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タカシの外資系物語

外資流! 「辞めたい」人への 説得策(その2) - 海外研修のメリット2012.10.02

    海外研修は “苦痛” なのか?!

    (前回の続き) デキる部下から、「会社を辞めたいんですが・・・」と退職話を持ちかけられた際、タカシが用いる “キラー” 説得策は、


    「気分転換に、海外研修(≒短期MBA)に行ってみないか?」 


    “海外” “MBA” という魅惑の響きが、上昇志向の若者には利くでしょうし、何よりも、タカシ自身が過去に同様の説得に応じて、退職を思いとどまったという実績もあり・・・ というわけで、自信満々でAくんの説得工作に臨んだタカシでしたが・・・ 



    私 「・・・なるほどねぇ、会社辞めたいってか? うむ、1つ提案なんだけど、気分をリフレッシュする意味で、海外研修に参加してみないか? 短期のMBAプログラム。俺も参加したけど、 外国人の同僚と意見交換することで、新鮮な見方もできるようになったし、すごく意味があったよ。退職話はいったんOFFにして、もう一段ステップアップするために、参加してみなよ!」 
    Aくん 「なんか、怪しいな・・・」 
    私 「へ?」 
    Aくん 「海外のMBAプログラムって、ホントに楽しいですか? ためになる? 英語の苦手な日本人が、ネイティブの中に混じって数週間過ごすなんて、苦痛なだけでしょ?」 



     ギャフン!(って、いつの時代のリアクションやねん・・・) 自分で薦めておきながら、実はその通りだと納得してたりする・・・  
    「何を贅沢なこと、言うとんねん! 行きたいけど行けない人が、世の中に何人いると思ってるんじゃーーーーーーーーーーっ!」 と怒られそうですが、正直ぶっちゃけますと、私も “苦痛” でした。では、いったい何が “苦痛” なのか? 

     

     

     


    【短期MBAに代表される海外研修の “苦痛” 】
         

      • (1) 英語の壁 ・・・ これは、とてつもなく大きい。話せない、話しても通じない、ついていけない・・・ 「なぜ、私を英語が母国語の国に生み落としてくれなかったんですか・・・
        アーメン・・・(T-T)」 と、教会で跪きたくなるほど、悔しい思いをします。

      • (2) 予習がハンパなく多い ・・・ 2日後までに、ブ厚い本(もちろん、英語)を5冊読んで、レポートをまとめろ、等、人間の能力を超越した課題が出されます。

      • (3) 日本に残してきた仕事が気になる ・・・ 1ヶ月程度の短期MBAの場合、仕事を完全に引き継いで参加している人は、ごくわずかだと思います。「こんな苦しくて悔しくて役に立ちそうにない研修を受けるぐらいなら、日本に残してきた仕事を片付けた方がマシやんけ、早くホテルに帰って、メール見たい!・・・(T-T)」 という衝動にかられます。


     


    ・・・って、いやいやいや、アホか、わしは・・・、これではAくんの思うツボ。楽しくて役に立つから、短期MBAは魅力的なんです! だから、退職を取り止めてでも、参加すべきなんです!! それはどうしてか? 

    仕事は楽しいかね?・・・って、楽しくないって!

     そもそも、私が “ヘタレ” だから、こんな風に感じてしまうのか? というと、そうではないと思います。MBAについて言えば、数ヶ月の短期コースであろうが、2年のフルコースであろうが、参加している日本人の大半は、同様に感じているはずです。しかし、その苦しさや悔しさを乗り越えたからこそ、役に立つと言っているわけで、その考えに至った発想の転換を示さねば、Aくんのようなネガティブ思考の人を説得することはできません。 


     まず、「楽しさ」という意味では、研修そのものが “楽しい” わけではないのです。ディズニーランドに遊びに行くわけではないのですから。実際の仕事も、受験勉強も、それ自体、その時は “苦しい” わけで、その苦しさを乗り越えて、成果を実感したときに初めて、“楽しい” と言える。 


     最近、「仕事を楽しみます!」「プレッシャーがかかればかかるほど、楽しいっすね・・・」 みたいな言動が、若い人を中心に目立ちます。デキる人ほど、そういう傾向、そう言わないとダサい風潮みたいなものがあるように思います。しかし、仕事や勉強が楽しいと言える人ってのは、極限まで達観した、ごく限られた人であって、大多数の凡人にとっては、苦しくて辛いもんなんだと思うんですよね。つまり、「仕事自体は “苦しくて辛い” が、それを乗り越えて成果が出たときに感じる満足感やお客様の反応、具体的な報酬が “楽しい”」 なのです。 


     周りのみんなは、仕事が楽しいと言っているが、俺(私)は全然楽しくない。今の仕事って、俺(私)に合ってないのかな・・・ と、考えているみなさん。楽しくなんかないって! 仕事は苦しくて辛いもんなんです!! だから、成し遂げたときに達成感があるし、給料をもらえる。海外研修も、それ自体は億劫です。でも、修了したときの達成感は、当初が億劫な分だけ大きいし、具体的なメリットも国内研修とは比較にならないほど価値がある(文章にすると、ジジイの説教みたいになってしまうんですが、この大原則を理解していない人が予想外に多いので、蛇足ですが紙面を割いてお話しました)。 

    ネイティブより速く、英語の質問に答える方法とは?!

     では次に、短期MBAに代表される海外研修の具体的なメリットについて、お話しましょう。 


    【短期MBAに代表される海外研修の “メリット” 】 
    (1) 英語の “練習” ができる 
    ・・・ タダで、英会話学校が行けると思って、徹底的に使い倒す。全員ネイティブで、「アアア、ウウウ・・・ sorry, in Japanese・・・」の使えない環境なんて、日本では実現できません。また、本業のビジネスでは失敗できないことも、研修なんですから、会社に損害を与える心配もなく、思いっきり間違えることができるわけで・・・、これを堪能しない手はないのです。

    「でも・・・ クラスでピントはずれの回答ばかりしてたんじゃ、肩身せまいじゃん」 とご心配の方。大丈夫です! 英語ネイティブの世界で肩身が狭いのは、「何もしゃべらない人、反応しない人」であって、英語が下手で多少ピントをはずしていても、積極的に発言する人については、周囲はリスペクトしてくれます。

    また、私の経験では、クラスで議論されていることは、日本語に直すと大した内容ではありません。実際、講師が何かの質問をして、それに回答する場面でも、ある程度英語が聞き取れれば、日本語ベースの回答はすぐに頭に思い浮かびます。ネイティブの反応は、それよりずっと遅い。「俺が真っ先に考えた答えを、英語にしてるだけじゃん!」 そういうのがほとんどです。

    ただ、日本人は、講師の質問を英語で聞いて(A)、それを日本語に訳して(B)、日本語で回答を考えて(C)、それを英語に訳してから答えようとする(D) ために、反応が遅れるのです。ならば、(C)の段階で、さっさと手を上げてしまう。講師に指名されて、「Uhh, I think ・・・」とか言ってる間に、(D)を考えてしまえばいいのです。この作戦で、たいていのネイティブには勝てます!

     



     (2) (3) のメリットについては、次回お話しましょう。加えて、次回のコラムでは、この話題の総括として、転職を考えている若手社員、特に、外資系に勤めている若手社員のみなさんに、「転職する or 今の会社に残る」の目安となる “ある基準” についてお話したいと思います。実は、MBAというのは、その “基準” を最大限に満たしてくれる機会でもあり、だから意味があるのですが・・・ 続きは次回のお楽しみです。 


    (次へ回続く)

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    この記事の筆者

    奈良タカシ

    1968年7月 奈良県生まれ。

    大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

    みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
    出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
    結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

    書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
    奈良タカシ

    「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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