでは予想通りだと思います。しかし、以下のような回答する人がいました

 

 ・ 工場の組み立て用アーム (FA = Factory Automation ですね、確かに、ロボットに違いない)

 ・ 回転すしの廻るレーン (えっ? そう来たか・・・)

 ・ エクセルのマクロ (ええーーっ?! うそーーーん??!!)

 

おそらく・・・ですが、日本人と外国人では、ロボットの定義に違いがあるように思います。日本人は、

 

「テレビや映画に出てくる、ヒト型のカッコいいロボット」

 

というのが共通項だと思います。 一方、欧米人の場合、日本人よりも定義が広い。文章で表現するとしたら、

 

「人間の作業を代替・自動化する機械/仕組み」

 

という感じでしょうか。いずれにしても、非常に面白い比較だと思います。

 

“ロボット” の何が脅威なのか?!

 

日本人と欧米人のロボット観の違いは、上記以外にも興味深い結果を導いてくれます。例えば、「ロボット脅威論」について。ロボットが日常生活に浸透してきたと想定して、何を脅威と感じるか? 

 

多くの日本人は、「ロボットに支配されて、人間の自由が失われること」を心配します。銀河鉄道999やターミネーター の世界観ですね。2045年に “シンギュラリティ”(人工知能があらゆる分野において、人間の能力の総和を超えるとされる時点)が起こる、と過度に心配しているのも、日本人に顕著な傾向です。

 

一方、欧米人がロボットに感じる脅威というのはもっと身近で現実的でして、ずばり「自分の仕事がロボットに奪われて失職すること」を心配する人が多い。友人の米国人に “シンギュラリティ” の話をしたら、

 

「タカシはもっとpractical(現実的)なヤツだと思っていたよ。“シンギュラリティ”なんて、映画の世界であって、現実には起こらないよ!」

 

と、一蹴されてしまいました。この言動からしても、欧米人が思い抱くロボットというのは、「人間の作業を代替・自動化するもの」というのが納得できると思います。

 

“ロボット” との共存 = 役割分担

 

最近、Robotics Technology (ロボット技術)という概念が、欧米を中心に、ジワジワと流行の兆しを見せています。この技術、流れとしては、人工知能(AI = Artificial Intelligence)に含まれるのですが、AIがSF的で、ときに夢のある話に言及される一方、ロボットの方はもっと現実的で、“手触り感” のあるものなんですよね。

 

例えば、昨年末ぐらいから、事務処理の分野にロボット技術が積極的に導入されています。

 

「えっ? ロボットと一緒に机を並べて、作業をするの?」

 

とイメージしがちなんですが、そうではない!ここでいうロボット技術 においては、物理的なロボットは一切登場しません。あるソフトウェアをインストールして、人間が行うオペレーションを記憶させると、あとはロボットが自動的にオペレーションを行ってくれるという、極めて便利な代物なんですよね。私は実際に、そのソフトのデモンストレーションを見ましたが、人間の作業そのものを、正確かつスピーディーに処理していくような感じでした。

 

よくよく考えてみると、われわれが日々行っている作業の大半は、規則的にルール化できるものがほとんどで、“判断” を求められる局面というのは、そうそう存在しない。一方で、ルール化できるオペレーションを、さも、人間にしかできない “フリ” をして、勝手に 悦に入っている 部分が大きいように思います。いろんなリストから数字を拾ってきて集計するような作業も、実は、ファイルを開いて、定まったセルの数字をコピーして、ペーストする・・・を繰り返しているにすぎない。経営判断に影響する数字だったりすると、神経を使うだろうし、気疲れもあるでしょうが、それは 負荷が高い だけであって、付加価値は高くない。日本のホワイトカラーの多くは、単に負荷が高い仕事をやって、「俺はすごいんだぞ!」と虚勢を張っているだけのような気もします。

 

人間から負荷の高い作業を取り去り、人工知能やロボットに任せる。人間の方は、浮いた時間を使って、より付加価値の高い作業をする・・・人工知能・ロボットとの共存というのは、このような役割分担によって実現するのではないでしょうか。こういう時代には、優秀さを測る尺度も、今とは異なるものになるはずです。機械と同じように正確で処理が速い、ということだけでは、もはや競争力があるとは言えません。人間にしかできない付加価値とは何か? 人工知能・ロボットの導入が始まった今だからこそ、真摯に向き合うテーマのように思います。

 

この話題は、今後も定期的にUPDATEしていきたいと思います。では!

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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