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タカシの外資系物語

「日本のサービス」 なんか、おかしい ・・・ ( その 1 )2009.04.21

わざわざ、起こすか ?

今週のコラム、まずは私がある日系航空会社の機内で経験したエピソードを、 2 つお話したいと思います。


(エピソード1)
「ふぁーあ、眠い、ねみゅい・・・ Zzzzz・・・」
その日、私は神戸空港から沖縄の那覇空港に向かっていました。たまたま、長距離の移動を伴う複数の地方出張が重なってしまい、私はひどく疲れていました。なので、飛行機の座席に着くやいなや、倒れるように眠ってしまったのです。
その飛行機は小型機で、シートは6列、左右に3列ずつ分かれていました。私の座席は、左側のaisle(通路側)。窓側と通路側はほぼ埋まっていて、それに挟まれる真ん中の席も、半分程度埋まっていました。


「すいません・・・」
「ふぁ? あ、あぁ、どうぞ・・・」


本格的に寝ようかな・・・ と思っていると、私の隣の座席 (=真ん中) に、別のお客さんが乗り込んできたため、私は席を立って、その人を通してあげました。


「ありがとうございます」
「いやいや、ふぁーあ、Zzzzz・・・」


さて、今度こそ本格的に寝ようかな・・・ もう寝てるぞ、起こさないでね・・・ 今度起こしたら怒るぞ・・・ と思っていると、キャビン・アテンダント (CA) がツカツカとやってきて、私の隣の客と何やら会話しています。


CA 「お客様、奥の方に、通路側と真ん中の2席が連続で空いている座席があります。そちらにおかけになりますか?」
隣の客 「そうですねぇ・・・」


CAは私の隣の客に、もっと余裕のある席に替わらないか ? と申し入れています。隣の客の反応はというと、また私を起こして移動するのが申し訳ないと思ったのか、どっちでもいいという感じ。私もそのやり取りはぼんやりと聞こえていたものの、あまりに疲れていたため、体がいうことをききませんでした。隣のお客さん、申し訳ない・・・  と、次の瞬間、 CA は驚愕の行動に出たのです。


CA 「お客様、お客様! 隣のお客様が移動されるので、お立ちいただけませんか ? 」
うそーーーーーん! わざわざ、わしを起こすかぁーーーーーーーーっ! なんと、その CA は寝ている私の肩を何度も叩いて、立て ! というのです。


隣の客 「いや、そこまでしなくても、結構ですから・・・」
CA 「どうぞ、どうぞ ! 」


ということで、寝ていた (正確には、寝かかっていた) 私は、半ば無理やりCAに起こされ、隣の客が移動するために立ち上がったという次第。

 

「本当に、すいません・・・」
隣の客は、ペコペコ頭を下げながら、バツが悪そうに席を替わっていました。なんじゃこりゃ !

ジャムおばさんの言い分を、のむか ?

(エピソード 2 )
「当機は間もなく、羽田空港に着陸いたします。座席のリクライニング、テーブルを元にお戻しになり、シートベルトをご確認の上・・・」
沖縄からの出張帰り。なんだかんだで、最終便になってしまいました。時刻はすでに、夜の 10時半です。

 

「今日中に面談結果をボスにレポートしなきゃ・・・ あと、提案書の最終チェックもあったっけ・・・ あーぁ、また徹夜になりそう。トホホ・・・(T-T)」


窓の外を見ると、地上のライトが見え始めています。もうすぐ着陸・・・ と、その瞬間、私の右後ろの座席から、何やら大きな物音 (ドンガラガッシャーーン ! ) と女性の悲鳴 (キャーーーー ! )が聞こえました。

 

「どうした、どうした ?! 」
見ると、座席の前後に、複数のジャムの小瓶が散乱しています。ははーーん、どうやらこの女性、お土産のジャムを座席テーブルの上に置いたままだったため、着陸時の衝撃でテーブルから落ちた模様。私の足元にも瓶が転がっていたので、その女性に渡してあげました。すると、その女性はお礼も言わずに、こう叫んだのです。


ジャムおばさん (と呼びます) 「どうしてくれるのよ ! スチュワーデスさん、ちょっと来てーーっ ! 」
 思いっきり、嫌な予感。なんで、わしのせいやねん ! わしは拾って渡してあげたやないか ! そもそも、着陸時にテーブルの上に置いたままにしていた、あんたが悪いんやぞーーーっ !
<BR>
CA 「どうなさいました ? 」
ジャムおばさん 「お土産のジャムをテーブルに置いていたら、落ちちゃったのよー。ちょっと拾ってもらえるかしらー」

 CA さん、早く叱れ ! おばさんは、着陸時にテーブルを使っていた、ルールを守らなかったと「自白」しとるやないか ! 

 

CA 「それは大変 ! 乗客のみなさーーん、しばらくお待ちくださーーい ! 」


うそーーーーーん ! 関係のない乗客が降りるのを待たせて、ジャムを拾うってかーーーーっ !
ジャムの小瓶は通路にまで転がっているわけではないので、どう見ても、通行の妨げにはならないのです。しかし、その CA はジャムおばさんの 「クレーム」 を聞き入れて、全ての小瓶を拾うまで、おばさんより後ろの乗客を待たせたのです。なんじゃこりゃ!

アメリカ人は、ジャムおばさんの言い分を、のむか ?

この 2 つのエピソード、実は 2 日間立て続けに起こりました。(エピソード 1 )のときは、「まぁ、こんなこともあるだろう。くだらんことで短気になってはいかん、自制、自制・・・」と思っていたのですが、(エピソード 2 )で、私はあることを確信しました。それは、「日本の顧客サービスはおかしい・・・」ということ。


なぜ私が確信するに至ったのか ? 実は、私は以前、アメリカの国内便に乗っていて、(エピソード 2 ) と全く同じ光景を見たことがあるのです。そのときも、アメリカ人のおじさんが、テーブルの上に荷物を置いたままにしていたために、着陸時にその荷物が散乱してしまいました。
そのおじさんも、ジャムおばさんと同様に大騒ぎしていたのですが、駆け付けた CA の対応は、(エピソード 2 )の CA とは全く違うものでした。その CA は、おじさんに対して次のように言ったのです。


「お客様、着陸時にテーブルは使わないように、とアナウンスがあったと思います。危険ですから、今後はやめてください。荷物は、他の乗客が降りてから拾ってください・・・」
それが普通やろーーーーーーーーっ ! と思いませんか ? 日本の顧客サービスって、ものすごくおせっかいだったり、ルールを守らないクレーマーを優遇したり・・・ やっぱり、なんかおかしい。


実は、日本で働くアメリカ人も、上記と同じことを感じているとのこと。次回のコラムでは、ビジネスの現場における、 「なんか、おかしい・・・」 という事象をお話したいと思います。
(次回続く)

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この記事の筆者

奈良タカシ

1968年7月 奈良県生まれ。

大学卒業後、某大手銀行に入行したものの、「愛想が悪く、顔がこわい」という理由から、お客様と接する仕事に就かせてもらえず、銀行システム部門のエンジニアとして社会人生活スタート。その後、マーケット部門に異動。金利デリバティブのトレーダーとして、外資系銀行への出向も経験。銀行の海外撤退に伴い退職し、外資系コンサルティング会社に入社。10年前に同業のライバル企業に転職し、現在に至る ( 外資系2社目 )。肩書きは、パートナー(役員クラス)。 昨年、うつ病にて半年の休職に至るも、奇跡の復活を遂げる。

みなさん、こんにちは ! 奈良タカシです。あさ出版より『外資流 ! 「タカシの外資系物語」』という本が出版されています。
出版のお話をいただいた当初は、ダイジョブのコラムを編集して掲載すればいいんだろう ・・・ などと安易に考えていたのですが、編集のご担当がそりゃもう厳しい方でして、「半分以上は書き下ろしじゃ ! 」なんて条件が出されたものですから、ヒィヒィ泣きながら(T-T)執筆していました。
結果的には、半分が書き下ろし、すでにコラムとして発表している残りの分についても、発表後にいただいた意見や質問を踏まえ、大幅に加筆・修正しています。 ま、そんな苦労 ( ? ) の甲斐あって、外資系企業に対する自分の考え方を体系化できたと満足しています。

書店にてお手にとっていただければ幸いです。よろしくお願いいたします。
奈良タカシ

「タカシの外資系物語」の作者、奈良タカシさんへメッセージをお寄せください。

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