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タカシの外資系物語

外資流 “本当に残念な人” にならない方法(その1)2015.10.20

“残念な人” より さらに 残念な・・・?!

 

最近、“残念な人” という言葉が、一般に使われるようになってきました。これは、経営コンサルタントの山崎将志さんの著作 『残念な人・・・』 シリーズの影響が大きいと思いますが、それ以前にも、「ギター侍」(って、古っ!)こと 波田陽区さんの 「残念っ!」 でそれなりの認知度があった言葉だと思います。

 

ご存知の通り、“残念な人” が意味するのは、

 

「能力は高いのに、評価されない人」

 

もっと言うと、

 

「その高い能力を、見当違いの方向に使ってしまう人」

 

という感じでしょうか。いずれにしても、ちょっと変わった人 というニュアンスも含んでいるように思います。

 

外資系企業にも、当然のごとく “残念な人” は存在します。 加えて、“残念な人” より さらに残念な、以下のような人も存在します。

 

(1)   能力は高いのに、評価されない ← ここまでは、“残念な人” と同じ

(2)   ちょっと変わった人、ではなく!、日系企業では相当評価される(されていた)と思われるが、外資に来たとたんに、評価されなくなる ← さらに残念な点

 

私は個人的に、上記 (2) に該当する人を、“本当に残念な人” と呼んでいます。 「いやぁ、本当に残念! 優秀な人が、また会社を去っていくのかぁ・・・(T-T)」 という光景は、外資では頻繁に起こっています。

 

今回のコラムでは、外資系企業における “本当に残念な人” の実態と、どうすればそういう人が外資で活躍できるのか? について、お話したいと思います。

 

“本当に残念な人” 撲滅作戦始動!

 

“本当に残念な人” は、ベースは優秀な方で、かつ 変わった人ではないので、ちょっとしたコツというか、心がけ次第で、外資での評価もググッと向上します。しかし、“本当に残念な人” の多くは、その コツ を理解、体得する前に、「やっぱ、俺(私)には、外資は合わん!」とか言って、辞めてしまう。本当に、惜しい! 優秀な人のカラ回りって、社会的損失だと思うんですよね。だから、「この人、もしかしたら “本当に残念な人” かも?!」 と察したら、上司や人事部だけでなく、周囲にいるみんなで助け合うべきだと思います。

 

もちろん、外資は日系以上に、生き馬の目を抜く 競争社会 です。他人が脱落していく様を気に病んで、個別に支援して回るほど暇ではない。 しかし! 人がコロコロ変わるのに費やす スイッチング・コスト(業務引継ぎにかかる手間、業務に慣れるまでの期間、その他もろもろの指導・教育コスト等) ってのも、バカにならん!! せっかく、それなりに能力の高い人がやる気満々で入ってきたのですから、その人に成果を上げてもらった方が、万人にとって 結局は 得 なのです。これは、組織だけではなく、スタッフ個々人の損得勘定で考えても、そう言えるのではないかと思います。

 

ということで、以下では、“本当に残念な人” を撲滅し、優秀な人がの能力を存分に発揮するために いくつかの コツ(考え方) を伝授したいと思います。

 

【コツ①】 英語そのものの能力 よりも 英語的な発想 を理解し、それに基づいて行動すべし!

 

外資系企業には、驚くほど 英語ができる人 が結構います。一方で、評価される人、出世していく人というのは、必ずしも、英語がメッチャできる人 ではない。もちろん、英語がメッチャできるにこしたことはないのでしょうが、そのことだけで、外資において高評価を受けるわけではないのです。

 

私の経験則で言うと、英語がメッチャできる人(=留学経験あり、TOEICなら930up、ネィティブと談笑できる・・・ そんな感じ)が 10人 いるとした場合、

 

(A)   2人は、順当に出世します。外資における “優秀な人” ですね。

 

(B)   4人は、英語屋さん(※)として重宝され、ある程度出世しますが、限界があります。これは、“残念な人” に該当します(※ 外国人エグゼクティブお抱えの通訳とか、重要書類の翻訳とか、英語で行われる会合・パーティの司会とか・・・ 英語の能力は評価されているが、英語以外ではあまり期待されていない。外資系には、こういう人が相当数存在する)

 

(C)   残り4人は、能力が高く、英語もメッチャできるので、うまく立ち回れば出世するのだが、そうはならない人たち。主に、その得意な英語力を使って、経営陣や本社に楯突いて、失脚し、会社を去る人が多い。これこそ、“本当に残念な人” の典型といえる。

 

“英語的発想” とは何か?!

 

具体例でお話しましょう。今あなたは、ある営業部門のリーダーで、新年度の売上予算について、外国人ボスと話し合っているとします。ボスから、

 

「これまでのやり方を抜本的に変革しても構わないから、年間売上を、昨年比 倍増 にする案を考えてくれないか?」

 

と言われたら、あなたはどうするでしょうか?

 

大半の人 は、「昨年比 倍増?! そんなの、無理に決まってるやんけーー!」 と、ブチ切れます。“本当に残念な人” も同様の反応を示すのですが、なまじ英語が達者なため、できない理由 を、直接ボスに伝えることができる。これが 命取り なのです。

「昨年比倍増」 というのは、確かに 無理 なんです、普通に考えていたのでは! だから、ボスも 「これまでのやり方を抜本的に変革しても構わないから・・・」と言っています。かつ、即答せよ とは言わないケースが大半です。つまり、どんな手を使っても構わんから、「昨年比倍増」を実現できる案を考えてみてくれ と言っているのです。考えもしないで、できない理由・言い訳を返すのは、最悪の対応というわけです。

 

では、ボスの指示に従ったとして、どういうアクションをとることになるか? まずは、「昨年比倍増」の達成 ありき で、策を考えます。要員を倍増する、できない人・“残念な人”を解雇する、最新型のマーケティングシステムを導入する、高額なギャラを払って有名タレントのCMをうつ・・・等々、なんでもありで考えてみる。

結果、かなり無理のある施策のオンパレードとなります。でも、それでいいのです。チャレンジングな目標を設定し、それを実現するための施策を検討することで、実現可能な施策から順に、優先順位をつけることが可能となります。また、ボスに対する お願い(Requirement)も明確になります。これこそが、“英語的な発想” なんですね。

 

英語圏で生きている人というのは、上記のような思考回路で検討を進めます。一方、日本的な発想というのは、ハナから荒唐無稽な案は落として考える。「要員を倍増する」なんてできっこないから、検討の俎上にすら上げないのです。

 

結局のところ、英語的な発想 でも、日本的な発想でも、実現可能案として採用された施策を実行して得られる成果は、「前年比10%増」 ぐらいのもんです。でも、そこに至るプロセスが全く違うことがおわかりいただけたでしょう。

 

“本当に残念な人” は、流暢な英語を使って、日本的な発想 で話を進めようとする。これは、外資の経営層にとっては、許されないことなのです。だから、早晩、会社を去ることになる。あー残念、ホントに残念っ!

一方、“外資流 優秀な人” は、たとえ英語がそれほど流暢ではなくても 英語的な発想 で行動する。この差が、評価に大きく影響するわけです。

 

次回のコラムでも、“本当に残念な人” についてお話したいと思います。

(次回続く)

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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