グローバル転職NAVI

キービジュアル キービジュアル

タカシの外資系物語

外資系における “いじめ” (その2)2012.09.11

    逃げるが勝ち?!

    (前回の続き) 前回のコラムでは、朝日新聞に連載されていた “いじめ” 特集をもとに、また、小学生時代にいじめられっ子だった私自身の経験も踏まえて、少し重いお話をしました。 


    いじめられている “君” に対する私のアドバイスは、「時間の問題で、いじめは無くなる可能性が高い。それまで我慢。我慢できなきゃ、逃げろ。親に泣きついてでも転校させてもらう。それがダメなら家出。絶対に死ぬな。家族を泣かせてはいけない。親より先に死んではいけない!」 ということでした。 


    ただ・・・ ここ数日の間にも、小中学生の自殺が頻発しています。本当に悲しい・・・。自殺は連鎖しますので、学校・家庭・地域が一体となって、早急な対応が必要です。前回のコラムで紹介した、子役タレント・春名風花さんの提言を噛み締めてほしいと思います・・・。



    さて、タイトル本題に入りましょう。上記のアドバイスを、社会人である “あなた” に置き換えると、次のようになります。 


    「職場にもいじめはある。そして、いじめが原因で、うつ等精神的に参ってしまう人もいる。嫌なら逃げればいい。決して、自ら死んではいけない。自殺することで、家族を悲しませてはいけない」 


    これが大前提です。自殺するぐらいなら、仕事など放り投げていいのです。しばらくどこかに逃げればいい。医療関係者など特殊な仕事を除けば、“あなた” (“私” もそうです)がいなくなったとしても、だれも死にゃしません。 


    「そりゃそうだけど・・・ 上司や同僚に迷惑かければ、何言われるかわからんし・・・、家族も養わなきゃならないし・・・、住宅ローンも・・・」 


    だったら、死ぬなぁーーーーーーーーーー! 極端な話、家族や大切なパートナーと一緒なら、道端の雑草食べてでも生きられるじゃないですか。弱くなって、弱みを見せて、後ろ指指されても、断固として逃げればいいんです! 追い込まれたら、逃げるが勝ち! 

    タカシの部下が失踪?!

    かく言う私も、前職の外資から今の会社に移ったときは、その実態は、「逃げて」きたようなもの。転職の理由については、このコラムでもお話しましたが(No. 173 『突然ですが …… 転職します !』 参照のこと)、裏の理由は、同僚から無視されて、会社に居づらくなったので、「逃げた」のです。


    前の会社を転職する2ヶ月前まで、大規模プロジェクトのPMをやっていたのですが、大トラブルを出してしまい、おまけに体調を崩して、1ヶ月ほど入院してしまいました。復帰してみると、当然のことながら、PM職は解任されており・・・ ま、それはいいんですが、部下を含め、同僚の見る目が激変していた。 


    「タカシさん、回復されて良かったですね・・・」 と言いながら、目が死んでいる。 「プロジェクトを火の車にした挙句、入院なんていう姑息な手段で逃げただろ!」 そういう反応ですよね。ま、事実なので仕方がない・・・。 


    私が退院した後、プロジェクトは持ち直してなんとか軌道に乗ったらしいのですが、プロジェクトの忘年会か何かで、メンバーのほぼ全員が、私の悪口を言っていたらしい。それを聞いた担当の役員(=私の元上司)が、 


    「おまえら、いい加減にしろよ! タカシがいたからこのプロジェクトが受注できて、タカシがマイナス部分を全部引き受けたからこそ、今があるんだぞ! そもそも、この忘年会に、どうしてタカシを呼ばないんだ!!」  


    と激怒したとか。ありがたい話なんですが、現場というのはそういうもんです。弱い者に集中砲火を浴びせることで、自己を保身する。役員レベルは理解できない世界。学校で、いじめの実態を教師が認識していないのと酷似しています。  



    今の会社に転職後、マネージャー職になってからは、私自身の部下が複数、突然行方不明になったり、一方的に退職届を送りつけて出社しなくなったり・・・ ということが起こりました。その際、私が心配したのは、「死ぬなよ」ということ、のみ。だから、安否さえ確認できれば、あとは自由にさせてやりました。幸いにも、行方不明になった者は全員戻ってくれましたが、半年以内に、全員が退職しましたね。私と同じ理由かもしれません。 



    ちなみに、外資の場合、部下が上記のような問題を起こした場合、その対応は上司に一任されます。たとえば、行方不明になったら、探すのは上司なんですよね、信じられないかもしれませんが。人事に相談すると、「自分で探すのが嫌なら、家族に相談の上、警察に届けてください」の一言。なんやねん、それ・・・ 



    私 「探せって言ったって・・・・ 一体、どうやって探せばいいんですか?」 
    人事 「そうですね・・・ では特別に、失踪した社員のメールBOXを閲覧する権限を与えますので、自分で手がかりを見つけてください」 
    私 「えっ?! (絶句・・・)」 
    人事 「あ、1つ注意点として、未開封のメールを勝手に開封したりしないでくださいね。万が一、失踪した社員がメールBOXを開けて、“だれかに覗かれている!” と、違和感を持ったらマズイので・・・」 
    私 「そんなことして、いいんですか?」 
    人事 「社員が重大なトラブル(会社に損害を与える等)を起こした場合には、社員が業務上使用している情報を、会社ないしは警察等に提出する場合がある・・・ と、人事規則に書いてあります。今回はそれに該当しますから、OKです」

     



    私は過去に、上記を含む様々な理由で、部下複数名のメールBOXを閲覧したことがあります。会社、特に外資というのは、そういうところなのです。部下のメール見て、失踪先を推理しろって、わしゃ、名探偵コナンか・・・ 

    “パワハラ” ? or “愛のムチ” ?

    同僚から陰口を叩かれた上に無視される・・・ というのも、かなり辛い “いじめ” なのですが、上司からパワハラ的に高圧的な態度を取られるのも、結構キツイですよね。これも立派な “いじめ” です。 
    ただ、日系と外資系で、パワハラに関する実態とその対処法は、少し異なります。日系の場合、部下をボコボコにしていじめる上司には、「本当にパワハラをしている人」 と 「“愛のムチ”として、部下を鍛えている人」 の2パターンがありえます。そして、タチが悪いのは、パワハラをしている人の大半は、「私は後者である」 と思い込んでいることです。 
    余程の “M性向” でない限り、前者であろうが後者であろうが、パワハラは嫌ですよね(当たり前)。なので、パワハラを受けていると思ったら、こう問いかけてみてはいかがでしょうか? 


    「私に至らない部分があるとお考えで、いろいろとアドバイスをいただいているとしたら、本当に感謝します。私自身もスキルアップしたいので、改善すべき点を、もう少し具体的に教えていただけませんか?」 



    こう言って、「何を言ってるんだ! 生意気な!!」 となれば、それはパワハラです。人事にチクればいい。「そんな勇気はない」といった理由で、それができないようなら、私のアドバイス通り、逃げて(=転職)ください。人生の貴重な時間がもったいない。 
    最近は、企業もパワハラには神経質になっているので、ほとんどの上司は、部下を叱れなくなっているようです。個人的には、「パワハラ」 と 「(指導目的で)叱る」 は全く異なるものであって、「叱る」は社員教育上、必須だと思うのですが・・・。上司もうまく叱る必要があるし、部下も 「パワハラ」 と 「叱る」 を分別する目を持ってほしいところですね。 


    次回は、外資における 「パワハラ」の実態とその対処法についてお話しましょう。 

    • このエントリーをはてなブックマークに追加

    外資・グローバル企業の求人1万件以上。今すぐ検索!

    この記事の筆者

    奈良タカシ

    1968年7月 奈良県生まれ。

    大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

    みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
    出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
    結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

    書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
    奈良タカシ

    「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

    ご意見・ご感想フォーム

    合わせて読みたい

    ---