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タカシの外資系物語

外資系企業における “英語より重要なこと” とは?(その3)2015.12.15

英会話教室とは違う、現場の英語とは?!

 

(前回の続き)ある商談にて、外資系企業との折衝に当たっているタカシ。話が進むうちに、先方の外国人役員と電話会議をすることになり、「英語で商談かぁ・・・、イヤだなぁ・・・(T-T)」 などと、外資系企業に勤務して約20年を経過しているとは思えないチキンぶりと慟哭をひた隠していたタカシに、思わぬ救いの一言が・・・! 

 

「通訳 をつけましょう!」

 

うそーーーーーーーーーーーーん! 超ラッキーーーーーーーーーーーーーー!!(って、喜ぶ自分が悲しい・・・)さて、通訳付きの電話会議、結末やいかに?!

 

 

自分から泣きを入れたわけでもないのに、先方から通訳付き電話会議のオファー って・・・。いやぁ、人生何があるかわかりません。本当に生きてて良かった・・・(T-T)(ますます悲しい・・・)

 

タカハシ氏「当たり前の話なんですけど、英語って、ビジネスの本質じゃない。最も重要なのは、業務スキルと経験 です。英語なんて、通訳つければ事足りる。また、英語の問題で、本当に優秀な人が働けない会社なんて、ろくな企業ではないんで・・・」

 

通訳をオファーしてくれた、先方役員のタカハシ氏の上記発言。これって、正鵠を得ていると思うんですよね。もちろん、英語ができる方がいいに決まっています。これを否定するつもりは毛頭ない。しかし、英語ばかりにハードルを設けることで、他の才能を排除することになっていたとしたら、それは本末転倒もいいところでしょう。

 

また、ビジネスの現場で使う英語というのは、フワフワしたサークル活動のような英会話教室のノリとは違います。先方と取り決めたルールや数字は絶対だし、「なかったことにして!(T-T)」とはいかない。特に、グローバルビジネスのスタンダードでは、マネージャー以上の肩書きを持つ者が発した言葉は、会社を代表したものとして認識されます。少しでも英語に不安があるなら、通訳を使った方がいい・・・ではなく、使うべき! なんです。

 

英語は重要! だけど、もっと重要な・・・

 

昨今、日系企業における “英語の社内公用語化” が話題になっています。英語が グローバル標準言語 であることは事実だし、英語圏のビジネスパーソンの考え方・仕事の進め方を理解するのも重要でしょう。しかし一方で、「英語が話せないと絶対ダメ!」「英会話能力が、他の全ての能力に勝る!!」という風潮が、一部企業に見られます。まさに、“英語ファシズム” の状況を呈している。さすがに、これはおかしい、というか、日本人として悲しい・・・と思いませんか? 日本という国は、母国語で大学教育を受けることが可能で、かつ、その水準が極めて高い。例えば、グローバル普遍性の高い自然科学分野においてさえ、数多くのノーベル賞ホルダーがいる、世界でも稀有な国です。「だから、英語なんてできなくていい!」と居直るのではなく、日本人がその能力を真に発揮できるインフラやツールを使って、世界に付加価値を提供していくことを真剣に考えるべきでしょう。必要なら通訳を使う、これも1つの “手段” だと思います。

 

また、通訳をオファーしてくれたのが、バリバリの外資系企業である、ということも示唆的です。今回私が交渉しているA社は、実は、読者のほとんどの方がご存知のアメリカ企業です。おそらく、社内では英語によるコミュニケーションが、ごく普通に行われていることでしょう。そのA社が、ビジネスの推進を優先して、通訳をつけると言っている。ま、私の英語力に不安を感じさせたことも理由の1つでしょうが、グローバル企業というのは、いざとなれば通訳をつけることなど何とも思っていない。そんなことより、ビジネス、ビジネス! 仕事の話をどんどん進めようじゃないか!! ということなんですよね。

 

日本企業の英語対応、いったいどれだけのコストをかけて、どれだけムダな時間を発生させているのか? 取り組みの大半は、経営者の自己満足なんじゃないか? 今一度、考えてみるべき議題のように思います。

 

good news & bad news

 

ということで、当日の夕方。私はA社アジアパシフィック統括のマイク氏と、電話会議〈通訳付き!〉を実施するため、再度、A社の東京オフィスにやってきました。受付には、本件をアレンジしてくれた、東京オフィス役員である タカハシ氏 の秘書さんと思しき女性が、私を迎えてくれました。

 

「○○コンサルティングの奈良様でいらっしゃいますね? 私は、弊社役員タカハシの秘書をしておりますツキヤマという者です。本日はわざわざご足労いただきまして、ありがとうございます!」

 

おーー! 英語ペラペラ(おそらく)なのに、日本語もうまい! 外資系秘書さんの典型みたいな方です。秘書さん とはいえ、おそらく一般的な日本企業の社員よりも給料はいいわけで・・・、「いったいいくらぐらいもらってるんだろ?」などと、あれこれ考えていると、ツキヤマ秘書が、私の顔色を伺いながら、こんなことを言い出したのです!

 

ツキヤマ秘書 「あのぅ・・・ 実は、good news と bad news があるのです・・・」

 

出たーーーーーーーーーっ! なんか、話がうまく進みすぎてる感がしたんだよなぁ・・・(T-T)

 

ツキヤマ秘書  「まず、good news なんですが・・・」

 

こういう場合、普通、bad newsから言うんじゃないのか?! bad news で「えーーっ!」と落胆させておいて、それを上回る good news を披露して、お互い ワッハッハ!・・・というのが、私のステレオタイプ的なアメリカ映画でよくあるシーンなんですけど・・・

 

ツキヤマ秘書  「good news というほどではないんですが、電話会議では失礼だということで、ビデオ会議を使っていただくように、マイクから指示がありました。ビデオ会議室は下の階になりますので、ご案内いたします・・・」

 

おーーーーーーーーーーーっ、それは助かる!ビデオなら相手の表情も読めますし、いざとなったら、身振り手振り・筆談なども可能です(ビデオ会議で筆談してる奴なんて、見たことないが・・・)。

 

下の階へ移動する途中、私は幾度となく、「・・・で、bad news って、何でござんしょ?」と聞きたい衝動に駆られたのですが、ツキヤマ秘書の醸し出す、すさまじいまでの 

 

「それは聞くなよ!」的オーラ

 

に阻まれて、聞きだせずにいました。そ、それが・・・ こんな結果を招くことになろうとは・・・トホホ・・・(T-T)(T-T)(T-T)

 

果たして、bad news とは何か?(読者のみなさんは、だいたい想像つくと思いますが・・・)そのとき、タカシ とツキヤマ秘書がとった行動とは? 次回、白熱の最終回を乞うご期待!!(実は、ツキヤマ秘書と私のやりとりがめっちゃ面白かったので、特別編としてお話します。お楽しみに!!)

 

(次回続く)

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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