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タカシの外資系物語

退職 “後” に聞く退職理由 ?!2011.11.29

退職意思を覆せるか ?

「タカシさん、ちょっとお話があるんですが・・・」

最近、このセリフを聞くと、胃がキリキリ痛みます。なぜかって ? だって、十中八九、次のセリフが続くんですものぉーーーーーーーーーーーーーっ ! (T-T)

「色々考えたんですが・・・、会社を辞めさせていただこうと思いまして・・・」

 

基本的には、私は転職そのものには賛成です。転職するってことは、少なくとも、自分の意思で行動しているわけで、何事にもやる気がなく、覇気のないやつに比べれば、よっぽどマシです。「おめでとう ! 良かったな、頑張れよ ! 」程度のことは言ってもいいぐらいです。

 

しかし、マネージャーからパートナーになって、自分の配下に多数の人間がぶら下がるようになってくると話は別です。スタッフ一人一人のことを考えている一方で、「今、アイツが辞めたら、プロジェクトが大変なことになる」という組織の都合を考えているのも確か。本当に、彼(彼女)のことを考えて、応対できているかと問われると、正直、自信がありません。

 

私 「どうしたの ? 」
Aさん 「他にやりたいことができたんで・・・」
私 「やりたいこと、って ? 」
Aさん 「この会社じゃ、できないことです・・・」
私 「コンサル ? 」
Aさん 「はい」
私 「うーーん、何をしたいのかイマイチわかんないで言ってるんだけど、コンサル関係で、うちの会社でできないことって、ほとんどないと思うんだけど・・・」
Aさん 「・・・」
私 「やりたい内容を詳しく聞かせてくれたら、それができる部署に異動できるように配慮するよ・・・」
Aさん 「・・・」

 

転職の引きとめの際、上記のような会話パターンになると、説得はほぼ無理です。A さんが何も発言していないのに、説得する側(私)が、自分の都合だけを考えて、話を押し付けてしまっていますから。
私の経験則からすると、この手の相談を受けて、決意が覆った例は皆無です。そりゃそうでしょう。中途半端な決意で、上司に転職話なんて持ち出すバカはいませんからね。決意は固い。真摯に話を聞いてやって、祝福してやるってのがスマートな対応なのかもしれません。

退職者に対するアンケート

 

部下から転職話を切り出された場合には、その機会に乗じて、会社や組織の問題点を聞き出すというのも手です。実は、外資系企業ではこの点を重視していて、転職(退職)が決まった瞬間に、「退職理由は何か ? 」「今の上司・組織の問題点は何か ? 」「転職先は、今の会社を比べて何が優れているのか ? 」 といったことを根掘り葉掘り聞かれます。私も以前勤めていた外資系で経験したのですが、説得するわけでもなく、辞めるな ! と恫喝するわけでもなく、ただ単に、統計値が欲しいという目的で淡々と話をしているわけで、「外資系の割り切りって、すごいな・・・」と感心しましたもんです。

 

さらにすごいのは、退職後にも、同様のアンケートが来るということ。「退職時にお話しにくかった部分について、“ぶっちゃけ” 教えてください」というノリで、私のところにも届きました。しつこいなぁ・・・と思いつつも、同じ業界ですから、またどこかで世話になる可能性もあるので、きちんと回答しましたけど。

 

退職してから数年後、当時、同じ会社の人事部にいた同僚 B に、この話をしたところ、興味深い事実を教えてくれました。

 

私 「あの “退職後アンケート” って、なんか意味あったの ? 」
同僚 B 「いやね、俺も正直、意味ないと思ってたんだけど、結構面白い結果が出るんだよ ! 」
私 「面白い結果 ? 」

 

例えば、以下のような話です。当時、その外資系企業で退職を希望した人の退職理由は、
(1)Compensation & Benefit (要は、おカネ です)
(2)Relationship with your boss / peer (上司や同僚との関係(が良くない))
が大半を占めていたそうです。僅差で (1) が多いというイメージ。それが、退職後に “ぶっちゃけアンケート” と取ると、(2) が (1) よりも、圧倒的に多くなるというのです ! ま、冷静に考えると、退職前に上司や部下の悪口は言えんでしょうから、当然の結果かもしれませんけど、統計で示されると驚きますよね。

リテンションの鍵は、ボスのパンツ

 

同僚 B 「アメリカ本社は、退職直後の “ぶっちゃけアンケート” だけじゃなく、数年経過した後にも、“ご無沙汰してます、最近どうすか ? アンケート” も実施してたみたいだけど。数年後のアンケートは優秀な人材に対して、『戻りませんか ? 』 という意味合いもるみたいだけどね」

 

いやぁ、ホントに、こういうことにかける外資の執着心には恐れ入ります。ん ? でも、そう言えば、私のところには、数年後の “ご無沙汰してます、最近どうすか ? アンケート” は来なかったぞ、トホホ・・・ なんか、寂しい・・・ (T-T)

 

「タカシさん、ちょっとお話があるんですが・・・」
キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ(T-T)

 

「ど、どうした ? 」
「タカシさん、Yシャツがパンツから出てますよ」
なんじゃそりゃーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーっ(T-T)(T-T) 
(最近の若者は、ズボンのことをパンツというので、紛らわしい。シャツと一緒に、パンツも出てたのかと思ったやんけ ! )

「われわれのリーダーなんですから、パシッとしていてくださいよ、んたっくぅ・・・」
「す、すまん・・・(情けなし・・・)」

 

いずれにしても、最も効果の高いリテンション策は、良い上司・リーダーに恵まれることなのかもしれませんね。では ! 

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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