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タカシの外資系物語

タカシの夏休み日記(その2)~スミレの花咲くころ~♪~2015.08.11

“ヅカ” の魅力とは?!

 

今回の夏休み日記は、予告通り、“宝塚” の話をしましょう。

 

「“宝塚” って、あの “ヅカ” ?」その通り、あの “ヅカ” こと、宝塚歌劇 のことです!!

 

いやぁ、俺はそんな趣味ないから・・・ という、そこのお兄さん! 宝塚なんで、関西風のノリで軽く言います・・・ 

アホか! 食わず嫌いも甚だしいわ!!

 

ま、騙されたと思って、一度見てみなさいって、面白いから! 絶対ハマるから~!!

 

実際、劇場に足を運んでみると、想像以上に男性の姿を目にします。割合でいうと、女性:男性 = 95:5 くらいでしょうか。「なんじゃそりゃー、ほとんど女性やんけーー!」 いやいや、そもそも芝居の男女比って、こんなもんなんですよ。もしかしたら、他の芝居だと、男性比は5%を下回ることの方が多いかもしれません。しかし、宝塚は違う! コアな男性ファンが、必ずいる! だから、男性一人でも行ける!! トイレもすいている!!! (余談ですが、芝居を観にいって、「トイレがすいている」というのは 奇跡 なんですよ・・・)

 

私の場合、学生時代に演劇をやっていましたので、その流れで宝塚に興味を持ちました。もちろん、演劇、娯楽としての宝塚歌劇がサイコーなことは言うまでもないのですが、それ以上に、「ビジネスとしての宝塚歌劇」というのも非常に面白い。宝塚歌劇を作った 小林一三氏 は、阪急電鉄や映画の東宝を創設するだけでなく、国務大臣などの要職も歴任した、戦前を代表する財界人の一人です。とりわけ、日本初の “駅前ターミナル・デパート” である 阪急百貨店 は、戦後日本における町づくりの ランドマーク として、ほとんどの主要都市において類似のデザイン(駅前のデパートやスーパーを中心に人の流れが形成され、それに呼応して各種施設や店舗が配置される)が採用されたのは、みなさんも知るところだと思います。

 

小林氏の才能は、宝塚歌劇にも遺憾なく発揮され、日本最強のエンターテイメント集団である “ヅカ” に脈々と受け継がれています。エンターテイメント業界というのは、好不況の波をモロに受ける業界であるにもかかわらず、“ヅカ” と ディズニー だけは、不況と無縁です。詳しくは、『元・宝塚総支配人が語る「タカラヅカ」の経営戦略』(森下信雄著:角川Oneテーマ新書)を読むと、そのからくりがよくわかります。

 

みなさんも是非、宝塚劇場にそばに来られた際には、芝居を観なくてもいいので、劇場の周りを一周してみてください。「なんやねん、この集団!」 と言いたくなるほどの熱狂的なファンが、劇場を取り囲んでいますから。東京なら、日比谷の東京宝塚劇場、その波の中に、私もいるかもしれません・・・

 

不安な貴方に・・・タカシ流 “ヅカ” 観劇上のポイント

 

「とは言うものの、一人で行くのはちょっと不安・・・(T-T)」 という、そこのお兄さん! これだけ知っておけば恐くない! という、“ヅカ” 観劇上のポイントを、不肖タカシがご教示いたしましょう。

 

宝塚の歴史や、5つある 組 のエピソードなど、話し出すと止まらなくなるので、ここでは基本中の基本ポイントに絞りましょう。 

 

まず、どの作品を観ればいいのか? 私が思うに、宝塚の代表作というのは、『ベルサイユのばら』 『エリザベート』 『ロミオとジュリエット』 『風と共に去りぬ』 『ME AND MY GIRL』 『ノバ・ボサ・ノバ』 ・・・ こんな感じ。このあたりは 鉄板 なんで、どれ観てもハズレはないのですが、一方で、チケットの入手困難度は格段に増します。日本各地の劇場、どこでもそうなんでしょうが、特に東京公演のチケットは、各公演とも “超プラチナ” です。取れたら、それだけでラッキー、会社を休んででも行くべきです! ま、宝塚はどの公演でも面白いので、最初は選り好みしなくてもいいかもしれませんが・・・(どっちやねん!)

 

次に、劇場でアタフタしないよう、最低限の注意事項を以下に挙げておきます。逆に言うと、過去に私がアタフタした内容を書いている、と思ってくださって構いません・・・

 

(1)   開演時間ピッタリに行かないと、しばらく入れません(クラシックと同じ)。宝塚はオープニングがカッコいいので、それを見逃さないよう、絶対に時間には遅れずに、余裕を持って出かけましょう!

 

(2)   公演プログラムは必ず買いましょう。可能ならば、開演30分前に、プログラムを読み込んで観劇に入ると、非常によくわかります。プログラムは結構高いのですが、躊躇してはいけません。実は後から、オークションサイト等で高額で売れるので、安心してください。

 

(3)   公演は、芝居 + レビュー(娘役のラインダンス、男役の歌謡ショー) から成っています。正直、レビューはちょっと、気恥ずかしいです。が、途中で帰れる空気ではないので、ここは羞恥心を振り切って、思いっきり楽しんでください。

 

(4)   一方、カーテンコールとかアンコールの類は一切ありません。幕が下りたら終わりです。期待しても、何も出てこない! 数人が立ち始めたら、速攻で帰りましょう。モタモタしてると、最寄の駅が激混みします。

 

(5)   終了後、劇場の周辺には、セレブな観客のお出迎え用外車が列を成します。車に傷だけはつけないように!

 

以上、タカシの “ヅカ” 観劇 ワンポイントレッスン でした!(って、これだけかい!!)

 

“ヅカ” が フランス革命 を演じる理由とは?!

 

今回私が “ヅカ” を御紹介した背景には、先日まで東京でやっていた 月組公演 『1789』 が素晴らしかったからなのです。私見ですが、ここ10年でも屈指の作品ではないかと思います。今の月組のキャラと、脚本がよく合っている! 男役のみなさん、超カッコいいし、娘役のみなさんもキレイです!! いやぁ、素晴らしい!!!

 

『1789』 というのは、そのタイトルで察しがつくと思いますが、フランス革命 を題材にしています。副題は、「バスティーユの恋人たち」。フランス革命の引き金となった、かの有名な バスティーユ牢獄の襲撃を描いたものです。

 

『ベルサイユのばら』 『1789』 はじめ、宝塚歌劇では、フランス革命をテーマにした公演を、数多く行っています。そして、そのいずれもが大成功を収めている。実際、宝塚ファンの多くは、フランス革命にめっちゃ詳しい! 「世界史」としてフランス革命を勉強すると、ブルボン朝だの、三部会だの、頭がこんがらがるのですが、芝居を通してならスンナリ理解できるので不思議なもんです。

 

フランス人にとっての 「フランス革命」、それに対峙するのは、日本人にとっての何に該当するのか? 「明治維新」 でしょうかね・・・、芝居のテーマとしては 「忠臣蔵」 かもしれません。「明治維新」「忠臣蔵」も、宝塚歌劇では、過去に芝居のテーマとして取り上げたことがありますが、「フランス革命」ほどには盛り上がらない。なぜか?

 

1つの理由は、フランス革命の 華やかさ にあるでしょう。豪華絢爛な宝塚の衣装にピッタリです。しかし、最大の理由は、フランス革命のテーマである 「自由・博愛・平等」 そのものにあると思っています。このテーマを、女性が演じるのがミソ! つまり、宝塚歌劇が行っているのは、“ダイバーシティの実演” というわけです。

 

昨年、元宝塚歌劇団の男役として活躍していた東小雪さんが、東京ディズニーリゾートで初となる恋人のひろこさんとの結婚式を行いました。当初は片方が「タキシードを着ること」としていたディズニーが譲歩し、揃ってのウェディングドレスでの挙式となりました。いやぁ、よかったですねぇ。GLBT(性的少数者)も、ダイバーシティの大きなテーマの1つです。こういう形で、発言力のある宝塚出身者が、時代を引っ張るオピニオン・リーダーとして活躍しているのも、ファンにとっては大きな魅力の1つなのかもしれません。

 

みなさんも、“ヅカ” の世界にどっぷりハマってみませんか? 楽しいですよーー! 最終回である次回は、“野外キャンプ” のお話をしましょう!

 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

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