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タカシの外資系物語

2013 激動の年を終えるにあたって : タカシの年末雑感2013.12.24

    人ごみが耐えられない!!

    うつ病による半年間の休職から復帰して3ヶ月。全盛時にはまだ程遠いのですが、定時に出社して、定時に帰るという、“普通の生活” は何とかこなせるようになりました。大きなプロジェクトを抱えて、「今日も徹夜だ! 頑張るぞ!!」と言っている同僚を横目に、定時になるとそそくさと帰宅する・・・。焦りがないといえば嘘になります。が、定時に出社して、定時に帰れない生活の方がなんかおかしいわけで、これまでの自分の仕事スタイルを戒めつつ、長時間働くこと以外で充実感を得るという、外国人の同僚がやっている “普通の感覚”を持てるように、日夜試行を繰り返しています。


    普通の生活にはほぼ戻ったものの、1つだけ、どうしても治らないことがあります。それは、「人ごみに行くと、ひどい頭痛・吐き気・肩こりに見舞われる」 ということ。医学的には、『慢性緊張性頭痛』 というらしく、うつから復帰後、多くの人が経験する症状だそうです。常に、緊張して、ガチガチになっている状態からくる、鈍い頭痛です。長い人は、治まるまでに2年以上かかるとのことですので、ま、ある程度は仕方ないのかもしれません。


    予防策は単純でして、人ごみに行かなければいいわけですから、復帰後、会社の食堂には一度も行っていません。お昼は、通勤時に買っておいたパンやおにぎりで済ましています。朝のエレベーターも厳しいので、当初は階段をてくてく歩いていたのですが、私のメインオフィスは21Fにあり、自力で登ると、仕事を始める前から太ももがパンパンという状態になってしまいます。まるで、「ファイト一発! リポビタンなんとか・・・」 の世界。よって、一週間で止めました(一週間もやったんかい!)。となると、毎朝、満員のエレベーターに乗らざるをえないわけですが、頭痛が出ないように、細心の注意を払うため、具体的には、“息を止めて乗る” ようにしています。いわゆる無酸素運動、30秒が限界なんですけどね。それどころか、満員度が高いときほど各階に停止したりして、息が持たなくて、途中で降りることもしばしば。結構、命がけで通勤してたりします。


    上記のように、オフィスまで来てしまえば、満員・人ごみ状態を避ける術があるのですが、どうしようもないのが、「通勤電車」です。行きは、超早朝に出れば、何とか座れますので、6時前に家を出て、喫茶店でゆったりしてから出社するようにしています。問題は、帰り です。帰りの電車は、みなさんご存知の通り、どの時間帯であろうと、相当の混雑具合。特に、終電近くになればなるほど、酒臭い親父が、ジャッキー・チェンの 『酔拳』 よろしく、つり革を持ちながらフラフラしているので、実際の人数以上に体感としての混雑度が高いように感じます。座れればなんとか我慢できるのですが、それも、どだい無理な話。なので、東京駅から新横浜まで、新幹線で帰っています(新横浜から自宅までは、地下鉄で帰ります。17分かかるのですが、息を止めつつ、途中で降りつつ、ゆっくり帰っています)。


    「新幹線帰宅」を続けていると、結構、私と同じ事(東京で新幹線に乗って、新横浜で降りる)をしている人が多いことに気付きます。その人たち全員がうつ病ではないのでしょうが、世の中には疲れている人 (≒うつ病予備軍) が、相当数いるのだな、と実感します。

    タカシ、在来線の電車に耐えられるのか?!

    先日、少し早めに帰宅した際、「今日は在来線で帰ってみよう!」という気になりました。毎日新幹線というのも、ぜいたくな話ですから。念のために軽い抗うつ薬の頓服を飲んで、本を読んで過ごすことにしました。緊張しないように、しないように・・・


    隣には、若いカップルが座っていました。男性の方はいかにもフレッシュマンという感じで、今風スタイルのスリムなスーツ、女性は学生さんといった風情。恋人どうしなんでしょうかね。で、2人のやり取りは、こんな感じ。


    女性 「(新品と思われるスマホをいじっている男性を見て) ねぇねぇ、さっきから何してんの?」 
    男性 「“テザリング” の設定をしてるんだよ。ホント、便利だよね、この機能・・・」 
    女性 「ふーーん・・・、自分で設定できるって、いいよね。で、どんな模様にするの?」 
    男性 「なんだよ、“模様” って・・・」 
    女性 「私なら、水玉かな・・・ 水玉模様のデザイン、来年流行るらしいよ!」


    察するに、その女性、“テザリング”(tethering) を “デザイング”(designing) と勘違いしているようで・・・。そもそも、“デザイング” なんていう言葉があるかどうかも怪しいもんですが・・・ 
    (※“テザリング”(tethering)とは、iPhoneなどのモバイルを外付けのモデムのように使って、別のPCをインターネット等に接続する機能のことを指します)


    女性 「ねぇ、“アベノミクス” って、結局何なの?」 
    男性 「あれはね、国民全員が政府に騙されてるんだよ。モノの値段を下げて、ラッキー!と思わせておいて、次は給料を下げるっていう、悪魔のような政策だよ!」


    逆だし・・・。新聞読めや、あんちゃん・・・。もう、聞いてられんわーーーーーーーーーーーーっ!(T-T)(T-T)(T-T) ハァハァハァ・・・ と一人興奮していると、薬の副作用か、急激な眠気が・・・Zzzzzz


    「し、しまった!」


    気付くと、最寄駅をはるかに通り越し、倍ぐらい乗り越してしまいました。 「しょうがない戻ろう・・・」 と、またまた、急激な眠気が・・・Zzzzz


    「し、し、しまった!」


    今度は、戻り過ぎてしまいました。振り子か、わしは・・・。まるで、“1/fゆらぎ” の世界。寝すぎです!


    以前、外国人の同僚が、電車内で “爆睡” している日本人を見て、 「タ、タカシ・・・ あの人、死んでるのか?」と、超ビビっていたことがあるのですが、こうして電車内を見渡すと、私も含め、“死んでいる” 人ばかり・・・。ここにも、うつ病予備軍が、ゴロゴロいるのかもしれません。

    今年の “締め”

    さて、今年も残すところ、あとわずか。みなさんにとって、どんな一年でしたか? ご案内の通り、私にとっては、うつ病による半年間の休職・復帰、大切な大切な家族だった愛犬ゴルゴの死・・・ と、まさに激動の一年でした。突然のわがままな休載と、これまたわがままな復帰を快く受け止めてくださった、ダイジョブ関係者のみなさん、そしてもちろん、読者のみなさんに、心からお礼を申し上げます。ありがとうございました。


    私もとうとう、今年45歳になりました。「人生90年」 と勝手に解釈すると(なんか、都合よく長生きする設定ですが・・・)、ちょうど折り返し地点。なんだかんだ言って、これまでの私は大きな失敗や挫折を経験してこなかったわけで、ここらでガツンと頭を殴られておくのも、良かったように思います。復帰後は、すごく本を読むようになったし、英語も初心に返って、勉強し直すことにしました。最近読んだのは、『永遠の0』 です。「まだ、読んどらんかったんかい!」 って感じですが、休職前は、これほどの国民的ベストセラーさえ読む時間がないほど忙しかったのも事実でして、それはやっぱり異常なんですよね。


    実は私、戦争には一家言あるんです。小学校4年生のとき、読売新聞社主催の 『戦争展』 を見に行って、衝撃を受けました。回天や桜花に乗って、特攻で散っていった兵士のみなさん。特攻の当日、「お国のために喜んで死にに行きます。非常にすがすがしい気分です」と書いた遺書を見て、子供心に「そんなはずは絶対無い。家族のために、絶対帰還したいはずだ!」と、直感的に思いました。その思いを感想文にまとめたところ、全国小学生作文コンクールで、3位に入選しました。テーマがテーマだけに、この感想文で賞をもらうのは少し気が引けたのですが、文章を書くということについて、大きなモチベーションを与えてくれた出来事でした。このコラムが長続きしているのも、原点は、作文コンクールの入賞にありますから。映画も公開になるということで、うちの場合はチビがまだ小さいので、DVDを買って、将来一緒に見たいと思います。


    人間にとって、“働く” というのは、生きていく上で、最も重要な要素の1つだと思います。全く働かなくても生きていける財産を持つことも、庶民にとっては 大きな “夢” ですが、いざ働かなくてもいい状態になると、多分、多くの人は人間的にダメになってしまうような気がします。


    一方で、仕事や会社に、命を賭けるのは馬鹿げています。臆病者と言われようが、それは間違っています。『永遠の0』の主人公、宮部久蔵は、「家族のために、必ず戻る!絶対に、死んではいけない!!」 というメッセージで、現代人に警鐘を鳴らしてくれたのです。結果、350万部の大ベストセラー。読者のうち、少なくない人数のビジネスパーソンが、以前の私と同様に、依然として、異常な働き方をしていると思います。くどいようですが、仕事は命を賭ける様な代物ではありません。局面によっては、職そのものを賭する(=クビを覚悟に取り組む)ことはあっても、それ以上のものでは決してない。あなたがいなくなったら、あなたの愛する人に、地獄のような苦しみが待っています。どうか、あなたの大切なもの、大切な人を、本当に大切にする人生を送ってください。年末年始、私も再度、自分の働き方を見直したいと思っています。では、また来年・・・

     

    Merry Christmas ! & Happy New Year !

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    この記事の筆者

    奈良タカシ

    1968年7月 奈良県生まれ。

    大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

    みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
    出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
    結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

    書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
    奈良タカシ

    「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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