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タカシの外資系物語

タカシ、ベンチャー企業から仕事の “本質” を学ぶ (その2)2016.02.02

 “お約束” の ベンチャー社長登場!

 

(前回の続き)金融の最新ITであるフィンテック(FinTech)関連プロジェクトを、クライアントの銀行と一緒に進めているタカシ。FinTechベンチャーS社とのアポを入れてみたものの、HPに記載されている住所に行ってみると・・・、そこにあったのは、簡易なプレハブ造りの建物が一軒、ポツンと存在するだけの空き地ではありませんか? はてさて、S社との打ち合わせはいかなる方向に展開するのでしょうか??

 

 

「空き地やん・・・(T-T)」

 

S社のHPに記載された住所は・・・、確かにここです。スマホのGPSにも、「ココ、ココ!」と出ている・・・。 具体的な場所は言えませんが、東京とは思えないような、人口密度の低さ・・・。

 

その空き地、いかにも、って感じのマンガみたいな佇まいで、水道管が数本積んである。ドラえもんで、ジャイアンがリサイタルを開く空き地にそっくり!

 

空き地の真ん中に、これまた サザエさんの終わりの歌に出てくるような、マンガみたいな建物。イメージ的には、ヘンゼルとグレーテルが迷い込んだお菓子の家を彷彿とさせるポップな色調の外壁・・・。

 

「ええい、ここだ、ここに決まってる! こんにちはーーっ、○○コンサルティングの奈良ですがーーーっ! コンチハーーー!!」

 

・・・ スィーーーーーーーーーーーーーン

 

「コンチハーーー!! だれか、いませんかーーーーーーーーーーー!!!」

 

「はいはーーい! 奈良さん、コンニチワーーーっ!!」

 

後ろから聞こえた声に反応すると、両手一杯にコンビニ袋を抱えた男性の姿。トレーナーに、“お約束” のGパン姿。この人こそ、今回の案件におけるS社のカウンターパート、Tさん だったのです!!

 

ベンチャー社長の “オーラ”

 

「いやぁ、すいません・・・。場所、わかりにくかったでしょ? 不便なんですけど、この雰囲気が好きで・・・。地主さんがいい人でね、借地権なし、タダで土地借りてるんですけど、水道の調子が悪くて、すぐ断水するし、なんか赤茶っぽくて鉄くさいし・・・。奈良さんが来る、ってんで、近くのコンビニ・・・、って言っても、走って5分かかるんすけど・・・。ひとっ走り、水とスナックを買いに行ってたんですよ、ハハハ!」

 

いい! すっごく、いい! いやぁ、やってくれますよね、これぞ、ベンチャー! 今どき、東京で鉄の風味がする水道水なんて、なかなか飲めませんよ。コンビにまで “走って5分” っていうのも、距離感さっぱりわからんし!!

 

Tさん「どうぞ、どうぞ、狭いとこですけど、ゆっくりしてってください!」

 

仕事だし、“ゆっくり” もできんのじゃが・・・

 

このTさん、関西の有名私大を卒業後、日本で一番大きい人材企業に就職。4年で辞めて、世界放浪の旅に!すったもんだあって、2年前にアメリカの超有名大学の コンピュータ・サイエンス学科に入学したと思ったら、半年で中退して起業した・・・、という つわもの です(Tさんの人となりについては、おいおいお話することにいたしましょう)。

 

Tさん 「奈良さんのような 大企業の方から声をかけていただけるなんて・・・、ホントに光栄ですよ。うちの若いメンバーともども、本当に嬉しい次第でして、はい・・・」

 

私 「他のメンバーのみなさんは?」

 

Tさん「コンビニに行ってます。奈良さんを待たせたら困るから、私だけ先に、走ってきたんで・・・。なにしろ、水が鉄くさいんで。BOX買いしてるんですよねぇ・・・。もうすぐ帰ってくると思います!」

 

FinTechベンチャー社長は 現金主義!

 

30分ほどすると、ダンボールに入った水を抱えた若者が2人、ヨタヨタしながら戻ってきました。

 

「Tさーん、2リットルのペットボトルを12本も持って、コンビニからオフィスに戻るの、ホントにキツイっすよ・・・ 今度から、Amazonで買えば、届けてもらえるじゃないですか・・・」

 

「どアホっ! わしゃ、クレジットカードが嫌いなんじゃ! 現金と現物を引き換える、これぞ、生身の経済活動ってやつよ! ハッハッハ!!」

 

クレジット払いが嫌いなのに、よくFinTechを起業したな、って感じですが・・・。それ以上に、歩いて30分の道のりを “走って5分” って、Tさんどんだけ足速いねん!!

 

コンビニから水を抱えて戻ってきた若者2名(うち1名は女性なんですが・・・。女性に水運ばせるなよ!)、実は現役の大学生なんです。いずれも、東京六大学の名門! 単位が足りなくて留年の危機にあるそうなんですが、それ以上に、S社での経験を重視しているとのこと。いやぁ、時代も変わりましたねぇ・・・。

 

私「では早速、ビジネスの話に入りますね。まずは、事前に相談していた、ビジネスコンテストの件なんですが・・・、いかがでしょうかね?」

 

クライアントの銀行と、FinTechベンチャーを対象にした “ビジネスコンテスト” を実施する案がありまして、S社にも参加を打診していたのです。

 

Tさん 「はい、喜んで!で、コンテストの企画という意味で、面白いアイデアを考えたんですが・・・。聞いてもらえます?」

私 「いいですよ」

Tさん 「実施場所なんですけど・・・」

私 「それ! 悩んでるんですよ・・・ 弊社のオフィスだと、ありきたりだし、ホテルとか借りるとコストがかかるし・・・」

Tさん 「ですよねぇ? でね、いっそのこと、海外でやりません?」

私 「か、海外? まさか、シリコンバレーとか・・・?」

Tさん 「いやいや・・・、イスラエル はどうすか?」

私 「へ?!」

Tさん 「イスラエル!」

 

急展開の次回に続く!!

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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