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タカシの外資系物語

恒例 2012採用面接にて・・・( その 3 )2012.06.12

    インターンシップ“武勇伝”は、スベりやすい ?!

    (前回の続き) 最近、インターンシップの経験を、面接時の話題にする学生さんが増えてきました。これまでに私が面接した中でも、5名以上から インターンシップ “武勇伝” を聞いたような気がします。しかし、面接者の意図とは裏腹に、「そりゃ、すごい ! 」と胸を打ったものは1つもありませんでした・・・。どうして、インターシップの話はスベるのか ? 


    私 「Dさんは、某企業のインターンシップに参加されて、貴重な体験をされた・・・とのことですが、具体的にどのような体験をされたのか、教えていただけますか ? 」 
    学生Dさん 「はい。昨年の夏、○○社のインターンシップに参加しました。そこで与えられた課題は、“○○社の新製品を海外に売り込む方法”ということで、4人の学生が1チームとなって、施策案をまとめ、最後にプレゼンをしました」 
    私 「うまくまとまりましたか ? 」 
    学生さん 「いえ・・・、チームの意見がまとまらず、大変な思いをしました。みんな、自分の興味本位に勝手なことを言い出すものですから・・・ 実際、プレゼン前日の夜になっても、何1つまとまっていない状態で・・・」 
    私 「で ? 」 
    学生さん 「そこで、私がリーダー役をかって出て、みんなをまとめることにしました。全体のストーリーを作る人、データを集める人、プレゼン資料を作る人など、メンバーの強みを活かして、役割分担した結果、何とかプレゼンに間に合いました」 
    私 「・・・(きたきた、よくあるパターン)、で ? 」 
    学生さん 「プレゼンでは、○○社の役員から、『是非、そのアイデアを採用したい ! 』というお言葉いただき、見事1位になりました ! 」 
    私 「・・・、・・・(やっぱり、そういうオチか・・・)」 


    私が学生さんから聞いた インターンシップ話 = “武勇伝”は、ほぼ同様の構成・・・。 
    参加したチームがバラバラでまとまらない → そこで、面接の当事者である学生さんが一念発起してリーダー役をかって出る → たちまち成果があらわれ、プレゼン成功 ! おまけにコンテスト優勝 !! 役員から賞賛の言葉いただく !!! ・・・ ・・・ 


    ま、実際にその場にいたわけではないので何ともいえませんが、これら“武勇伝”、そもそも話自体が非常に怪しい。それほどまでに参加者を仕切る力があるのなら、プレゼン前夜まで何しとったんや ! 出し惜しみか !! 普段は封印しているリーダーシップ力を、「仕方ねぇな、俺の出番か・・・」とばかりにいきなり発揮したのか ?! 仮に、ホントだったとしても、話そのものが全然面白くない。だから、何やねん ! また、その企業の役員さんが、『是非、そのアイデアを採用したい ! 』と言ったのなら、返す刀で、「じゃ、今すぐ、アイデア込みで私に内定ください ! 」ぐらいのウィットはないのか ?? (と、ボヤく・・・) 

    インターンシップ経験で確認したいこととは ?!

    はっきり言いますが、インターンシップで学生さんがプレゼンした内容など、企業側は百も承知なのです。そのレベルのことは、とうの昔に議論している。そんなことを聞きたいわけじゃありません。 
    また、「リーダーシップをとって、みんなをまとめた」というのも、実はどうでもいいのです。面接時に、「私は引っ込み思案でして、黙って何もしませんでした・・・」なんて言う奴などいないわけで、たいていの人は、「リーダーシップをとって、みんなをまとめた」と言うのです。これは決まり文句のようなものであって、これを聞きたいわけではない。 


    では、インターンシップの経験を通じて、面接官は何を聞きたいと思っているのでしょうか ? それは、「振り返る力」です。過去の経験で感じたこと、うまくいかなかったことを振り返って、将来にどのように活かすことができるか ? 自分に欠けている点を見つけ、いかに補強していくつもりなのか ?  何らかの経験をして、「どうですか ! 私、すごいでしょ ?! 」 ではなくて、「この経験を踏まえて、私はすごくなりますよ。自分に足りない点を認識し、努力していきますよ」・・・が聞きたいのです。 


    現役で働いている社員さんと接して、どのように感じたか ? 実際のビジネスパーソンというのは、学生時代に接するどんな人とも違うはずです。安易に妥協しない、時間を守る、他人の話を傾聴する一方で、ときには大胆に決断する・・・いろいろあると思うんですよね。それらを素直にすごいと感じる“感性”、また、それに近づくために要するアクションを整理する“冷静さ”、真摯に努力しようとする“意欲”・・・、面接官が探りたいのは、こういう点なんですよね。インターンシップ当日の “武勇伝” なんて、どうでもいいのです。学生さんの新卒採用における最大のポイントは、入社後に伸びる・化ける可能性 = 潜在能力 の確認です。それを忘れてはいけません。 


    一方、「どうですか ! 私、すごいでしょ ?! 」をアピールすべき場もあります。それは、中途採用の面接です。中途採用における確認ポイントは、実績と再現性(その実績を、わが社でも発揮できるか) です。もちろん、中途採用でも潜在能力を見る場合もありますが、かなりレアだと思います。30歳以下とか、異業種からの転職者とか、の場合に限ります。中途採用は、即戦力が基本ですからね。この点が、新卒採用と大きく異なる部分です。 

    タカシ直伝 ! 一発合格する方法

    最後に、「この話をすれば一発合格なのに、いまだかつて、どの学生さんからも出てこない話」をしましょう。それは、“計数に基づいた事業計画”です。 


    「事業計画っていってもねぇ・・・、学生が作るものなんて、それこそ素人レベルで話にならないんじゃ・・・」 そうです、てんで話になりません。しかし、「私はそういう目で、御社を見ているのです ! 」をアピールするのに、これ以上の手はないのです。数字なんて仮説の嵐になるだろうし、分析もメチャクチャでしょう。それでもいい。そして、こう言うのです。 


    「学生レベルの事業計画書ですから、不十分な点が多数あると思います。でも、現時点の私としては、この事業を進めれば、御社はもっと儲かると思うのです。この事業計画書作りで苦労したのは、御社の製品ポートフォリオと海外への販売戦略がよく分からなかった点です。もし、許されるのであれば、御社に採用いただいて、そのあたりのブラッシュアップにトライしたいと思います ! 」 


    120%、一発で合格です。なぜみなさん、これをしないかなぁ・・・。稚拙なもので、全く構わんのだけどなぁ・・・。だって、社外の“第三者”なのですから、稚拙になって当然でしょう。それを、“当事者”になってリアリティをつけたい、とアピールすればいいのです。簡単だと思うけどなぁ・・・。下手な“武勇伝”話すより、何倍ものアピール効果があると思います。是非、参考にしてください。 


    就活中の学生のみなさん ! 苦しいことも多いと思いますが、前向きに頑張ってください。応援しています。 では ! 

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    この記事の筆者

    奈良タカシ

    1968年7月 奈良県生まれ。

    大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

    みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
    出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
    結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

    書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
    奈良タカシ

    「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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