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タカシの外資系物語

パートナー(役員)になろう ! ( その 1 )2010.05.11

タカシ、ついにパートナー昇進 !?

先日、人事部から次のようなメールが送られてきました。

 

Title : *Important ! Partner Selection Process ・・・

 

ん ?  こ、これって、もしかしたら、Promotion( 昇進 )に関する連絡ちゃうんかーーーっ!

 

以前にもお話したと思いますが、外資系コンサルティング会社の多くでは、役員のことを「パートナー」と呼んでいます。パートナー( Partner )には、共同経営者とか、共同出資者という意味があります。弁護士事務所( Law Farm )や会計事務所( Accounting Farm )などでも、この名称を使っているところが多いのですが、最近では、株式会社の形態をとるコンサル会社が増え、パートナーが文字通り共同経営者として出資するケースは減ってきたように思います。

 

さて、現在私は「アソシエイト・パートナー( Associate Partner )」という役職でして、その上となると、もうパートナーしかありません(『タカシの昇進試験』 参照のこと)。しかしそう簡単に昇進できるわけもなく、もしかしたら、一生なれない可能性の方が高い・・・ ですから、最近は、昇進についてはあまり意識しないようにしていました。

 

そんな折、半ば諦めかけていたところに今回の通知 ! 私は早速、上司である Thomas のところに報告に行きました♪ ( ルン ! )

 

私 「 Thomas! Human resource( 人事部 )から、“Partner Selection Process” っていうメールが来たんだけど・・・ いやぁ、苦節 10 年( ウソですが )、待っていた甲斐があった。Thomas が推薦してくれたんだね、本当にありがとう ! 」
Thomas 「あ、それね・・・。やっぱり来たんだ・・・」
私 「ん ? 」
Thomas 「とりあえず、おめでとう・・・ かな ? でも、Partner の “ 候補 ” になった、というだけで、確定ではないからな・・・」
私 「それぐらいわかってるよ。これから、面接やらプレゼンやら、いろいろとテストされるんだよね ? 」
Thomas 「まぁな・・・ でも、あんまり期待しない方がいい。“ 定例の健康診断( Regular Health Chack )” みたいなもんだから・・・」

 

一体、何なんやーーー、この覇気のなさはーーーーーっ ! かわいい( ? )部下が、パートナー候補に選ばれたんやから、もっと喜べやーーーーーっ ! それに、なんやーー、“ 定例の健康診断 ”って、わけのわからんたとえはーーーーーっ ! ハァハァハァ・・・ 

 

毎年来るが、何も起きない ?

なぜ、Thomas の様子がぎこちないのか ? それには、いくつか理由があります。まず、パートナー昇進というのは、そもそもかなり“ 狭き門 ”らしく、候補者に選ばれたからといって、ほとんど昇進しないと思った方がいいということ。 Thomas によると、 5 年連続候補になっているにもかかわらず、まだパートナーになれない人もいるようで、数年待ちの「留年組」はザラのようです。

 

Thomas の“ 定例の健康診断( Regular Health Chack ) ”というたとえは、「毎年来る定例行事」で、かつ「何も起きない可能性が高い」というニュアンスを伝えたかったようです( さすが、ドイツ系スイス人。たとえがひねり過ぎていて、すぐにはわかりにくい。元サッカー日本代表監督のオシムさんのようですね )。でも、まぁ、そんなもんでしょう。パートナーとは、仮にもわが社の「役員」なわけですから、私だってちょっとやそっとでなれるとは思っていません。

 

加えて、昨今の不景気の煽りを受け、ここ数年のパートナー昇進は極めて厳しい。景気のいい頃なら、候補者 5 人に 1 人ぐらいは昇進したようなのですが、最近は 10 人に 1 人なれるかどうか・・・ でも、まぁ、そんなもんでしょう、ハハハ・・・(T-T)。 い、いや、せっかくのチャンス ! そもそも “ 候補 ” にならなければ、絶対にパートナーにはなれないわけですから、“ 定例の健康診断 ”だろうが何だろうが、やってやろうじゃありませんか ! 

 

さて、今後私がしなければならないことは、以下の 3 点となります。
(1) 上司による推薦書作成
(2) 役員による面接
(3) 外部機関による調査

 

Thomas いわく、「最も時間がかかるのは、( 1 )だからな。よろしく頼むぞ !」 “ 上司による ”推薦書 とは言うものの、下書き( draft )は私自身が書きます。Thomas は、私が書いた下書きを見て、自分の気に入らない部分を修正して、ハイ完了。同様のプロセスは、日系の銀行にいた際にも、経験しています。海外トレイニー試験を受けた際、“上司による”推薦書は、ほとんど私が書きました。そのときは日本語で書いたので、私の上司( 課長 )は、私が書いた下書きを全く修正せずに、そのまま人事部に提出したように記憶しています( 少しぐらい、直せよ・・・ )。結局、課長の上司にあたる部長の反対にあい、海外トレイニーには行けませんでしたが・・・(T-T)(『H 部長との思い出 ( その 2 )』 参照のこと)。

昇進における “ 第三者機関 ” の調査

「申請者である部下自身が下書きして、上司が追加・修正する」 評価や推薦におけるこのプロセスは、日系・外資系共通なんだな・・・ と思っていたら、実はそうでもありません。外資系の若い連中、例えば、私の部下などは、自分で下書きしないで、全てを上司に求めようとしがちです。

 

Aくん 「あ、タカシさん。今度、社内の海外研修制度に応募しようと思うんですが、推薦書をお願いします!」
私 「お、いいよ。で、draft ( 下書き )は、いつ頃くれる ? 」
Aくん 「draft ? なんすか、それ ? 」
私 「応募の経緯とか、自己アピールとか・・・ そういうのを、ある程度、下書きしてくれよ」
Aくん 「何言ってるんすか、んったく、参っちゃうなぁ・・・ 海外研修制度応募のマニュアルには、『推薦書は上司が書くこと』となってますよ ! ほら、マニュアルの 3 ページに・・・」

 

んなもん、百も承知じゃーーーーー ! マニュアルになんて書いてようが、普通、自分で下書きして、「こんなもんで、いかがでしょうか ? お手数かけます・・・」 と頭下げるのが、礼儀とちゃうんかぁーーーーー ! ハァハァハァ・・・(T-T)
A くんはじめ、外資の若い諸君よ。私だって下書きを書いている。万国共通の “ 常識 ” ぐらいは、身に付けるようにしましょうね。

 

さて、話を戻しましょう。今後私がしなければならないことのうち、( 1 )( 2 )は何となくイメージがつかめます。しかし、「 ( 3 ) 外部機関による調査 」 とは何なのでしょうか ? まさか、探偵でも雇って、身辺調査されるんじゃ・・・( 汗っ! )

 

人事部よると、「( 3 ) 外部機関による調査とは、Partner 候補者を対象とした人材開発アクティビティであり、Partner にふさわしい Competency ( 能力 ) を有しているかどうかを、“ 第三者機関 ”により実施するものです・・・」

 

つまり、私が Partner にふさわしい人材かどうかということを、第三者であるだれかに、客観的に評価してもらおうということです。会社内部だけの判断で、情実人事になっていないか、チェックするということですね。さすが、外資。こういうところは、徹底して客観性を求めてきます。

 

第三者機関である「 HR Assessment 社」との面談は、4 日後に決まりました。実はこの面談が、とんでもない結果になろうとは・・・ この時点では、全く知る由もなかったのです、ハイ・・・(T-T)(T-T)
(次回続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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